SEISAKU DB トップ
SEISAKU DB
斉木武志 ·日本維新の会

衆議院本会議(2025-03-25)での発言

第217回国会 ·第第11号号 ·4,836字
○斉木武志君 斉木武志です。  日本維新の会を代表して質問いたします。(拍手)  半導体やAIをめぐっては、各国が激しい開発競争を繰り広げており、アメリカや欧州、中国などは巨額の資金援助を行っています。本法案は、ラピダス法案とも呼ばれており、次世代半導体の国産化を目指すラピダスを支援するため、政府が株主となって出資するほか、民間金融機関からの融資を対象に債務保証を行うものです。政府の関与を強めることで民間から出資を呼び込み、ラピダスの事業を支えていく内容となっています。  まず、これまで投入した公的資金の効果について伺います。  半導体産業の支援のため、令和三年度から昨年度までに四兆円以上の公的資金を投入していますが、その結果、投資回収の可能性は明確になっていません。例えば、熊本県にTSMCを誘致して、税収はどの程度増えたのか、雇用はどの程度増えたのか、公的資金のこれまでの投入額と効果、また、今後どれぐらいの額を投入していく考えなのか、お答えください。  さらに、二〇三〇年度までに十兆円以上としている投入金額の内訳はどうなっているのでしょうか。線幅二ナノに代表されるロジック半導体やメモリーばかりが支援対象とは思えません。現在の日本の強みである原料、部素材、製造装置などの半導体サプライチェーンの強靱化支援の方が、日本の稼ぎを増やす観点では重要ではないでしょうか。十兆円の投入先の大半が、ラピダスやTSMC、JASM、またマイクロンになるのでしょうか。さらに、パワー半導体、ディスクリート半導体、オプト半導体、センサー半導体、MEMSなどの各種半導体に対する技術開発戦略と十兆円の配分はどのように考えているのでしょうか。二〇三〇年度までに十兆円以上としている公的資金投入の詳細な内訳についてお答えください。  また、多額の公的資金を投じるラピダスプロジェクトの成功の判断基準は、二ナノロジック半導体の量産化実現でよろしいでしょうか。お答えください。  ラピダスの小池淳義社長は、二〇二七年から量産を始める計画について、一日の遅れもないと、計画が順調であると発言していますが、内容には不明確なところがあります。一般のロジック半導体の商業ベースでの歩留りは九割程度、最低でも八割以上と言われています。二ナノ半導体の量産は一般の半導体より困難ですが、成功の判断基準は、二〇二七年時点で八割以上の歩留りでの量産化を実現することとお考えでしょうか。そして、八割以上の歩留りを保った上での一日当たりの製造数量は、三百ミリウェハーで何枚程度製造できるのか、巨額の公的資金を投入することを踏まえ、具体的にお答えください。  今しかけていくべき半導体は、日本に優位性のある次世代パワー半導体の開発と考えます。EVや高速鉄道の開発で最も重要な次世代パワー半導体の開発支援はどうなっているのでしょうか。お答えください。  さらに、これだけの公的資金を民間企業に投資するのですから、それに見合った地元雇用の拡大と維持を保障する仕組みは当然であると考えます。安定した地元雇用の拡大と維持をどのように担保する計画なのか、お答えください。  このラピダスという会社は、アメリカのIBMが持つ二ナノ半導体の製造レシピ、ゲート・オール・アラウンド方式の知財を、関係者の間では数千億円とうわさをされる巨額のライセンス料を支払い買っています。しかし、先端半導体において我が国より高い技術を持ち、はるかに先行している韓国のサムスンは、今回ラピダスが買ったものと同じIBM製造レシピを使って三ナノ半導体の開発を進めましたが、二割程度しか歩留りが取れず、開発に失敗して撤退しています。  八割から九割の歩留りがないと量産化は失敗ですが、八割以上の歩留りを技術的にどのように改良して実現させるのでしょうか。既にサムスンが失敗をしたIBMレシピを用いて、ラピダスなら成功するという裏づけは何なのでしょうか。それとも、期待値にとどまるのでしょうか。お答えください。  トランプ政権は、アリゾナ州に台湾TSMCの最先端半導体の開発、量産化の拠点を誘致しています。二〇二七年に二ナノ量産化を掲げるラピダスですが、既にTSMCは二ナノ量産化のめどが立ったと報道されており、二〇二七年には、更に高性能な一・四ナノや一ナノの量産化が実現している状況も想定されます。我が国も、TSMCの後を追って、一・四ナノや一ナノを目指して、将来更に数兆円をラピダスに投入していくことにはならないでしょうか。見解をお示しください。  ラピダスが二〇二七年に二ナノロジック半導体の量産化に成功する保証はありません。二〇二七年に二ナノロジック半導体の量産化が実現しなかった場合の対応について、どのように考えているのか、お答えください。  続いて、先端半導体の技術開発戦略とマーケティング戦略について伺います。  日本では、政治、行政やメーカー、メディアも、二ナノの微細化は実現するのかといった技術論に気を取られていますが、半導体は電気で動く機械を動作させるための部品にすぎません。エンドユーザーたるマーケットを持たない国、アプリケーションを持たない国は、半導体関連産業においては勝ち抜けません。今から日本の半導体産業を再生させるためには、製造だけではなく、設計から最終製品、アプリケーションまでの全体を俯瞰した、マーケティング戦略を伴ったアプローチが必要と考えます。これまでの日本の戦略に大きく欠けていた点です。今後、どのような戦略で最先端半導体の市場開拓を進めていく考えなのか、お答えください。  米国インテル社の最先端ファウンドリーの顧客は、アマゾンなどのシステムアプリケーション企業です。日本のラピダスから見れば、AI半導体の大手顧客候補のアマゾンをビジネスロストしたと報道されていますが、トランプ政権下でどのように挽回し取り込むのでしょうか。インテルは、ファウンドリー事業を分離して子会社化し、事業を強化していますが、トランプ政権と関係が近いインテルに勝てるのでしょうか。お答えください。  直近では、中国のAI企業、ディープシークが現在の最先端半導体を使わずにエヌビディア製を使ったAIと同等以上の性能を実現し、ビジネスモデルを揺るがしました。今、経済産業省の職員と話をしていても、二ナノの最先端の微細化が実現するかといった技術論に目を奪われているように感じます。最先端の半導体であっても、売れなければ価値はありません。エヌビディアも、GPUだけではなく、AI開発支援のシステム全体を売って巨額の利益を実現しています。アプリケーション志向の先端半導体開発へと戦略を再考するべきではないでしょうか。お答えください。  次に、ラピダスへの公的資金の投入の在り方についてです。  これまで実績がない資本金七十三億円のラピダスに対して、投入する公的資金が大き過ぎるのではないか。実績や実態がなく、ビジネスモデルも実現していないのに、なぜ巨額の投資をするのかという声を多く聞きます。ラピダスの出資者である大企業がまず投資すべき案件ですが、なぜ政府と並ぶような大規模投資に踏み切らないのか、追加出資にも及び腰なのか、お答えください。  あわせて、ビジネスの成功を考えるなら、AI半導体のユーザーであるアマゾンやグーグルなどの企業からの出資が、製品の売り先を確保していくためにも必要です。トヨタやソニーなど既存の出資者や米国のテック企業などから追加投資の計画があるのであれば、いつまでに、幾ら追加投資してもらう計画なのか、概要をお答えください。  また、これだけ巨額の公的資金を投入するためには透明性が重要です。東会長、小池社長以外に十二名いるとされるラピダスの個人株主を情報開示すべきではないでしょうか。今回の巨額出資により、ラピダスの企業価値は大きく高まり、将来IPOされた際には十二名の個人株主は巨額の利益を手にすることになります。公的資金を投入する以上、政治と金のような癒着がないかどうか、国民に明示する必要があります。ラピダスに個人株主開示を求める、支援の条件とする考えはあるのか、お答えください。  また、政策決定を政治献金が左右することがあってはなりません。ラピダスとその出資者であるトヨタ自動車、ソニー、ソフトバンク、デンソー、NEC、NTT、キオクシア、三菱UFJ、及び製造ラインを納入する東京エレクトロンから、自民党の政治献金窓口である国民政治協会に対して、直近三か年でそれぞれ合計幾らの献金があったのか、総務大臣、お答えください。  また、令和三年、四年、五年に在職していた歴代の経済産業大臣が代表を務める自民党の選挙区支部への政治献金の各社ごとの合計金額、また、それぞれの資金管理団体の収支報告書に記載されたパーティー券購入の各社ごとの合計金額について、総務大臣よりお答えください。  また、経済産業省は、自民党の半導体議員連盟からの提案、要望も受けてこのスキームをつくったと説明しています。この議連の前会長である甘利元経済産業大臣と、現会長の山際大志郎元経済再生担当大臣が支部長を務める自民党選挙区支部への各社の献金額の合計、また、それぞれの資金管理団体の収支報告書に記載されているパーティー券購入の各社ごとの合計購入金額について、令和三年、四年、五年分について、総務大臣よりお答えください。  次に、財務大臣にお聞きをいたします。  バイデン政権下で半導体産業支援が強化された一方で、現在の第二期トランプ政権は、前政権が作った半導体の国内製造を支援するCHIPS・科学法を廃止するのではないかと指摘されています。また、神田真人前財務官は、役人が成長分野を選定して、補助金などを通じて投資を誘導することは、非効率な投資を助長するリスクもあり、謙虚に、慎重に考えるべきだと指摘をしています。政府が特定の産業を成長領域と定め、個別企業を特出しして支援することには慎重であるべきだと考えますが、財務大臣、お答えください。  また、政府は、今回の公的支援でかかる費用について、将来ラピダスをIPOさせて株式の売却益を得ることで回収をしていくとしていますが、半導体産業の株式は典型的なシクリカル株、景気循環銘柄とされており、その価格は大きく変動します。半導体が足りないと言われると各社が大規模な設備投資を始め、数年後、完成品が出荷される頃には商品が市場にあふれて価格が大きく値下がりするというサイクルを延々と繰り返してきました。  今から政治が旗を振って設備投資を始めても、ラピダスから製品が出荷される頃には市況がだぶついて、製品価格、株式価格とも大きく値下がりする、期待をしていた投資の回収額に達しないという事態も、これまでの半導体をめぐる市況変動を見れば想定をしておく必要があります。市況変動が激しい半導体産業へ投資を行うに当たって、その回収の確実性と担保をどのように考えているのか、経済産業大臣、お答えください。  この半導体産業への中長期的な支援は極めて大切です。しかし、トヨタやソニーなどの既存出資者が大規模な追加投資には及び腰であることは、半導体産業のリスクが高いことを表しています。そこにあえて政府が、一民間企業を特出しして巨額の支援を行うのは異例であり、損失が出れば全て国民負担となります。民間と政府の間で責任の所在が不明確となり、経営判断を誤る事態にもつながっていきます。政府には、リスク管理の徹底、外部からの監視、民間感覚、市場感覚を強く求め、私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)     〔国務大臣武藤容治君登壇〕

斉木武志 の他の発言

2025-11-26 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 お答えいただきたい答弁、ありがとうございます。  まさに国土交通省も定義しているように、複線化というものが、まさに激甚化する雨の降り方の中で、我が国の経済活動をいかに…
2025-11-26 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 改革の会の斉木武志でございます。今日もトリを務めさせていただきます。  今般議題に上っております気象業務法の一部改正案、私、これは必要なことだというふうに思っておりま…
2025-11-26 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 トンネル云々の技術的な論ということではなくて、要するに、二つの動脈を、このコップとコップの間に経路を通しておいた方が水の流れが止まらないんじゃないですかということなんで…
2025-11-26 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 リダンダンシー、まさに災害対応での複線化ということでしたけれども、一つ、私、これは鉄道局と話していて、別の動脈を新大阪―東京の間で確保するということと、加えて、今、現行…
2025-11-26 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 大臣にもお聞きしますけれども、巨視的に見て、東海道新幹線の輸送障害件数が、どうしても、二十年前に比べると、一桁だったものが二桁になってきている、止まることが増えてきてし…
2025-11-21 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 一日も早いということですと、もう六年間小浜・京都ルートでアセスで時間を使っておりますので、今からルートを曲げてもなかなか、これは逆に遅くなるんじゃないかというような試算…
2025-11-21 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 やはり、与党の御判断もということなんですけれども、その与党であります佐々木さん、ちょっと今下を向きましたけれども、与党の中から佐々木さんに是非このルートのことを聞いてく…
2025-11-21 · 衆議院国土交通委員会
○斉木委員 時の与党がやはり主語になっておりますけれども、私は、今回の与党構成は評価しているんですよ。なぜかといいますと、やはり京都と大阪にこれからレールを通していこうという小浜・…

API / MCP 利用

国立国会図書館 国会会議録 API を構造化

REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=斉木武志
MCP: search_diet_speeches(speaker="斉木武志")