○丸川委員 片山大臣の非常に隅々に目を配られた心のこもった答弁、しっかり地元に持ち帰りたいと思います。ありがとうございます。
続いて、イノベーションの成果を国民に還元する薬価制度の在り方について、上野大臣にお伺いしてまいりたいと思います。
iPS細胞を使った二つの再生医療等製品が、先週金曜日、三月六日、承認を受けました。ノーベル賞を受賞した山中教授がiPS細胞の発表をしてから二十年、ついにiPS細胞を使った治療が患者さんに届く道が開かれました。
平成二十四年、山中教授のノーベル賞受賞を受けて、当時の安倍内閣は十年間で一千百億円という異例の支援のコミットメントを発表しました。少なくとも、あの当時を振り返りますと、十年にわたる支出の約束というのは例がございませんで、再生医療の実現はアベノミクス第三の矢の象徴的なプログラムとなりました。そして、この長期の政府のコミットメントこそが世界初のiPS細胞製品の実用化に至る道のりを支えたと考えておりますので、やはり、高市総理がおっしゃっておられる複数年度で予算を見ていくということは、非常に成長に資するものであると考えております。
昨日の日本成長戦略会議でも、再生医療等製品は集中的に支援すべき六十一製品、技術の一つに選定をされました。日本発のiPS細胞を使った製品が世界に先駆けて自国で実用化に至った、そのことは大変喜ばしいニュースであります。
他方、世界の注目は、この治療に一体幾らの価格がつくのかという点に集まっております。というのも、アメリカでは、トランプ大統領が医薬品の最恵国待遇価格の推進を掲げております。これは、日本での価格づけがiPS細胞産業の未来を左右することになりかねない重大事態でございます。
トランプ大統領の主張はこうです。人口の世界シェア四%のアメリカが世界の処方薬収益の五六%を負担していることは不公平だ、したがって、国民負担の軽減のため、アメリカの医薬品の価格をほかの先進国と比較して最低価格に引き下げるよう、アメリカ国内の製薬企業に指示するというものです。対象となったグローバルメガファーマ十七社のうち、既に十六社が引下げに合意をしていると巷間言われています。
この政策が具体的に進んだ場合、仮に日本で安い価格がついてしまうと、アメリカでの価格も同水準に引き下げられることになります。再生医療等製品の多くはアメリカでの収益によって開発にかかる投資を回収しているため、アメリカの価格が日本並みに下がってしまいますと、事業そのものが成立しなくなります。
こうした事態を避けるために、開発企業においては、日本で承認は受けたけれども日本では販売しないという判断を迫られてしまうことになります。また、開発中、まだ承認を目指して現在開発中の企業の製品の動向も、今回の価格づけに大きく左右されます。投資を回収するに十分な価格が日本でつかなかった場合には、彼らは日本での上市を選択せずに、最初から海外市場を目指して開発プロセスを再検討するということになります。
つまり、今回、この二つの承認された製品の価格づけというのは、アメリカの最恵国待遇価格の推進と相まって、事実上、iPS細胞を用いた我が国の再生医療産業の未来を左右するものとなります。
そもそも、再生医療に限らず、日本政府の新薬の価格づけというのは、保険財政の制約から、欧米と比較して低く設定をされてきました。二〇一八年以降、市場拡大再算定や中間年改定など、薬価を引き下げる制度改正を繰り返してきた結果、革新的な医薬品の開発が欧米に比べて大幅に遅れるドラッグラグや、そもそも日本での開発が行われないドラッグロスが深刻化したため、二〇二四年そして二〇二六年の薬価改定では、改めて、新薬の薬価が維持をされる制度を設定し、革新的新薬の評価を拡充をしてきたところです。
高市総理は、医薬品産業を成長、基幹産業と位置づけ、補正予算を活用してスタートアップ支援や治験環境の整備に取り組んでいます。しかし、重要なのは出口の部分、すなわち薬価制度です。製薬企業も民間企業でありますので、イノベーションの価値が真っ当に評価をされ、成長が見込まれる市場でなければ、日本市場で日本人向けの医薬品開発を行いません。国民の負担に配慮することというのはとても重要ですけれども、それを理由に緊縮志向の薬価改定をやり過ぎた結果、国民の医療へのアクセスを悪化させてしまったのがこの八年間の反省であります。
世界からの開発投資を取り戻すためには、イノベーションを評価し、市場の成長を志向する強いメッセージを薬価制度を通じて発信する必要があります。今般のアメリカの最恵国待遇政策を踏まえて、イノベーションの成果を国民に還元するための薬価制度をどのように実現をするのか、上野厚生労働大臣にお伺いをします。
丸川珠代 の他の発言
2026-03-11 · 衆議院予算委員会
○丸川委員 自由民主党、丸川珠代でございます。
本日は、予算委員会において質問の機会を賜りまして、誠にありがとうございます。
衆議院議員となって初めての質問でございますので…
2026-03-11 · 衆議院予算委員会
○丸川委員 ありがとうございます。
港区、渋谷区、大変ペット防災に対する関心が高くて、防災訓練のときは必ずペット防災のブースが設けられるというような地域柄でございますので、是非…
2026-03-11 · 衆議院予算委員会
○丸川委員 今大臣の答弁の中で、今までの薬価制度の枠組みの中でというお話がありましたが、今までの薬価制度の中ではこの再生医療等製品を正しく評価できるのかという論点が一つございます。…
2026-03-11 · 衆議院予算委員会
○丸川委員 ありがとうございました。
改めてiPS細胞に立ち戻りますと、ノーベル賞受賞以降、政府としては、この十二年間で二千四百五十億円の政府の支出を投入してきました。これだけ…
2026-03-11 · 衆議院予算委員会
○丸川委員 政務官を派遣することについては国会の仲間の御理解も必要だと思いますので、引き続き、このアートが持つ価値について皆さんにもお伝えをしてまいりたいと思います。
ありがと…
API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=丸川珠代
MCP: search_diet_speeches(speaker="丸川珠代")