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田村貴昭 ·日本共産党

衆議院本会議(2025-04-10)での発言

第217回国会 ·第第18号号 ·2,167字
○田村貴昭君 私は、日本共産党を代表して、公立教員給与特別措置法改定案について質問します。(拍手)  今、教員の長時間労働は異常な状態にあります。政府の二〇二二年の調査によれば、小中学校の教員は平均で連日十一時間半働き、休憩は僅か数分で、土日の出勤もあります。教員は、授業準備や子供と向き合う時間がないと訴え、子供や親は、先生は忙し過ぎて声をかけにくいと困っています。  長時間労働は教員の心身をむしばんでいます。精神性疾患による病休者は増加の一途をたどり、二〇二三年に七千人を超え、痛ましい過労死まで起きています。まさに、このままでは学校がもたないという切迫した危機的状況にあります。  とりわけ深刻なのは、教員不足の広がりです。全日本教職員組合が今年一月に発表した実態調査結果によれば、三十四都道府県十一政令市で四千七百三十九人も先生が足りない、いわば教育に穴が空いている実態が明らかになりました。四月から担任不在で交代で教職員が対応しているため子供が落ち着かない、美術の担任が十月から産休に入るが代替が見つからない、当面、二学期は家庭科の授業はやらず技術の教科を行っている、教頭や校長まで授業を持っているなど、深刻な実態が各地から報告されています。  さらに、公立学校教員採用試験の採用倍率は、小中高共に過去最低です。私の地元の福岡では、小学校で一・三倍、中学校で二・〇倍という状況です。高知県では、小学校教員二百八十人の合格者のうち、二百四人が採用辞退しています。先生のなり手不足に歯止めがかからない深刻な状態が続いています。  総理、学校現場が危機的な状況にあるとの認識はありますか。  学校現場の危機的な状況の背景にある教員の長時間労働の是正は待ったなしです。そのために、国、文部科学省がやることは、教職員の定数を抜本的に増やすこと、年間授業時数そのものを減らすなど、業務量を削減することではありませんか。  ところが、本法案には、教育委員会に業務量管理・健康確保措置実施計画の策定を義務づけるのみです。総理、文部科学省が進める学校の業務見直しを法定化し、教育委員会に時間短縮の目に見える成果を求めれば、これまで以上に、管理職による退勤の強要や時短ハラスメント、教職員の持ち帰り業務の増加を招くことにはなりませんか。  授業の量に比べて教員が少な過ぎる、これが現場の実態です。小学校では、一日五こま、六こまが当たり前です。一日に六こまの授業を行い、休憩時間を法律どおりにやれば、授業準備などに充てられる時間は定時の退勤までに僅か二十五分しかありません。中学校や高校でも同じです。これでは長時間の残業は必至です。教員の授業負担を一日四こま以下に抑えるため、教員の基礎定数を増やすべきではありませんか。  根本的な問題は、給特法が公立学校の教員に時間外勤務手当等を支給しないと定めていることであります。文部科学大臣、なぜ、教員の時間外勤務は自主的、自発的な勤務であり、時間外勤務ではないと言うのですか。なぜ時間外勤務を、生徒の実習に関する業務、学校行事に関する業務、職員会議に関する業務、非常災害等のやむを得ない場合の業務の四つに限定するのですか。  そもそも、残業代制度は、長時間労働を抑え、人間らしく働くための世界のルールです。ところが、五十年以上前に給特法が当時の全野党の反対を押し切って強行され、公立学校教員は、全ての労働者に適用される労働基準法の残業代制度から外されました。この下で、教員たちは何時間働いているかも測られず、行政はコスト意識ゼロで教員の仕事を次々に増やし、長時間勤務を蔓延させてきたのではありませんか。  労働基準法の一日八時間労働の趣旨から完全に逸脱しています。多くの教員たちが教員残業代ゼロ制度の廃止を求めています。総理、時間外勤務手当を支給しない、いわば定額働かせ放題の仕組みは著しく不合理です。公立学校教員に残業代を支給することは当然です。なぜやらないんですか。  本法案は、教員の処遇改善のために、教職調整額を四%から一〇%に引き上げるとしています。しかし、今年度から六年間かけて一%ずつ引き上げる一方で、他の教員手当が削減されます。差引き月千五百円の極めて僅かなものです。これでは長時間労働は何も解決しません。定額働かせ放題の仕組みはそのままです。給料が上がった分、働いてほしいと、長時間労働を助長し、固定化してしまうのではありませんか。  また、新たな職として主務教諭を創設することも重大です。人事評価や管理を更に強化し、その結果を職種の昇進や昇給に反映させることで、学校現場の階層化が更に進みます。これにより、教員の対等な立場での共同を困難にするのではありませんか。校長など管理職の意向に従うことが求められ、長時間労働が横行する要因になることは明白です。  今日の学校の危機的な状況を打開するためには、教員にも残業代制度を導入し、授業の量に見合って教員を増やすことが不可欠です。教員の長時間労働を解消し、子供たちとしっかり向き合える諸条件を整備すること、それが政治の責任であることを指摘し、質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣石破茂君登壇〕

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