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田中均 ·株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問

参議院国際問題に関する調査会(2026-03-04)での発言

第221回国会 ·第第1号号 ·1,299字
○参考人(田中均君) むしろ僕が伺いたいぐらいでね。そうすると、そういう中国に対して抑止力をとにかく張っていけば中国に脅かされるようなことはないんだと思われるとすれば、それも違うでしょう、多分ね。  それで、今何がこれから起こるかというと、恐らく中国とアメリカとの関係は一定のマネジメントをするような関係になっていくはずですよ。さっきも言われたように、四回会うんですよ、四回。四回会うってことは、貿易について一定の貿易休戦を続ける。それから、台湾については、恐らく台湾の独立に反対であるということを言ってくれよと言われてもアメリカもそれは言わないだろう。だけど、今までのようにアメリカが中国の頭を抑えるというようなことをやるわけがないんでね、一定の曖昧な言葉で終わらせるはずなんですね。で、ヨーロッパはヨーロッパで中国と近づいていく。日本だけがあたかも中国に対して強硬な姿勢を取っているということになれば、中国は徹底的に日本を狙い撃ちますよ、狙い撃ち。  例えば、中国のレアアースの措置というのは段階的なんですよ、あれ。最初は一般論を打って、それから、軍事についてのデュアルユースとして日本の企業、軍事産業を要するに二十社選んで、それに対する輸出はしないと言っているわけですね。まだ余地があるんですよ、あれね。だから、民間に対しても恐らく将来的には今の、さっきの武器輸出の話とかもろもろの話でやってくるでしょう。で、いや、中国がけしからぬからそれでいいんだと言われればそれまで、それまで。抑止力があることによって中国がより健全な国になると思われるんであれば、それまで。  私はそうは思わないから。中国は多分日本より巧みなのかもしれないが、やっぱり全世界に対してやっているわけですよ、全世界に対して。一つの中国だ、これは台湾は中国の領土の一部だということについて公然と反対する人なんていないんですよ、世の中にね。日本だって反対していないですよ、理解し尊重すると言っているわけだから。にもかかわらず、台湾をシングルアウトして、いざとなったら自衛隊出ていくぞと。それはやっぱり具合が悪いんですよね。そんなことをやる必要はない。だって、現実にそうなれば自衛隊出ていくわけだから。そんなことをあらかじめ言う必要性は全くない。  だから、これから先の日本というのは、今のイランの戦争で石油の価格が上がり、輸送費が上がり、インフレ、それから中国がより制裁を強めていけばインフレ、円はどんどん安くなる。それでいいんですかというのが僕の気持ちであって、そうすると、抑止力を維持したまま中国を入れてマルチで抑えていく必要があるんじゃないですかと。抑止力を張らなくてもいいと申し上げるつもり全くない。日米の抑止力を強化して中国を牽制するということはそれでいいけど、インド太平洋戦略というのはそれはそれとしてなるけど、アジア太平洋をもう全部捨てちゃうというのはやめた方がいいんじゃないですかと、もう少し中国を入れて、マルチで中国と話していくという仕組みを追求した方がいいんじゃないですかということを申し上げている。

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