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石井智恵 ·国民民主党・無所属クラブ

衆議院予算委員会第五分科会(2025-02-28)での発言

第217回国会 ·第第2号号 ·2,269字
○石井分科員 ありがとうございます。国民民主党の無所属クラブの石井智恵です。  今回の分科会では、私からも訪問介護について取り上げさせていただきます。特に、これからの高齢化社会に向けて、地域の介護をどう支えていくのかという観点で質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  私自身、介護の現場で看護師としてパートで働いておりました。私の場合は、一か所のパートだけでは生活ができないので、三か所かけ持ちで仕事をしておりました。小規模多機能施設、そして特別養護老人ホームで夜勤専門スタッフ、そして訪問入浴の仕事であります。  この訪問入浴という仕事ですが、大臣、訪問入浴の現場、御覧になったことはありますか。恐らく、国会議員の方の中でも、訪問入浴の仕事を経験していたという方はほとんどいらっしゃらないのではないかと思います。  この訪問入浴の仕事ですが、在宅で寝たきりの方をお風呂に入れてさしあげるというサービスです。御自宅の部屋まで浴槽を運んで、水道にホースをつなげて、入浴車の、車の中にあるボイラーでお湯を沸かして、そしてそのホースを使って浴槽にお湯を入れて、寝たままお風呂に入るということができるという仕組みです。  利用する方は、寝たきりの高齢者の方を始め、重度の身体障害をお持ちの方、そして気管切開をしている方、また人工呼吸器をつけている方、全身の筋力が低下したALSなど、身体を動かすことができなくなった難病の方も利用されていました。また、末期のがんの方も、終末期に自宅に帰って、そしてお風呂に入りたいという方が利用されていた場合もありました。  死の直前、最後にゆっくりお風呂につかることができたということで、御本人も、そして御家族も大変喜んでいただきました。御家族から、父は温泉が大好きだったので、生きている間に最後にお風呂に入れてあげられて本当によかったと涙を流してお礼を言っていただいたことは、私も忘れることができません。  私が働いていた訪問入浴の事業所は、残念ながら、昨年十一月に撤退をいたしました。人手不足も深刻で、経営が立ち行かなくなったことがあったからであります。  この訪問入浴を行うスタッフはかなり高度な技術が求められるため、人材確保も困難です。気管切開をしている方や人工呼吸器を装着されている方の場合は、入浴を介助する際にお湯が入らないようにしていかなければならないため、熟練したスタッフが細心の注意を払って入浴の介助を行います。一歩間違えれば命の危険さえある、そして、危険と隣り合わせで、非常に神経を使います。技術をマスターするにも時間を要します。  また、夏は汗だくの仕事となります。利用者の方を抱えてお風呂に入れるので、腰が悪くなる方も大勢います。賃金が安く、結婚ができない。また、私のように、パートでかけ持ちしなければ生活ができないという方も多くいます。そして、三人のチームで訪問入浴を行うため、スタッフが一人休めば、サービスは提供できません。多くのスタッフは、過酷な労働の中で仕事をしています。  それでも仕事を続けてきたのは、利用者の方や家族から喜んでもらえているという実感があるからでありました。たとえ腰が悪くなっても、全身汗だくでも、利用者の方の笑顔に支えられて、やりがいを持って仕事をしておりました。このような状況の中で、訪問介護は地域の介護を支えてきておりました。  しかしながら、この訪問入浴を含めて、訪問介護事業所が今経営の危機に瀕しております。利用者の方にとっては、唯一楽しみだった入浴すら受けられなくなってしまっております。懸命に働いていた介護従事者は仕事をなくしてしまっています。私は、これまで関わった利用者の方や、また一緒に働いていたスタッフの顔を思い浮かべながら、今後の訪問介護がどうなっていくのか、非常に危機感を感じております。  先日も、愛媛県の松山市内の訪問入浴事業者が行っている事業所にヒアリングを行ってきました。事業所が減って、需要はあるけれども追いつかない、人手不足が深刻で人材が確保できないということでありました。また、一日中、車を運転して、ボイラーでお湯を沸かすので、ガソリン、灯油が高騰して、コストが今まで以上にかかっているということであります。次々と訪問介護事業者が撤退をしている中で、残っている事業者の負担も大きくなっています。また、地域でカバーすることが困難となってきております。  二〇二五年一月の東京商工リサーチの調査によれば、二〇二四年の介護事業で休廃業している件数は、通所、短所入所は七十件、有料老人ホームは二十五件、そして訪問介護は四百四十八件と、圧倒的に訪問介護の休廃業が多いという結果に今なっております。  特に、地方は高齢化が進んで、団塊世代が七十五歳以上となり、介護が必要としている割合が急激に増えていますが、その一方で、介護人材の不足によって十分サービスが受けられない、自宅で介護を受けたいと思っていても受けられず、仕方なく遠くの施設に行かなければならないというのが現状です。今後、市町村で訪問介護事業所がなくなってしまうのではないかと心配している地域からの声が上がっています。  そこで、再度確認のためにお伺いをいたしますが、全国の自治体の市町村で訪問介護事業所がない自治体、いわゆる訪問介護の空白地域、今現在何件あるか、もう一度確認のために教えていただけますでしょうか。

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