○山花委員 今日お配りしている議事録ではないんですけれども、済みません、これは後から気がついたので。
公法上のものだという解釈なんですけれども、プライバシーの侵害のときには訂正放送って余り有効ではないですよねという議論に対して、当時の放送局長は、訂正放送制度と申しますのは、真実でない事項の放送によって権利侵害を受けた人が権利の回復を同じ放送という手段によって図ろうとするものというふうに、権利侵害を受けた人を主語としてお話をされているということが一つと、この議事録を何度、どこを見ても、これは公法上のものであるなんという議論は一切ないわけであります。
ただ、最高裁の判決が出ちゃっていますから、今役所として、いや、最高裁はこう言っていますけれども違う解釈をしますとは言えないという事情もあろうかと思いますけれども、これは改めてこのことを、是非、総務委員の皆さんも考える機会にできればと思います。
ちょっと時間がなくなったので一問飛ばしますけれども、かつてアメリカでは、フェアネスドクトリン、公平原則というルールがあって、恐らく日本の放送法はそれを承継したのではないかというふうに考えられますが、そのフェアネスドクトリンの中に、やはり訂正放送という制度がありました。これについて、いわゆる反論権を米国でも認めていた時代があって、アメリカの最高裁は、これはレッドライオン事件というんですけれども、合憲であるというふうに言っていました。
一九七八年のFCC・バーサス・パシフィカファウンデーション事件というのがあって、ごめんなさい、前提として大事なことを忘れていました。
大臣、今日答弁は求めませんけれども、放送という制度が、新聞とかほかのメディアと比べて何で規律を受けるのか。例えば、新聞社を設立するときに免許を取らなきゃいけませんよなんという制度をつくったら憲法違反だと思いますけれども、そうじゃなくて、何で放送がそういう規律を受けているのかということについて、これまで、学者もそうですし、政府は、電波の有限性と社会的影響力の大きさというこの二つを大体柱にして説明してきています。
ところが、もう現在の放送法で、伝送路は電波に限られるということじゃなくなっているし、つまり、電波の有限性という理屈はちょっと弱くなっているはずです。社会的影響力の大きさというのも、さっきから議論があるように、もうオールドメディアと言われちゃっているぐらいで、SNSとかの方がでっかくなっているわけで、じゃ、何で放送だけこういう規律を受けるのということについては考え直す必要があるのではないかという問題意識を持っておりますので、ちょっと頭に入れておいていただきたいということで。
その上で、先ほどのパシフィカ・FCCの事件ですけれども、この一九七八年の米国の判例で、ちょっと興味深いことを言っております。
ラジオの特性として、家庭内に置かれた装置であって、好むと好まざるとにかかわらず音声が耳に飛び込んでくる、つまり、家庭内のプライバシーを侵害してしまうおそれがあるから、放送については、例えば公平原則だとかそういうのを入れていいのだとか、あるいは、FCC側です、FCC側というのは、要するに訴えられている側ですけれども、放送が印刷の場合と別異の取扱いを受ける根拠として、不快な表現が放送される又は放送中であるとの告知を受けないでスイッチを回す成人の感性を保護すべきこと。ちょっと分かりづらいんですけれども、要するに、もし見たくなきゃ見なきゃいいじゃんというのであればスイッチを回さなきゃいけないという、行為を強いなきゃいけないので、要するに、一方的に入ってくるものだから、何らかの、新聞とかとは別の規制をしていいよという考え方で、実は、今の放送法が何でペーパーメディアと違うのといったときに、一つ参考になる考え方ではないかと思います。
その上で、だから、放送の規律の根拠というのが、電波とかそういうことじゃなくて、とらわれの聴衆という概念があるんですけれども、要するに、とらわれの聴衆を保護することである、一方的に入ってくることについてブロックすることができるのだという考え方がもし放送規律の根拠だとすると、限定的ではありますけれども、偽・誤情報対策のヒントになるのではないかというふうに考えられます。
つまり、電波と違って、SNSなんかは自分で選択しているから違うのよと言われるけれども、アルゴリズムなんかによって、実質的には自分の選択じゃない情報がどんどん入ってくる状態であるというふうに考えると、一定のカテゴリーのものについては、削除させるとかそういう強烈なものじゃなくて、訂正請求というのをさせるという方がより制限的でない方法ですから、そういうことを考える法制度に道を開けるのではないかというふうに考えておりまして、是非、こういったことを総務省において検討していただきたいと思います。一言所感をいただければと思います。
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