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古川あおい ·チームみらい

衆議院憲法審査会(2026-05-28)での発言

第221回国会 ·第第7号号 ·2,829字
○古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいです。  本日は、今後の議論のテーマ設定について申し上げたいと思います。  前回までは緊急事態条項について議論してまいりましたが、こちらは、論点も多岐にわたり、各会派内での議論にもなお時間を要すると考えられる中、並行し、本審査会で合意形成が可能と思われる論点をまず取り上げ、議論を前に進めていくことが有効ではないかと考えております。  その立場から、チームみらいとしましては、本審査会の議論テーマとして三点御提案させていただきます。投票環境向上、国民投票法、そしてオンライン国会の三点でございます。  これらはいずれも、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という三大原理を堅持した上で、立法事実に基づいて議論を積み上げるという党の基本姿勢に沿うものであり、また、会派の意見の別を超えて議論することができる論点であると考えております。  これらは、別個の論点ではなく、災害、パンデミック、人口減少といった制約下でも民主主義を止めずに動かし続けるための制度整備という共通の問題意識でつながっているものでもございます。投票環境向上と国民投票法は、主権者である国民が意思を表明する仕組みを整備するもの、オンライン国会は、国民の意思を法律に変換する国会自身が有事、平時を問わず機能し続けられるようにするものと整理することができます。  第一に、投票環境向上について申し上げます。  緊急事態条項の議論が選挙ができない事態に備えるという性格を帯びている以上、平時においても投票が困難な方が現に存在するという現状に向き合うことなしに緊急時の任期延長などを語ることには問題があると考えております。  在外邦人の方、離島居住者の方、施設入所者の方、障害のある方など、現行制度の下でも実質的に投票アクセスが確保されているとは言い難い方が存在することは、各種データや参考人質疑でも繰り返し確認されている共通認識でございます。直近の衆議院議員選挙では、積雪により投票所への来場が困難になった地域もありました。また、自治体の職員数の減少に伴う投票時間の繰上げや投票所の減少が現に進行しております。  この点について、具体的に議論すべき点としましては、在外投票の制度的課題、国内における共通投票所や移動投票所などの運用改善、そして電子投票、インターネット投票などの検討が挙げられます。これらの取組は、選挙制度そのものの強靱化により、選挙困難事態の発生リスクを下げることに直結するものでございます。  投票環境の整備自体については、立場が割れる論点ではないと考えております。続いて申し上げる国民投票法の改正三項目案も、投票環境整備の延長線上にあり、本テーマと一体的に議論することが可能でございます。  第二に、国民投票法について申し上げます。  改憲に対して推進、慎重いずれの立場であっても、主権者である国民の意思表示手続の公正性は、共通の前提として整備されるものでございます。  令和三年改正法の附則において、施行後三年をめどに検討を加えることとされた論点、すなわち、広告放送やインターネット有料広告の制限、運動資金の規制、インターネット利用の適正化につきましては、検討期限が既に経過しております。  また、三項目改正案、すなわち、開票立会人、投票立会人、FM広報放送に関する改正案は、令和四年に自民、公明、維新、有志の会から共同提出されましたが、令和六年の衆議院解散により廃案となっている状況にございます。  国民投票法について、具体的に議論すべき論点といたしましては、三項目改正案の早期解決、附則第四条第二号に関する事項の実質的検討、また生成AIによる偽情報や誤情報への対処、手続と中身の切り分けが必要だと考えます。  三項目改正と附則第四条第二号の議論を切り離さずに並行で進める形につきましては、中道改革連合の泉委員、国民民主党の浅野委員からも御提案があったところでございます。  生成AIにつきましては、近年、状況が急速に変化しており、ネット適正化規制の議論のアップデートが必要であり、技術的観点からも具体的な検討が必要であると考えております。  憲法論議の進み具合にかかわらず、国民投票の公平性の確保は主権者の権利の保障の問題として独立に整備する必要があるという論理については、会派を超えて共有可能なものではないかと考えております。  第三に、オンライン国会について申し上げます。  前回、五月二十一日の本審査会において、高階委員より、オンライン国会について、平時においても有益、また、緊急事態における国会機能を維持するため有効かつ重要な手段の一つとの御認識が示されました。あわせて、憲法五十六条一項を改正してオンライン国会を明文上認めることが必要かどうか、また、停電や通信の途絶、採決時の本人確認、不正アクセスや改ざんへの対策など、具体的な実務上の課題についても重要な御指摘をいただいたところでございます。  チームみらいといたしましても、本指摘の重要性並びにその基本姿勢に賛同いたします。これらの論点を本審査会で具体的に深めていくことは、非常に価値のある作業であると考えております。  経緯を改めて整理いたしますと、二百八回国会、コロナ期における憲法五十六条の「出席」の概念の議論は、論点の説明から集中討議、参考人質疑、総括討議までの段階を踏み、緊急事態が発生した場合等においては機能に着目してオンライン出席も含まれるとの見解を各会派の大勢として取りまとめ、衆議院議長に報告した経緯がございます。  一方で、議員自身のオンライン出席を可能にする衆議院規則の改正には至らず、本会議のオンライン審議は実現しないままになっております。参考人のオンライン質疑を可能とする衆議院規則の改正は実現しており、昨年五月には衆議院安全保障委員会において米国在住の参考人へのオンライン質疑が行われました。委員会ではこのように部分的に運用が始まっているものの、本会議及び議員自身のオンライン出席という部分は宿題として残されている状況です。  緊急集会や任期延長の議論と並行して、現行憲法の下で可能な対応を尽くすという選択肢を整理することは、改憲議論そのものの前提整理としても不可欠であると考えております。  以上、三つのテーマについて申し上げてまいりました。これら三つのテーマは、いずれも、困難な状況下においてもいかに主権者の意思を反映する民主主義を成立させ続けるかという問いに対する具体的な検討項目でございます。改憲か護憲かという二択ではなく、論点ごとに必要な具体的根拠を精査するというチームみらいの基本姿勢に沿って、この審査会において取り上げていただきたいと考えております。  以上でございます。

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