○岩谷良平君 日本維新の会の岩谷良平です。
与党を代表して、地方税法等の一部を改正する法律案等について質問をいたします。(拍手)
自民党と日本維新の会による新たな連立の枠組みの下で初めて策定された令和八年度税制改正大綱の中では、軽油引取税等の当分の間税率の廃止や、租税特別措置が適用された企業名の公表に向けた前向きな検討など、従来の枠組みでは踏み込めなかった施策が数多く盛り込まれたことを評価いたします。
その上で、令和八年度の地方財政計画では、一般財源総額が交付団体ベースで六十七・五兆円と前年度を三・七兆円上回り、地方交付税総額も二十・二兆円と二十兆円の大台を突破しました。これらを踏まえ、これからの地方の改革を更に前に進めるという観点から、総務大臣に計九問お伺いします。
まず、暫定税率等の廃止に伴う地方財源の確保と税源移譲について伺います。
軽油を含めた当分の間税率の完全な廃止に加え、自動車税等の環境性能割の廃止が今回の税制改正で実現しようとしています。しかし、軽油引取税の当分の間税率廃止で四千二百九十七億円、地方揮発油譲与税の減少分二百九十六億円、環境性能割の廃止分一千八百九十二億円、これらを合計すると、地方全体で六千四百億円を超える減収が生じることとなります。
令和八年度には地方特例交付金により全額が補填されることは高く評価いたしますが、一方で、今後もこのような措置を繰り返せば、地方を国からの財源に一層依存させるリスクがあるとも思われます。総務大臣の御認識はいかがでしょうか。
地方が真に自立した財政運営を行い、自治体間で切磋琢磨をすることが地域の発展と税収増のサイクルを実現することにつながると考えますが、併せてお伺いいたします。
我が党は長く、地方への税源移譲の必要性を訴えてきました。事実、小泉純一郎政権での三位一体の改革以降、大規模な税源移譲は一度も実現しておりません。令和八年度末の普通国債残高の見通しは約一千百四十五兆円まで膨らむなど、確かに国の財政は極めて厳しい状況にあります。しかし、このことが地方への税源移譲を行わないことを正当化する理由にはなりません。
暫定税率等の廃止に伴う恒久的な安定財源の確保を令和九年度税制改正で結論を得るとの方針の下、速やかに進めるべきです。税源移譲も含め、地方の自主財源の充実という大きな方向性をしっかり共有しながら検討を進めていくことが重要と考えますが、総務大臣の御所見を伺います。
次に、臨時財政対策債、いわゆる臨財債と地方財政の健全化について伺います。
臨財債は、平成十三年度に当初三か年限定の措置として導入されたにもかかわらず、度重なる延長を経て、残高は一時五十兆円を超えるまで膨らみました。来年度の地方財政計画では、本年度に引き続き臨財債の発行額をゼロとした上で、新たに臨時財政対策債償還基金費として八千三百七十六億円が創設され、また、残高は四十二・二兆円から三十八・八兆円へと三・四兆円縮減されます。交付税特別会計の借入金についても二・九兆円の残高縮減が実現し、年度末残高は二十二・六兆円となります。臨財債と交付税特会の借入金が同時に大幅縮減されることは、地方財政の健全化に向けた成果と言えます。
今後も、臨財債の新規発行ゼロを堅持し、残高の着実な縮減を進めていくべきですが、地方財政の健全化に向けた総務大臣のお考えを伺います。
次に、いわゆる教育無償化に伴う地方負担の財源について伺います。
維新の会と自民党との連立政権合意書に基づく、いわゆる教育無償化に伴う地方負担三千五百五十二億円の全額が地方財政計画の歳出に計上される方針です。国が制度を創設しながら、地方に負担だけが押しつけられる事態が生じないよう手当てをすることは当然です。
加えて、公立高校の魅力向上を図る高等学校教育改革等推進事業費として一千億円が新たに計上されたことも、公立高校を魅力あるものに変えるために必要な予算であり、高く評価いたします。これらの取組が単年度で終わることがあってはなりません。
教育無償化という連立政権の成果を守るため、財政面から今後も確実に取組を支えていくべきですが、総務大臣のお考えをお伺いいたします。
次に、ふるさと納税制度の見直しについて伺います。
ふるさと納税の寄附受入額は年間一・二兆円を超え、制度は国民に広く浸透する一方、ポータルサイト事業者への費用が寄附受入額の一三%にも達するなど、大きな課題があります。今回の大綱では、地域で活用が可能な額の割合を段階的に六〇%以上とする基準の追加、特例控除額の上限の設定、指定取消し期間の延長など、踏み込んだ措置が講じられました。
これらの改革は制度本来の理念に立ち返る措置として評価できる一方、制度の厳格化により、制度の趣旨にかなった寄附や取組まで萎縮させられることがあってはなりません。制度の健全化と地域の活性化の両立について、総務大臣の御認識を伺います。
次に、物価高における地方財政の対応と官公需の価格転嫁についてお伺いします。
令和八年度の地方財政計画では、自治体のコスト増への対応として、五千八百五十億円が増額計上されました。加えて、普通交付税の地域の元気創造事業費に価格転嫁分として約一千億円が設けられ、低入札価格調査制度の導入率やスライド条項の導入率などの指標に基づき、価格転嫁に積極的に取り組む自治体の財政需要が普通交付税算定に反映されることとなります。
中小企業が行政との契約で適正な利益を得られなければ、賃上げは地方に波及しません。地方自治体における価格転嫁の推進をどのように後押ししていくか、総務大臣にお伺いします。
次に、上下水道の老朽化対策と公営企業の広域化について伺います。
昨年、埼玉県八潮市で発生した下水道陥没事故は、インフラの老朽化の深刻さを改めて示しました。今回の地方財政計画では、公営企業経営改善特例債が創設され、広域化に伴う特別会計廃止時の一般会計負担を平準化する制度的基盤が整いました。
全国的に進行する上下水道を始めとしたインフラの老朽化に対応し、効率的な経営体制を構築するために、公営企業の広域化を全国的に推進する必要があると考えますが、総務大臣のビジョンをお聞かせください。
次に、外国人との秩序ある共生社会について伺います。
在留外国人は三百九十五万人を超え、地方への流入も加速しています。この状況に鑑み、我が党は、外国人比率の上限設定を含む量的マネジメントの確立を求めるとともに、社会統合を重視した外国人受入れの観点から、段階的な日本語能力の習得の義務づけや、日本社会への理解と適応に向けた支援を提言しています。
今般、在留外国人への対応に必要な環境整備に係る特別交付税措置に地域社会のルール等の習熟の取組や日本語の指導等を盛り込んだことは、時宜を得た施策であると評価します。しかし、国の側で外国人比率の上限設定の検討を含む国家戦略が確立されなければ、現場の実態によっては自治体の負担が過剰となることも想定されます。
外国人住民の増加に伴う地方の財政需要を今後どのように把握し、地方財政に反映するか、総務大臣のお考えを伺います。
最後に、我が党は、大規模災害発生時の首都機能のバックアップのため、また、成長のエンジンを複数化し、日本の経済成長を実現するため、副首都の設置を提案しています。これは、一極集中型の日本から多極成長型の日本に切り替えていく大改革であるとともに、衰退が止まらない地方の未来を切り開くものでもあります。
日本維新の会は、この副首都を何が何でも必ず実現していくとの断固たる決意と、各党各会派への御協力のお願いを表明し、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣林芳正君登壇〕
岩谷良平 の他の発言
2026-04-16 · 衆議院総務委員会
○岩谷委員 日本維新の会の岩谷良平です。よろしくお願いをいたします。
本日は、まず、平成二十四年に成立しました大都市地域における特別区の設置に関する法律、いわゆる大都市法につい…
2026-04-16 · 衆議院総務委員会
○岩谷委員 特別区の設置が市民に大きな影響が及ぶからということが、住民投票が市民を対象に義務化されたというようなお答えでございました。
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2026-04-16 · 衆議院総務委員会
○岩谷委員 すなわち、協定書の内容次第では、市民のみならず、道府県民全体にも影響を及ぼす可能性があるという御答弁だったというふうに思います。
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2026-04-16 · 衆議院総務委員会
○岩谷委員 これは都道府県と市がしっかりと協議をすべきだというお答えだと思いますが、先ほど申し上げたとおり、この規定がかえって、都道府県が、責任逃れとは言いませんが、市の方でやるべ…
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2026-04-16 · 衆議院総務委員会
○岩谷委員 つまり、都道府県の名称変更というのは、都道府県の住民全体、さらには広く社会全体に大きな影響を及ぼす性質のものだからこそ、あえて法律事項とされている趣旨だというふうに理解…
2026-03-10 · 衆議院総務委員会
○岩谷委員 ありがとうございます。
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2026-03-10 · 衆議院総務委員会
○岩谷委員 高知で図書館が統合されたという話は知りませんでした。尾崎知事の頃ですかね。さすが尾崎副長官ということかもしれません。
まさにそういったところ、人の能力とか人間関係に…
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