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石破茂 ·自由民主党・無所属の会 ·内閣総理大臣

衆議院本会議(2025-02-14)での発言

第217回国会 ·第第5号号 ·2,448字
○内閣総理大臣(石破茂君) 高井崇志議員の御質問にお答えを申し上げます。  インフラ維持についてでございます。  今回の道路陥没事故に巻き込まれたドライバーの方の救出を最優先に行っておりまして、原因究明は今後行っていく必要がございますが、御指摘のとおり、高度成長期に集中的に整備されてまいりました我が国のインフラは老朽化が進展をしておりまして、維持管理、更新費用は今後増加が見込まれております。御指摘のとおりでございます。  維持管理、更新に当たりましては、壊れてから補修する事後保全型ではかえって多額のコストがかかりますことから、AI、ドローン、ロボットなどのデジタル技術をフルに活用いたしまして、定期点検を確実に行い、緊急度に応じて事前に対策を講じることで長寿命化を図ります予防保全型に本格転換していくことが極めて重要であると認識をいたしております。  こうした考え方に基づきまして、本年六月めどに策定することといたしております国土強靱化実施中期計画の中におきましても、今回の事故も踏まえました下水道の老朽化対策を含め、インフラの強靱化に必要な対策を盛り込むべく、検討を加速をいたしてまいります。  農林水産関係予算についてでございますが、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面します中、防衛力の抜本的強化は国民生活を守るために重要でございます。食料の安定供給を担う農林水産業の活性化も国民生活にとって喫緊の課題であり、防衛費か農林水産関係予算かの二者択一ではございません。  こうした観点から、令和七年度予算におきましては、引き続き防衛力の抜本的強化実現に向け必要な経費を計上いたしますとともに、食料安全保障を強化しつつ、農林水産業をもうかる産業といたしますために必要な農林水産関係予算を計上いたしておるところでございまして、これを有効活用し、実効性を持って農林水産施策を展開をいたしてまいります。  我が国のこの三十年間の経済についてでございますが、バブル崩壊以降、金融システム問題やリーマン・ショックなど、様々な困難に見舞われてまいりました。この間、企業は、短期的な収益確保のため、賃金や成長の源泉である投資を抑制するコストカット型の経営を行い、結果として、消費の停滞や物価の低迷、さらには成長の抑制がもたらされたと認識をいたしております。  この低物価、低賃金、低成長というデフレの悪循環が過去三十年間の基本的な構造であった、このように認識をいたしておりますが、ようやく、六百兆円超の名目GDP、三十三年ぶりの高い水準となった賃上げが実現するなど、明るい兆しが表れております。このチャンスを逃がさず、コストカット型経済から高付加価値創出型経済へと移行することで、生活が豊かになったことを多くの国民の皆様方に実感していただける社会を実現したい、このように考えております。  消費税について様々な御意見がありますことは承知をいたしておりますが、国民が広く受益をされる社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点から、消費税の税収は社会保障の財源として位置づけられておるところでございます。諸外国、例えばフランス、ドイツ、スイスなどにおきましても、付加価値税収の一部を社会保障の支出に充てることとされているもの、このように承知をいたしております。  逆進性についての御指摘でございますが、消費税財源が充当される社会保障給付等によります受益は、低所得者の方々ほど手厚いのでありまして、所得の再分配につながる面もありますことから、負担面だけでなく、受益の面と併せて評価すべきものと考えております。  赤字企業につきましても納付が必要となる場合はございますが、売上げに関して受け取る消費税額から、仕入れ時に支払った消費税額を差し引いた差額を納付する仕組みでございまして、あくまで売上げに関して受け取る消費税額の一部から納税していただくものでございます。  人件費の関係につきましては、消費税が課されていない給料として支払う場合にも、消費税を上乗せして派遣料を支払った上で仕入れ税額控除を活用する場合も、全体としての支払い額は同じでございまして、消費税が正社員の採用や賃上げを妨げるものではない、このように考えております。  インボイス制度につきましては、複数税率の下で課税の適正性を確保するために必要な制度でございまして、これを廃止することは考えておりません。インボイス制度に対する御不安、御懸念を抱かれておられる方々も多くいらっしゃると存じますので、事業者からの相談には引き続き丁寧に対応をいたしてまいります。  財政状況についてでございますが、議員御指摘のような様々な指標を用いて検証し、議論をしていくことも重要と考えております。  一方におきまして、債務残高対GDP比は、政府の債務の総額が、返済原資となる税収を生み出す国の経済規模、すなわちGDPに対しまして、どの程度の割合になっているかを示した指標でございますが、これは、財政の持続可能性を見る上で有意義なものであり、我が国のみならず、EUなどの先進国の多くで財政健全化に係る指標として用いられているものでございます。  市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信認が失われることがありませんように、経済あっての財政との考え方の下、財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済、財政をつくってまいります。  消費税の廃止、減税についてでございますが、消費税につきましては、急速な高齢化などに伴い社会保障給付額が大きく増加します中におきまして、全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置づけられておりますことから、政府として、これを廃止すること、引下げを行うことは適当ではないと考えております。  以上でございます。(拍手)     ―――――――――――――

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