○浜地委員 公明党の浜地雅一です。
本日のテーマであります臨時会召集期限につきましては、冒頭の橘局長の御説明がございました。当委員会では初めてのテーマでありましたけれども、そもそも何らかの法的整備をすべきか否かという点に始まりまして、仮に一定の法的整備をする場合にも、憲法を改正すべきか、法律改正で対応すべきかなどの論点があることがよく分かりました。
このテーマにつきましては、先ほどから、他党他会派におきましては、具体的な憲法改正条文案や国会法改正案を公表されているところでもございますが、我が公明党では、この論点について、これまで具体的な見解を示しておりません。
そこで、先日、憲法調査会で議論をしましたが、結果は、残念ながら党の見解としてまとまるまでは至っておりませんので、本日は、党内での議論の紹介も含め、現段階では議論の途上であることを付言しまして、見解を述べたいと思います。
まず、憲法五十三条後段に基づきます臨時会の召集要求に対する内閣の臨時会召集決定、これが憲法上の義務であることは、政府見解、学説、判例のいずれも一致をしております。公明党内でも、決定しなければならないとの文言からも、これについては異論がないという意見でございました。
その上で、召集要求があった場合に、内閣はいつまでに国会召集をしなければならないのか、いわゆる合理的な期間の問題であります。
この点、政府は、臨時会では、審議すべき事項なども勘案して、召集のために必要な合理的期間を超えない期間内に召集を行うことを決定しなければならないとの見解を示しております。公明党内でも、単に形式的に臨時会を召集しても、国会において充実した議論ができなければ意味がないという意見がありました。
例えば、東日本大震災のような大規模な自然災害が発生した場合、また、新型コロナウイルスの感染症の蔓延も我々は経験をいたしました。また、直近で申し上げますと、トランプ大統領との関税をめぐる交渉が行われている場合などが考えられます。
確かに、すぐに国会を開いて問題提起等を行う必要はございますけれども、やはり、事態の客観的な把握、又は政府の基本的な方針の決定、加えてまた、例えば予算案や法律案などについて準備ができていない段階で国会が召集されても余り意味がないのではないかという意見がございました。
なお、国会が召集される間も、議論自体は、予算委員会を始めとする各委員会の閉会中審査において行うことは可能であります。政府が審議すべき予算や法律を準備する間に、閉会中審査を活用して、喫緊の課題に対する政府の現状の認識や基本的対処方針などは議題となり得ますので、国会審議は可能であるとの意見もございました。
政府の召集に当たって整理すべき諸課題によって変わるものであるため一概には言えないという見解は、先ほど述べましたように、国会審議を充実したものにするための準備期間という観点からも一理あると私は思います。とはいえ、内閣による臨時会の召集決定が憲法上の義務である以上、特段の事情がないのにいつまでも召集決定を行わないとなると、憲法上の疑義が生じます。
この点、最高裁判例におけます宇賀裁判官の反対意見では、特段の事情がない限り、合理的期間は二十日あれば十分とされております。この意見につきましては、特段の事情という形で幅を持たせている点は評価できますが、他方で、二十日という具体的な日数を明確に示す点では直ちに賛同できません。政府が二十日以内に必要な経済政策、予算や法律案を準備し、国会における議論を充実したものにできるかは疑問であることは、先ほど述べた理由からであります。
なお、宇賀裁判官の反対意見では、二十日という日数の根拠として、衆議院総選挙後三十日以内に特別国会の召集を義務づけている憲法五十四条の規定がございます。しかし、憲法五十四条は、特別会の後、内閣総理大臣の指名という明確な目的があることを考慮して三十日以内としているのに対しまして、憲法五十三条後段による要求される臨時会は、具体的な政策課題について議論を行っていくためのものであるため、この特別会召集までの三十日を引き合いにして行うことは妥当ではないと思っております。
その他の理由として、この三十日を引き合いとする理由として、特別会では、総選挙で議員が入れ替わる、木札などの作成など一定の時間がかかる、特別会で三十日であれば、臨時会はこのような手間が要らないので、例えば十日間を引いて二十日で十分ということであれば、これも少し趣旨が違うというふうに考えております。
このように考えますと、結局、合理的期間は、国会審議を充実したものとするための、その時々の内閣の準備状況によるということに行き着くと思われます。
臨時国会の召集期限を明確な数値を挙げて明記すること、特にこれを基本的な定めしか置いていない憲法で書き切ることは困難であるという意見が多くございました。そこで、個人的には、仮に臨時会の召集期限を明記するとしても、法律に明記することになると思われます。
この点の議論に関しましても、本日の憲法審査会での議論を党内にフィードバックし、更に議論を深めることを申し上げまして、発言を終わらせていただきます。
以上であります。
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