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宗野創 ·立憲民主党・無所属

衆議院本会議(2025-04-03)での発言

第217回国会 ·第第15号号 ·4,373字
○宗野創君 立憲民主党の宗野創です。  私は、立憲民主党・無所属を代表し、ただいま議題となりました政府提出、医療法等の一部を改正する法律案に対して質問をいたします。(拍手)  私は、小学生のとき、祖母がパーキンソン、祖父が脳梗塞を患い、家族で十年にわたる療養支援、介護を経験しました。今、私がここに立っているのは、我が国の医療、介護制度のたまものです。この誇るべき医療サービスを国民の皆様が将来にわたって変わらず享受できることができる体制を構築するために、以下、質問をいたします。  初めに、地域医療構想の見直しに関してお尋ねします。  立憲民主党は、地域医療構想そのものについて否定するわけではありません。  しかし、政府は、二〇一九年秋、地域医療構想において、病床削減、病院の統廃合を推し進めるため、地域医療確保のために重要な役割を担ってきた公立・公的病院を再検証対象医療機関のリストに載せて公表し、狙い撃ちにしてきました。自治体や医療関係者、住民などからは、医療提供体制の崩壊につながると多くの懸念や不安の声が上がりました。  そこで、これまでの地域医療構想についてどのように考えているのか、厚生労働大臣に答弁を求めます。  再検証対象医療機関とされて既に検証や措置が終わった医療機関に対して、更なる検証や病床数の見直しなどの措置を求めることはないと明言していただけますでしょうか。厚労大臣の答弁を求めます。  また、再検証対象医療機関のリストについて、二〇二五年度に作成する新たなガイドラインにおいてどのように位置づけられるのか、御説明ください。  先月発表された調査によると、経営難で赤字の病院は前年度より増えて六割にも上り、日本病院会などは、危機的状況であると警鐘を鳴らしています。  公立・公的病院は、僻地における医療や、救急、小児、周産期などの不採算部門の医療を担う、まさにセーフティーネットの根幹です。これまでも公立・公的病院は厳しい経営を余儀なくされてきましたが、物価高騰の影響や人件費の増大によって、更に厳しい状況に置かれています。こうした状況は、首都圏も例外ではありません。私の地元、川崎市でも、三つの市立病院で計百八十億円近い累積赤字を抱えている旨の報道がありました。医療従事者の人材確保も課題です。  地域医療を支える公立・公的病院の経営強化や人材確保等に重点的に取り組む必要があると考えますが、具体的な対策を厚労大臣に伺います。  一方、総務省は、計画的に経営改善に取り組む公立病院の資金繰りを支援するため、経営改善の効果額の範囲内で活用できる病院事業債を創設しますが、経営改善の効果額をどのように算定するのでしょうか。総務大臣に伺います。  立憲民主党は、かかりつけ医を法制度上定義し、地域住民との結びつきを確保するための事前登録を可能とする日本版家庭医制度を創設することを提案しており、二〇二一年には法案を提出しました。かかりつけ医は、地域住民に対して、日常からの健康相談、あらゆる健康上の問題に対して、その初期の段階で適切な対応を行い、必要に応じて予防管理や継続的な医療を総合的に提供するプライマリーケア機能を持ちます。  政府は、二〇二三年の法改正で、かかりつけ医機能に関する規定を整備しましたが、機能報告の創設など、極めて小規模な制度変更にすぎません。二〇四〇年頃を見据えた医療提供体制確保に向けて抜本的な地域医療構想の見直しを行うのであれば、かかりつけ医の認定、登録制導入の必要性についてどのようにお考えでしょうか。厚労大臣の見解を伺います。  新型コロナウイルス感染症の蔓延により、医療提供体制の様々な課題が明らかになりました。コロナ禍では、入院すべきなのに入院できず、自宅で亡くなる方が相次ぎました。コロナ禍での課題をどのように総括し、どのように新たなガイドラインに反映させようとしているのか、厚労大臣の見解を伺います。  本法案では、地域医療構想について、病床のみならず、入院、外来、在宅医療、介護との連携を含む将来の医療提供体制全体の構想とするとしています。医療と介護は密接な関係ではありますが、医療提供体制の確保については都道府県が、介護保険事業の運営は市町村が取り組んできており、その連携においても今も課題が山積しています。  市町村にとってノウハウや体制も十分でない中で、国から市町村への対応が丸投げになってしまうことを危惧しています。国は、市町村への情報提供、具体的支援について検討していますか。厚労大臣の答弁を求めます。  また、介護と連携するといっても、その基盤は大きく揺らいでいます。政府は、介護、障害福祉職員を対象に処遇改善を行っていますが、賃金は依然として全産業平均と比較して約八万円低い状況です。  福岡大臣は、三月二十一日の記者会見で、特定の産業を対象とする特定最低賃金を介護分野に適用することに関して発言されましたが、本当に職員不足解消につながるのでしょうか。  立憲民主党は、新年度予算の修正案を提出して、処遇改善を財源とセットで提示をしました。また、本年一月三十日には、議員立法、介護・障害福祉従事者処遇改善法案を日本維新の会、国民民主党と共同提出し、取り急ぎ月一万円、年十二万円の処遇改善を求めています。この議員立法を与野党協力し成立させて、処遇改善を実現するべきと考えますが、処遇改善に対する政府の見解を厚労大臣に伺います。  次に、医師偏在対策に関して伺います。  外来医師過多区域への規制的手法の導入は、一定評価できます。  一方、本法案では、重点的に医師の確保を図る必要がある地域として、重点医師偏在対策支援区域を定め、保険者からの医師手当拠出金等による当該区域の医師への手当を支給する事業を設けることが規定されています。  現在、地域に必要な医療提供体制の確保は、国、都道府県の責務であり、公的責任において負担するものとされ、消費税を財源とした基金が充てられています。  そもそも、医師の人件費は医療費の一部であり、保険者は診療報酬を通して既に負担をしています。それにもかかわらず、医師偏在対策に係る費用を更に保険者に拠出金として納付義務を負わせるのは、合理性が不十分と考えます。  社会保険料の活用は給付と負担の関係性が明確でなければならず、保険給付との関連性が乏しい施策の財源に保険料を充てることは制度を逸脱するおそれがあるのではないでしょうか。厚労大臣の見解を伺います。  最後に、医療DXについて伺います。  私は、かつて社会保障制度の研究のためスウェーデンを訪れました。そこで私が目にしたのは、スマートフォン一つで自らの医療情報にアクセスでき、病院の予約をし、処方箋を受け取る、そして、必要に応じてオンライン診療を国内のどこからでも受診することができる、そんな社会でした。  世界に目を向ければ、デジタル技術によって医療サービスの利便性の向上とその適正化が両輪で進んでいます。日本の医療DXは周回遅れの感が否めません。本改正によって、絵に描いた餅の医療DXが、今度こそ真に進展することを望みます。  その上で、電子カルテの普及について伺います。  電子カルテ情報共有サービスを実効性のあるものとするためには、個人情報漏えいリスクを回避しながら、電子カルテの普及が大前提となります。しかし、厚労省の医療施設調査によると、二〇二三年十月時点で、診療所における電子カルテ普及率は五五%にとどまっています。そして、四〇・八%もの診療所が電子化する予定なしと回答をしています。  政府は、遅くとも二〇三〇年には、おおむね全ての医療機関において、必要な患者の医療情報を共有するための電子カルテ導入を目指すとしていますが、この目標は実態と大きくかけ離れていると言わざるを得ません。普及が進まない要因をどのように分析されていますか。もし二〇三〇年に導入率一〇〇%を導入するのであれば、よほどの抜本的な現状打開策が必要と考えますが、厚労大臣の答弁を求めます。  また、電子カルテ情報共有サービスの構築に必要な費用負担について、医療機関から不安の声が上がっています。医療機関の電子カルテシステムの改修、体制整備について、国の支援が必要ではありませんか。その具体策をお尋ねします。  社会保険診療報酬支払基金から医療情報基盤・診療報酬審査支払機構に名称を変更し、組織体制を見直すことについて伺います。  機構への改組に伴い、医療DXの運営を行うべく、これまでの診療報酬等の審査支払い業務に加えて、医療DX業務を担当する常勤理事を設けることなどが盛り込まれています。電子カルテ情報データベースの運用開始も、電子カルテの導入が完了する二〇三〇年までということでよろしいですか。厚労大臣に伺います。  そうだとすると、あと五年しかありません。これまでとは比べ物にならない規模での専門人材の確保、そのための報酬水準の設定が急務であると考えますが、具体的なロードマップをお示しください。  私たちは、医療DXの推進や、希望する人がマイナ保険証を利用することには賛成の立場です。ただし、その方法には課題があると考えます。  今年度、千五百八十万人がマイナンバーカードの電子証明書の更新時期に当たります。五年ごとの更新に当たり、通知が来ますが、何らかの理由で更新しそびれてしまった場合、ある日突然、病院でマイナ保険証が使えなくなってしまうというケースが今後多発することも考えられます。  病院に行った際、電子証明書の期限が切れており、マイナ保険証が使えない場合、その患者さんは保険診療を受けられるのでしょうか。それとも、一旦全額自己負担になるのでしょうか。一旦全額自己負担になり、治療が遅れたり治療が受けられなかったりするリスクに対して、政府はどのような対策を検討されているのでしょうか。  加えて、電子証明書更新のため、役所に行く必要がありますが、高齢者の方がホームヘルパーなど付添いを必要とする場合、当該サービスを介護保険の対象として利用できるのでしょうか。厚労大臣に伺います。  医療DXも、それそのものが目的ではありません。医療DXの先にはどんな社会があるのか、それを国民全体が共有できていることが肝要です。将来の医療提供体制のビジョンを明確に描き、発信する、政府のリーダーシップを期待して、質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)     〔国務大臣福岡資麿君登壇〕

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