○鬼木誠君 立憲民主・社民・無所属会派の鬼木誠でございます。
私からも法案について御質問をさせていただきたいと思いますが、その前に少しだけ。今日のやり取りを聞いても、それから今ほどの不開示に関わるやり取りを聞いても、この間、この法案に関わっての政府の態度、対応というのが私には極めて不誠実に映る。納得性を高めるような答弁が衆議院の委員会においても、そして昨日の本会議においてもなされていないというふうに感じています。その答弁から疑念やあるいは懸念を抱いている私たち、あるいは学術会議の皆さんに、納得性を高めよう、政府としての思いを伝えようというふうな態度がなかなか感じられないんですね。真摯に向き合っているというふうにはなかなか思えない。
より良いナショナルアカデミーをつくっていこうというのは、お互い同じ立場だとしたら、双方で知恵を出し合って、法案に不備や不具合があるなら修正も行えますよというようなことを前提にしていただいた上で審議に臨んでいただく、あるいは、当の学術会議の皆さんから出されている懸念、疑念について納得性得られていないなら、真摯にしっかり向き合って、どうすれば納得していただけるのかというようなところに前のめりになってでも政府としての態度を示すというのがこの法案審議の基本的な僕は政府の態度だと思うんです。その態度が一切感じられないから、学術会議の皆さんは引き続き懸念や疑念を抱いていらっしゃるし、その不信や不安というのがどんどんどんどん高まっていっている。本来なら、審議を通じて不安や不信が少しずつ小さくなっていく必要があるはずなんです。ところが、そうなっていない。そのことがやっぱり私としては最も今時点での大きな問題ではないかというふうに思っています。
そして、このような政府の姿勢の根底にある、根源にあるというふうに感じるのは、先ほど現行の学術会議に対する評価の問題、様々な御意見ありましたけれども、私は、現行法前文の使命や理念にのっとって活動を続けてこられた、さらには、様々な分野において貢献をなさってきた日本学術会議に対する政府としての敬意の欠如というものがあるんではないかというふうに思っています。
そして、その敬意の欠如というのは、学術会議に対する敬意の欠如にとどまらない、学術や学問や知性というものに対しても敬意がひょっとしたら欠如しているんではないか。これ、反知性主義と言われても仕方がないですよ。そういう政府の態度を今国民に示しているということは十分に留意をしていただきたいというふうに思っています。
社会の発展を経済の発展に矮小化をして置き換える、そして、それこそが市場の価値と定めて、経済の発展に直接寄与しないと考える者あるいは政府の意に沿わない者は価値のない者、邪魔な者として排斥をする、自分たちの都合のいいように組織やルールを改編しようとする、どこかの国の大統領が行っている、その同じように、あるいは同根、同じ根を持つような施策がここで今展開されようとしているという危機感を私は持っています。そして、そのことに嫌悪感を抱いています。その立場から、具体的に幾つかの点について御質問させていただきたいというふうに思います。
まずは、昨日の本会議でも、提言に対する政府の受け止めというのが出されたというふうに思います。御承知と思います。四月の十五日に、学術会議の総会において法案提出に当たってという声明が確認をされました。この声明の中で、大臣も読まれたということでございますけれども、当事者である日本学術会議の皆さんから繰り返し訴えられているのは不信感なんです。
例えば、当事者である日本学術会議との完全な合意に至らなかった、それにもかかわらず、科学者の代表により起草された現行法を廃止し、日本学術会議の理念や組織の骨格を定める内容の法案を政府が提出したことは遺憾と言わざるを得ないというような箇所がある。さらには、二〇二〇年の会員任命において全員が任命されないという不正常な事態が発生し、日本学術会議と政府の信頼関係が損なわれた中で議論が始まったことは極めて残念であったというふうにも述べられて、これらも、政府との信頼関係が損なわれている中で検討が進められたことに問題の根底がある、このような指摘もこの声明の中で行われている。
この間、政府は、法案は学術会議とのコミュニケーションを取りながら取りまとめたと、今日もおっしゃいました。法人化には学術会議は反対をしていないと承知をしている、これも今日おっしゃいました。ところが、声明の中では、今のように、信頼関係が損なわれている中で合意に至らないまま法案が出されたんだというふうにおっしゃっていらっしゃいます。総会は、学術会議の総会は、意思決定機関である、執行機関であるというふうに、これは政府答弁です、おっしゃっている。
その総会において決定をされたこの声明について、今、政府としてどのように受け止めていらっしゃるのか。とりわけ、繰り返し、信頼関係が損なわれているというふうに発信されていることについての政府としての受け止め、見解、是非お聞かせをいただきたいと思います。
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