○小西洋之君 私は、ただいま可決されました医療法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
医療法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一、医師手当事業の実施に当たっては、その費用に保険料が充当されることを踏まえ、拠出者である保険者の本来の機能を棄損することなく、また、被保険者の負担や制度の公平性に十分留意し、重点的に医師の確保を図る必要がある区域に派遣された医師及び従事する医師に対して実際に支払われた手当増額に使途を限定した上で、目安を示すほか、拠出者である保険者協議会を含む保険者がその実施状況等について確認や検証を行い、意見を述べるなど関与できる体制を確保すること。加えて、社会保障改革を進めていく中で現役世代の保険料負担を抑えるとの方針の下、当該事業により保険料が上昇しないよう保険給付と一体的に対応を図ること。
また、安易に保険料財源を充てる前例とせず、引き続き医師偏在対策に向けて、憲法上の職業選択の自由や営業の自由と保険医療機関の指定等との関係を整理し、更なる規制的な手法を検討するとともに、対策の効果検証を定期的に行い、必要な見直しを行うこと。
二、病床数の削減の規定の運用に当たっては、医療費削減ありき、数字ありきではなく、各地域の医療の質の確保を前提とし、人口減少に応じた合理的な病床数削減という考え方の下、その地域の実情や地域の医療提供体制を確保する観点を踏まえ、取り組むこと。
三、オンライン診療受診施設の設置に当たっては、過疎地を含め全国にあまねく所在している利便性を活かし、郵便局をオンライン診療、オンライン服薬指導、薬剤の配送等の拠点として積極的に活用することができるよう、環境整備を図ること。
四、医療機関の業務における情報の電子化の実現に当たっては、官民データ活用推進基本法第二条第四項に規定するクラウド・コンピューティング・サービス関連技術その他の先端的な技術を活用すること。
五、電子カルテ情報共有サービスの運用に伴う費用の負担について、サービスの普及状況及び効果等を定期的に検証した上で、最低でも五割程度の普及率に達するまでの基盤整備期間中は、国において必要な財政支援を行うこと。
六、社会保険診療報酬支払基金の組織体制の見直しに当たっては、医療DXに関する専門人材を十分確保すること。また、改組後の組織運営に要する費用負担の在り方については、審査支払業務と医療DX関連業務の双方を十全に担っていくこと等を踏まえて、検討すること。
七、地域医療介護総合確保基金の運用状況を踏まえ、新たに市町村が都道府県と連携して「医療機関の施設又は設備の整備に関する事業」及び「医療従事者の確保に関する事業」を行うモデル事業を実施し、その実施状況を踏まえ、地域医療介護総合確保基金の運用の在り方を含め、事業の在り方について検討を行うこと。
八、介護・障害福祉従事者の適切な処遇の確保についての検討は、介護・障害福祉に関するサービスを担う優れた人材の確保が要介護者等及び障害者・障害児に対するサービスの水準の向上に資することにも鑑み、介護・障害福祉に関するサービスの種類ごとの介護・障害福祉従事者の処遇の状況等を踏まえて行うこと。その上で、介護・障害福祉従事者の処遇改善については、全産業との間で差があることも踏まえ、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、賃上げに結び付く措置を早急に講ずること。
九、地域医療構想の推進にも資するよう、外来医師過多区域における新規開設者のみならず既存の無床診療所についても、現に診療が行われていることや、地域の医療提供体制の確保に留意しつつ、改正後の医療法第三十条の十八の六に規定する届出事項に準ずる事項に関する実態を把握するための必要な環境整備の検討を行うこと。
十、総合診療専門医の育成と活用に向けた取組を更に推進すること。また、薬剤師や看護師等医師以外の医療従事者の職能の向上と活用に向け、適切な処遇改善を含む取組を進めること。
十一、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築するため、かかりつけ医機能に関する診療報酬制度について、疾病に応じた包括支払制度の在り方について検討を行うこと。
十二、医療計画のロジックモデル活用が出来ていない、あるいは、十分な取組が出来ていない都道府県における第八次医療計画での導入や改善を行うとともに、がん対策基本法の取組のように、五疾病六事業並びに在宅医療に係る厚生労働大臣の基本方針等における活用等並びに都道府県へのロジックモデル例の提示等の支援に取り組むこと。さらに、ロジックモデルのアウトカムについて患者及び住民の健康状態等の改善を中核とすることの徹底、指標や医療圏等の単位ごとのデータ、評価に関する資料の提供や、都道府県職員等及び関係機関の職員を対象とした評価ガイドラインに基づく研修の実施に取り組むこと。そして、ロジックモデルに関する必要かつ多様な指標の整備を進め、それらを用いた分析のための基盤整備、医療圏単位等の把握・分析に資する必要な取組を行うこと。また、医療計画等の策定等に当たっては、実効的な医療計画の作成等を実現するために必要な都道府県職員の育成・確保の支援措置を検討し実施するとともに、患者・住民が主体的に参画・関与できる環境整備を進め、患者が質の高い医療を受けられているかの把握や、理解しやすいロジックモデル等の公表に関する取組の実施を図ること。ロジックモデルの活用について、障害者・障害児医療、難病医療等のほか、歯科口腔保健、健康増進計画、介護保険事業(支援)計画、子ども施策等に係る計画体系についても同様の取組を進めること。
十三、地域医療介護総合確保基金について、ロジックモデルを活用した総合的な評価を行い、その結果を事業の見直し及び次期計画に反映するようにすること。
十四、保険者が十分にその機能を発揮できるよう、政府において、保険者向けにロジックモデルに基づく医療提供体制のPDCAサイクルの実施等に関する研修の機会を設ける等の必要な支援を行うこと。
十五、国民の生命・健康を守るために、更には、国民の保険料負担を軽減するためにも、疾病の発症・重症化・死亡を防ぐための予防施策に係る医療資源の戦略的投資の在り方について、生活習慣病やがん等を中心に、リスクに応じた検診の拡充を進めるとともに、受診率の向上や精密等検査並びに、早期発見・早期治療を含む適時・適切な治療の実施を推進すること。また、その予防・重症化予防策の推進による医療費・介護費の財政効果を含め中長期的な効果について科学的検証等を行い、必要な政策の実施を講ずること。
十六、八十五歳以上の高齢者の医療需要の増加に万全の対応を行うこと。中でも、低栄養や筋量の低下を背景として、入院する原疾患が肺炎や骨折などに変化していくことや、高齢者にとっては入院がリスクになることも踏まえ、入院しないで済むよう在宅医療を強化すること。また、肺炎については、八十歳以上の高齢者にリスクが集中していることから、普及啓発だけでなく、ワクチンや治療薬のアクセスをよくすること。高齢者に対する食事については、ペースト食や低栄養・サルコペニアに対する治療に資する食事が普及するよう、診療報酬上加算の評価を含め検討すること。
十七、患者の受療機会の確保と精神療法の充実の観点から、患者の安全性を踏まえ、厚生労働科学研究等により蓄積された実施例、並びにこれまでの検討過程における様々な議論を踏まえつつオンライン精神療法の初診の在り方を検討すること。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
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○小西洋之君 ありがとうございました。
昨年の私の質問は衆参の少数与党という政治状況を踏まえた質問だったのですが、大臣の答弁の趣旨の根幹のところは変わらないというふうに受け止め…
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