○田村貴昭君 私は、日本共産党を代表して、国民年金法改正案について、石破総理に質問します。(拍手)
物価高騰が国民生活を脅かしています。物価高でも年金が増えない高齢者からは、風呂の回数を減らした、米が高くて買えず麺類ばかり食べている、スーパーで値引きのシールが二度貼られるまで待つ等々、深刻な声が寄せられています。
昨年の夏、電気代の負担を苦にしてエアコンの使用を控えて熱中症になり、亡くなる高齢者が相次ぎました。年金だけでは生活できず、働く高齢者も増え続けています。特に女性の低年金は深刻で、十万円以下が八三%、五万円以下が二三%に及んでいます。
総理、高齢者の生活を低年金と物価高騰が苦しめています。その認識はあるでしょうか。
物価が上がっても年金が上がらない。年金受給者の生活を困窮させているその元凶は、百年安心の年金だとして導入されたマクロ経済スライド制です。
マクロ経済スライド制導入からこの二十年間で、公的年金の給付水準は実質八・六%も削減されました。これがなければ、現在月十万円の年金の人は、月額で九千四百円、年額で十一万円多い年金でした。このことをお認めになりますか。
石破総理は、物価上昇に負けない賃上げを起点として、国民の所得の向上を図ると何度も強調しています。一方で、高齢者に実質収入減を押しつけるのは、矛盾ではありませんか。高齢者の生活水準は下がってもいいと思っているのですか。
過去三十年の経済状況が続く前提の下で、マクロ経済スライドは二〇五二年まで続くことになります。前回の財政検証から、年金削減は更に五年間延長になります。その結果、年金給付水準は、現在から実質一五%切り下げられます。これでは、生涯削減の年金ではありませんか。
世論調査では、将来の年金受給額に非常に不安があると答えた人は五六・四%、どちらかといえば不安があると答えた人は三三%、合わせて九割の人が将来の年金額に不安があるとしました。総理、今や、百年安心の年金は完全に崩壊したのではありませんか。
基礎年金のマクロ経済スライド調整期間の長期化で基礎年金額が大幅減少することは、前回の財政検証のときから大きな問題でした。年金部会の議論の整理では、マクロ経済スライドによる削減期間を短くするために、年金積立金を活用する案が盛り込まれました。今回、この案が見送られたのはなぜですか。
とりわけ重大なのは、低年金者ほど年金削減額が大きくなる問題です。基礎年金は二〇五二年まで削減が続きます。この結果、厚生年金の実質削減額は一・六%にとどまる一方、基礎年金の削減は二五%に及びます。基礎年金だけの高齢者や、低所得で厚生年金が少ない低年金者ほど、年金が削減されます。非正規、低賃金の下で働かざるを得なかった就職氷河期世代は、今以上の低年金を余儀なくされるのではありませんか。
調整期間を短くする年金部会の案でも、マクロ経済スライドは直ちに止まらず、今後十年以上にわたって削減が進み、給付水準は大きく切り下げられます。今やるべきことは、マクロ経済スライド制を直ちに停止させることであります。そして、給付の五年分、現在二百九十兆円にも上る年金積立金は計画的に給付の維持拡充に充てるべきです。
政府案では、厚生年金二百万人の適用拡大や十万円の厚生年金保険料上限引上げが入っていますが、十分とは言えません。厚生年金の更なる適用拡大や、年金保険料の上限額を健康保険と同じ年収二千万円に引き上げるなどの対策が必要です。答弁を求めます。
就職氷河期世代や若い人たちが、将来の年金に大きな不安を抱いています。過去三十年と同様、経済状況が変わらなければ、現在月六万八千円の国民年金は、今四十歳の人が六十五歳になるときには月に五万二千円に下がり、今二十歳の人が六十歳になるときには月四万八千円まで下がります。基礎年金の底上げを図るとともに、雇用の安定と賃上げを進めることが重要です。中小企業への支援とともに、最低賃金を全国一律時給千五百円に直ちに引き上げ、非正規をなくすべきではありませんか。
現役世代で低賃金を強いられた人は老後にも低年金を強いられるという、現行制度の構造を改めるべきです。そのためには、最低保障年金制度の導入が不可欠です。国連社会権規約委員会から、最低年金を公的年金制度に導入することが度々勧告されています。低年金、無年金の解消のために、政府が早期決断することを求めます。
障害年金を申請して二〇二四年度に不支給と判定された人が、前年度の二倍以上に急増し、三万人になること、障害年金センター長の交代により判定が厳格化されたと報道されています。厚労省は調査中だとしていますが、報道から既に三週間がたっています。不支給二倍は事実なのか。事実なら、社会福祉の根幹を揺るがす問題です。どう対処するのか、答弁を求めます。
最後に、増えない年金に加え、物価高騰が国民の暮らしを直撃しています。総理、消費税の減税を求める国民の声は多数です。五%の減税を行えば、世帯十二万円の負担減です。国民生活の安定に、総理が消費税減税を決断することを強く求めて、質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣石破茂君登壇〕
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API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=田村貴昭
MCP: search_diet_speeches(speaker="田村貴昭")