○西田(薫)委員 日本維新の会の西田薫でございます。
本日は、憲法改正の最終局面を担う国民投票の環境整備について、SNSを含む情報空間のルール及び国民投票広報協議会について、日本維新の会としての考えを申し述べます。
憲法改正国民投票は国民主権の発露であり、そのための国民投票が公平公正に行われるような環境を整備することは、憲法本体の改正原案の審査、改正案の発議と並ぶ、憲法審査会の本来の使命の一つであります。
もっとも、インターネットやAIの急速な発展などに明らかなように、課題は次々に生起するものであり、全ての課題について合意を得て国民投票法を改正するのを待ち、憲法改正案を発議できないままでいるとすれば、かえって国民による主権行使の権利、機会そのものを奪うことになってしまいかねません。そのようなことがないよう、憲法本体の改正の議論とともに、国民投票法の手続面でも必要な見直しを着実に進めていくことが我々憲法審査会の責務であることは言うまでもありません。
国民投票法に関して見直しを行うべき事項は、令和三年改正、いわゆる七項目案の附則四条の検討条項に示されております。
これは大きく二つに分かれ、第一は、附則四条一号に定める投票環境整備についてであり、国民投票法を公職選挙法並みにアップデートをする、いわゆる三項目案を念頭に置いたものとなります。第二は、附則四条二号に定める国民投票の公平及び公正を確保するための措置で、具体的には、国民投票運動等のための広告放送及びインターネット等を利用する方法による有料広告の制限や、国民投票に関するインターネット等の適正な利用の確保を図るための方策等について検討することとされています。
このうち、前者の三項目案に関しては、先週、我が党の池畑委員から意見を述べたところでありますので詳細には述べませんが、公職選挙法並びの投票環境整備を目的とするものであって、内容的に党派性や政策論が入り込む余地はありません。速やかに法案を提出し、今国会での成立を期すべきです。
他方、後者の国民投票の公平及び公正を確保するための措置に関しては、これまで本審査会で各党から様々な議論が展開されてきました。我が党としても、インターネットやAIの急速な発展に対する危惧を共有しつつ、それに対応するための国民投票の在り方に関して様々な提案をしてきたところでありますが、改めてそれらに通底する基本的な考え方について述べると、次のようなものになります。
すなわち、国民投票は国民主権の発露であることから、投票運動はできるだけ自由に、規制は最小限にが大きな原則となります。広告にせよ、ネット上での情報発信にせよ、法律で過度に縛ることは政治的表現の自由を制約することにつながりかねないことから、自由と公正のバランスを踏まえた慎重な対応が必要となります。これは国民投票法制定時以来の原則であり、現在に至るまで通用する基本的な考え方であると思います。
もっとも、近年諸外国で見られるような外国勢力による国民投票等への介入に関しては、国民による主権行使をゆがめるものにほかなりませんので、厳しく対処すべきものと思います。
以上のような基本的な考え方を前提として、各論的には、インターネット広告の業界団体による自主規制を後押しするようなガイドラインの策定、外国勢力からの介入に関する広報協議会と政府の連携、リテラシー教育の充実などを提案してきたところであります。
ただ、各党の意見は収れんされておらず、議論はやや拡散している嫌いがあります。今後は、これまでの議論の蓄積を踏まえつつ、同時に、選挙運動に関する各党協議会を舞台に同様の問題意識から公職選挙法等の改正が議論されているところですので、これと足並みをそろえて具体的な方策を決めていくことで着実に議論を進めていくのがよいと考えております。
以上のような国民投票法の議論と並行して、国民投票広報協議会規程、事務局規程、これは先ほど新藤筆頭幹事も述べられておりましたが、そしてまた、放送、新聞広告等の実施規程などの整備に関しても、粛々と進めていくべきものと考えます。これらについても、先週、池畑議員が述べたとおり、大半は事務的、技術的なものであり、早急に成案を得るべきものと思います。
もっとも、さきに述べた国民投票に関するインターネット等の適正な利用の確保を図るための方策として、広報協議会に現行の国民投票法の下では想定されていないような新たな機能を追加する場合には、それに応じて、広報協議会の規程についても追加的な検討が必要となります。これは事務的な検討の中では決められない、政治サイドが主導して決めるべき部分になります。これについて、これも先ほど新藤筆頭幹事も述べられていましたが、早急に意見集約を図るべきだと考えております。
以上申し上げたように、国民投票法に関して論ずるべき点は既に明確です。計画性を持って着実に議論を進めることが求められています。特に三項目案に関しては、もはや遅らせる理由は全くありません。そして、先ほど、これも新藤筆頭幹事が、もし法案が提出されれば速やかに採決をという趣旨の御発言がありましたが、深く賛同するものであります。
以上、私からの発言とさせていただきます。
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