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岡恒憲 ·鹿児島経済同友会代表幹事

衆議院予算委員会(2026-03-09)での発言

第221回国会 ·第第8号号 ·2,753字
○岡恒憲君 鹿児島経済同友会代表幹事の岡でございます。  本日は、このような機会をいただき、誠にありがとうございます。それでは、早速ではございますが、意見陳述に入らせていただきます。  本県には二つの基幹産業があります。  その一つが農業です。本県経済を支える重要な産業であり、本県は、畜産やサツマイモ、お茶など全国有数の農業県であり、二〇二五年の荒茶生産量は二年連続で日本一となりました。農業産出額の約七割を和牛、豚、鳥の畜産で占めています。こうした高い生産力と品質は本県の大きな強みであり、国内市場だけでなく海外市場への展開も一層重要となります。  そこで、鹿児島の畜産現場が抱える課題について説明させていただきます。  まず第一に、飼料価格の高騰による経営圧迫です。国際情勢の不安定化や円安の影響により、輸入飼料価格は依然として高止まりしています。自給飼料の確保も天候不順の影響を受けやすく、経営の先行きに不安が広がっています。  次に、生産コストの上昇と販売価格の不安定さです。光熱費、資材費、人件費などあらゆるコストが上昇する一方、枝肉価格、子牛価格は市場動向に左右されやすく、収益が安定しません。  最後に、担い手不足と高齢化です。畜産は、労働負担が大きく、若い世代の参入が進んでいません。後継者不在のまま廃業を選ぶ農家も増えています。採用での競争力が弱く、求人を出しても応募が集まらない状況が常態化しており、その不足を補う形で外国人材の受入れが進んでいます。特定技能外国人の受入れをしている経済同友会会員の畜産業の社長によると、日本人より頼りがいのある働きをしてくれて、単に労働力としてだけではなく、数年後には管理職も任せられるのではないかと感じるほどの外国人もいるそうです。一方で、在留期間五年を超えるには二号試験合格か救済措置要件を満たすかなど、ハードルが高いのも課題だと声が上がっております。  地域の暮らしと文化を支える大切な産業である畜産業の経営安定を図るため、配合飼料価格安定制度の拡充や、自給飼料生産への支援強化や、ICTやロボット技術の導入コストを下げるための補助制度の充実をお願いしたいと考えます。  次に、もう一つの基幹産業は観光です。鹿児島県は、桜島や霧島、屋久島、奄美群島など、世界に誇る自然資源を有し、さらに明治維新の歴史や食文化、温泉など、多様な魅力を持っています。  令和七年の鹿児島県延べ宿泊者数は八百二十八万人、外国人延べ宿泊者数は七十万人となっております。近年はクルーズ船の本県への寄港回数も増え、アジア圏中心にインバウンド需要の回復が地域経済に大きな影響を与えています。  ただ、上海、香港の国際定期便航空路については、日中関係の悪化などにより運休となっており、運航再開が期待されています。こうした中で、韓国や台湾、東南アジアなどとの交流を更に深めるとともに、欧米からの長期滞在型観光の誘致もますます重要になります。併せて、鹿児島市の東西、南北交通軸を強化し、市域への流入部や市街地部の交通混雑解消を図る骨格道路としてその整備が急務とされていますが、大型クルーズ船が寄港する重要港湾鹿児島港との接続が強化されることで、物流や観光の円滑化が図られ、地域の発展に向けた都市構造の構築につながるものであることから、期成会の総意として、引き続き強く要望いたします。  また、鹿児島は離島が多く、それぞれが独自の自然や文化を持っています。離島に寄港するクルーズ船により、屋久島の世界自然遺産、奄美群島の豊かな生態系、さらには温泉や地域の食文化などを組み合わせることで、周辺地域への周遊体験型観光の魅力を高めることができます。  経済同友会では、二〇二九年四月に全国大会の鹿児島開催を決定しており、分科会をサテライト方式で奄美開催を実施することで地域、離島振興の一役を担うお手伝いができるように努めております。  観光は、単なる宿泊や飲食だけでなく、農業や文化、地域産業とも結びつき、地域全体に波及効果をもたらす産業です。自然や文化、食、温泉といった鹿児島ならではの魅力を生かした体験型観光の充実が今後の観光振興の鍵になると考えられます。  また、観光事業者は交通アクセスの改善やデジタルを活用した情報発信を努力する一方で、人手不足対策として、スマートチェックイン、キャッシュレス化などの導入により、限られた人員でも運営できる体制を整えるための支援制度をお願いしたいと存じます。  最後に、弊社のコアビジネスがエネルギー供給事業でございますので、米国、イスラエルのイラン攻撃での中東情勢の緊張化による原油、LPガス価格の上昇への不安と県民生活について述べさせていただきます。  現時点でも既に次のような影響が出ております。まず、原油価格ですが、ドバイ原油の価格が、昨年十二月に一バレル六十二ドルであったものが、三月五日の時点で先物価格が八十九ドル、四三・五%上昇いたしております。また、昨日の報道によりますと、WTIが九十二ドルの高値をつけたという報道もされております。このように、今後どういう状況が起こるか非常に不明な部分はございますけれども、これに対して対応していく必要があるのであろうと思います。  特に鹿児島県では、生活や産業において自動車利用の割合が高く、ガソリンや軽油などの燃料油価格の変動は県民生活や地域経済に直接影響いたします。また、鹿児島県は離島が多く、フェリーや船舶輸送など海上輸送に依存する地域も多いため、燃料価格の上昇は物流コストの増加として大きく影響いたします。さらに、県内の多くの産業は本土や関東、関西方面との物流によって成り立っており、輸送コストの上昇は地域企業の競争力にも影響を及ぼします。  このようなエネルギー価格の変動は、地方では生活費だけでなく物流や産業活動全体に波及する特徴があります。今後、地方経済の安定のためには、エネルギーの安定供給の確保とともに、価格変動が地域経済に与える影響への配慮も重要であると考えております。私どもも、地域のエネルギーインフラを担う企業として、安定供給と地域経済の支えとなるよう努めてまいります。  石油の備蓄状況からすると、すぐに直接的な影響は出てこないと見通す一方、原油高は食料品や日用品、物流費の高騰につながり、幅広く生活に跳ね返ってくる可能性がある。政府におかれては、速やかな国民支援を実施できるよう、経済活動に目配りいただきたいと存じます。  以上で私の意見発表を終わらせていただきます。本日は、貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

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