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山中伸介 ·原子力規制委員会委員長

参議院環境委員会(2025-03-11)での発言

第217回国会 ·第第2号号 ·2,095字
○政府特別補佐人(山中伸介君) 原子力規制委員会委員長の山中伸介でございます。  参議院環境委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。  まず、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。  東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえて強化した規制基準への適合性審査については、これまでに申請がなされた二十七基の発電用原子炉のうち十七基に対しては設置変更許可処分を、日本原子力発電敦賀発電所二号炉に対しては、規制基準に適合しているとは認められないことから、設置変更許可をしないこととする処分を行いました。また、申請がなされた二十一の核燃料施設等のうち、これまでに核燃料物質の加工施設、使用済燃料の再処理施設等について十一件の事業変更許可を、試験研究炉等について二件の設置変更承認及び七件の設置変更許可を行いました。  発電用原子炉の長期施設管理計画については、令和五年に成立した改正原子炉等規制法の本格施行に向けた取組を進めており、本年六月六日の本格施行日までに処分が必要な十二基の発電用原子炉のうち八基について認可を行いました。  原子力施設の廃止措置計画については、これまでに発電用原子炉に対して十八基の認可を、核燃料施設等に対して九件の認可を行いました。  また、原子力規制検査制度により、原子力施設等において事業者が行う安全確保や核物質防護に関わるあらゆる活動を対象に、その安全上の重要度に応じて検査官が現場確認等を行って監視しています。なお、原子力施設等で事故トラブルが発生した場合には、速やかな状況確認などを通じて適切に対応してまいります。  また、規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準適合性に係る審査の実績等を踏まえて、継続的に改善を図っております。  建て替え原子炉については、事業者からの提案を踏まえ、昨年十二月から事業者との実務レベルでの技術的な意見交換を実施しています。今後、事業者との意見交換を通じて事務方において規制上の論点を整理し、原子力規制委員会において規制上の取扱いに係る議論を行ってまいります。  以上のとおり、原子力施設等に関する規制が適切に実施できるよう取り組んでおります。  第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。  原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉や汚染水対策の実施について、規制当局としての立場から、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、積極的な監視、指導を行うとともに、関係省庁等と連携し、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。  令和五年八月から開始された多核種除去設備等処理水、いわゆるALPS処理水の海洋放出については、認可した実施計画に沿って行われていることを検査を通じて確認しています。昨年十月及び本年二月にIAEAの枠組みの下で、第三国の分析機関が参加する海域追加モニタリングが実施されました。今後も、継続的に東京電力の活動を検査で確認するとともに、IAEAのレビューやモニタリング等を通じ、透明性、信頼性の維持に努めてまいります。  東京電力福島第一原子力発電所の事故調査については、溶融炉心による一号機原子炉格納容器の破損メカニズムや格納容器内のコンクリート損傷等の調査分析に関する検討内容について、科学的、技術的意見募集の結果を踏まえ、昨年六月に中間的な取りまとめを行いました。今後も継続的に調査分析を行い、それにより得られた知見を規制に活用することも含め、取り組んでまいります。  第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。  原子力災害時の防護措置である屋内退避については、地方自治体の御意見も踏まえ、昨年三月に検討チームを設置し、その効果的な運用の在り方を検討させております。同年十月に主要な論点の結論を整理した中間取りまとめの報告を受けております。本年二月に報告書案について関係自治体に意見照会を行ったところであり、本年度中をめどに最終的な取りまとめが行われる予定です。  環境放射線モニタリングについては、原子力規制事務所の体制整備及び関係道府県への技術的支援等の実施に加え、令和六年能登半島地震や最新の技術動向を踏まえ、より強靱で機動的な放射線モニタリング体制の構築に取り組んでまいります。  また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続してIAEAより得ております。  以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。  原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、また、我が国の原子力規制に対する信頼が回復されるよう、今後とも努力し、人と環境を守ってまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。

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