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森本真治 ·立憲民主・社民・無所属

参議院本会議(2025-12-16)での発言

第219回国会 ·第第10号号 ·3,001字
○森本真治君 立憲民主・社民・無所属の森本真治です。  ただいま議題となりました令和七年度補正予算二案について、反対の立場から討論いたします。  二〇二二年のウクライナ危機による世界的な資源高に端を発すると言われる我が国の物価高は、長期間にわたって国民の暮らしを圧迫しています。消費者物価指数は三年七か月にわたり前年比二%を超える上昇を続け、実質賃金は十か月連続でマイナスとなっています。未曽有の物価上昇が続く中、米国の関税措置というまさに国難とも言える事態に直面し、本年の七―九月期の実質GDPは年率で二・三%ものマイナス成長となりました。  こうした状況下で、まず指摘しなければならないのは、政府の経済対策及び補正予算の提出が余りにも遅過ぎたという点です。  現下の物価高局面において、とりわけ食料品の価格は前年比六%を超える上昇が一年近く続き、品目数も通年で二万品目以上が値上がりをしている中で、特に弱い立場にある方々の暮らしは困難な状況に置かれています。  立憲民主党は、本年一月の段階で令和七年度本予算の修正を主張、四月にも物価高対策と併せて米国の関税に備えての経済対策をまとめ、政府に対してその取組を促してきました。  しかしながら、自民党政権は重い腰を上げることなく、参議院選挙に突入、早期の物価高対策を望む民意が示されました。しかし、自民党は、選挙後、党内政局に明け暮れ、今日まで実に四か月以上もの政治空白をもたらしました。苦しい国民生活を脇目に権力闘争に没頭した自民党の無責任な態度に強く抗議いたします。  さらに、長い政治空白を経てようやく策定された政府の経済対策は、国民生活の下支えとは無縁の措置が多く含まれた規模ありきのものであり、今求められている対策とは到底言えません。  我々立憲民主党は、独自に、くらし・いのちを守り、賃上げを加速する緊急経済対策を発表し、国民の期待に応える物価高対策、市場の信認に応える堅実な財政の在り方を示しました。  本補正予算は、我々の考えとは相入れない点も多くありますので、本補正予算に反対し、以下、主な理由を申し述べます。  反対の第一の理由は、物価高に直面する中低所得者層への迅速な家計支援が不十分な予算となっている点です。  立憲民主党は、中低所得者世帯一人当たり三万円、子供一人当たり二万円の給付を主張しております。この点、補正予算に子供への給付が盛り込まれたことは一定の評価をいたしますが、中低所得者への給付は措置されておりません。  生活の苦しさは、子育て世帯に限らず、ワーキングプアの方や年金生活者など様々な世帯に広がっており、こうした方々に対する給付も併せて行ってこそ、今苦しんでいる方を誰一人取り残すことのない支援となります。  加えて、重点支援地方交付金に食料品の物価高騰に対する特別加算四千億円が加算されるとのことですが、その内容、また即効性については各自治体に御負担をお掛けすることになります。  委員会の質疑では、各自治体に年内に予算化をお願いしたいとの答弁でしたが、各議会は既に十二月定例会を終えたところもあり、自治体間で支援が行き届くタイミングにはばらつきが生じます。自治体に過度な負担を押し付けるのではなく、国が責任を持って行うべきです。  反対の第二の理由は、財政出動の規模がマーケットに無用な不安を与える懸念が残るということです。  物価上昇が続く中で野方図に歳出を拡大すれば、物価上昇に歯止めが掛からなくなるおそれがあります。かかる状況下での補正予算編成については、追加財政を真に必要な規模に絞るとともに、その財源は税収の上振れや歳出改革、税外収入といった赤字国債に依存しない手法で確保すべきであります。  ところが、本補正予算の規模は昨年度を大幅に上回る十八・三兆円に達する上、その財源で最も大きな割合を占めるのは、八兆一千五百七十億円にも達する赤字国債の追加発行となっております。  高市総理は、新規国債発行額は前年度の補正後予算を下回ったなどと胸を張りますが、政府の財政に対する姿勢が市場の信認に背くものであることを示すかのように、足下では長期金利が上昇し、円安も一段と進行しております。  このように、財政への目配りを欠き、国の根幹を揺るがしかねない無責任な本補正予算は、到底容認できるものではありません。  反対の第三の理由は、緊要性に乏しい事業が多数含まれた予算となっている点であります。  財政法第二十九条において、補正予算は予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出等のために作成できると定められております。しかしながら、本補正予算には、かかる要件が担保されているか疑わしい予算が多数盛り込まれております。  例えば、五千二十一億円が計上された防衛力整備計画対象経費については、安全保障環境がより一層厳しさを増す中で、防衛力を強化する必要性こそ認められるものの、中長期的な視点に立って策定されるべき安全保障政策に係る予算は本来、当初予算に計上すべきものです。また、防衛関係費は令和五年度、六年度共に一千億円余りが不用となっており、本補正予算に計上された防衛費も、昨年までと同じように使い切れないのではないでしょうか。  さらに、基金にも約二・五兆円が措置されておりますが、複数年度にわたって継続的に支出を行う基金への予算措置は、緊要性を要件とする補正予算とはなじまず、残高が積み上がっていることからも見直しは必須であります。  緊要性の乏しい事業の規模をむやみに拡大する財政法の趣旨を没却した予算は断じて受け入れることができません。  以上、本補正予算に反対する主な理由を述べました。  最後に、政治改革について一言申し添えます。  現在、政治に対する信頼は地に落ちています。政治家は悪いことをするとのイメージが多くの国民にこびりついています。その原因の最たるものが、繰り返される政治と金の問題に係る政党や議員の不祥事です。  高市総理は、事件が起きるたびに改革の努力を行ってきたと予算委員会で答弁されましたが、不祥事を繰り返すのは自民党議員ばかりです。  突如として、今国会、議員定数削減を与党は強行しようとしましたが、急ぐのは、政治と金の問題を根絶する第一歩である企業・団体献金の規制であることは言うまでもありません。  あわせて、大規模な政治資金パーティーの自粛を求めている大臣規範が有名無実化している実態も議論となりました。高市内閣の閣僚においても、国民感覚からすれば、どう考えても大規模と言わざるを得ないパーティーを開催した大臣もいらっしゃり、高市総理は大臣規範の在り方を検討すると表明されました。しかし、大臣在任中はパーティーの開催を自粛する、これくらい徹底しないといけないのではないかと考えます。高市総理には是非その判断を求めたいと思います。  立憲民主党は、引き続き、国民生活を守る政策を最優先で進めていくと同時に、現在の政治不信から、国民の皆様に信頼していただく政治の実現のために政治改革に先頭に立って取り組んでいく決意を申し述べ、私の討論といたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手)

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