○松田学君 財源論についても本当に現実的な議論をする準備をしなければいけないのではないかなというふうに考えますので、そのように提案させていただきました。
次に、日本が今営んでいる六十年償還ルールについて少し聞いてみたいと思っていまして、今般、特例公債法が必要になりますのは、財政法四条が非募債主義を定めている、これ一つ大きな財政規律になっているという説明になっていますが、加えて、日本では国債の六十年償還ルールによる減債基金制度が営まれていると。ただ、こういった減債制度を取っている国は世界の中で日本だけであるというふうな状況ですね。
かつてこの制度を営んでいた先進国フランスなんかもそういった国だったようですが、今やめているということで、日本はほかの国に比べても厳しい財政規律を営んでいる、制度として存在する国ではないかなと思っていますが、この減債制度は現実には機能していないというふうに思いますね。むしろ、六十年にわたる借換債の発行を一九八五年度から特例公債にまで適用したと、元々建設公債だったのがですね。その結果として、国債発行残高を増やす要因にもなったという指摘もあります。
この制度は、元々、国債を順次税金によって償還していくことを前提としているものだと思いますが、現実には税収が足りないということで、毎年度、一般会計で新規国債を発行して国債残高の六十分の一を償還すると。いわゆる自転車操業状態でして、これではほかの国と同じように全額を借換えのための国債を発行して借り換えていけばいいじゃないかという議論にもなってしまいます。
かつて私が現役の財務省の役人だった頃に、この制度意味がないんじゃないかって、ちょうど私の同期が、調べたら誰か分かっちゃうかもしれませんが、国債課長をやっていた、国債課長に議論を吹っかけたことがありまして、で、彼の答えはこうでした。確かにそうなんだ、意味はなくなっているんだが、毎年度の予算でこれだけ多額の債務償還を強いられている、債務償還費を計上していますからね、それを国民に示すということで、国民に財政の厳しさを伝えるメッセージになっているんだと。まあほとんど痩せ我慢みたいにしか聞こえなかったんですけれども。
それで、予算を見てですね、予算書を見て、いや、この数字を見て大変だと思う国民は実際にはほとんどいないんじゃないかと。むしろ、マーケットの声も、六十年償還ルールやめて日本国債に対する信認に本当に影響するのかというと、しないという見方が大勢だとこれは聞いたことがありまして、まあ事実ほかの国やっていないわけですからね。
このルール、かつて元々日露戦争のときに、当時はまだ日本に対する信用が薄いときに、当時の高橋是清蔵相が戦費を海外から調達する際に際して償還計画を作成したということがきっかけだそうですけれども、それを今日でも真面目に続けている国がちょっと日本であるともいうふうにも言われています。
この、ほかの国が営んでいない六十年償還ルールが日本の財政に対するマーケットからの信認を確保する上で不可欠だとする理由は何なのでしょうかということと、むしろ、これ提案ですが、このルールはもう廃止して、国債の償還は全額国債整理基金の借換債で賄うというふうにしますと、例えば来年度予算案の一般会計の新規国債発行額は、債務償還費に相当する十八・二兆円分減ることになります。国債費も十三兆円の利払い費にまで、いわゆる債務償還費はなくなりますので、十三兆円の利払い費まで圧縮される。
論者によっては、さらにこの利払い費も、国から日銀への利払いからのバックとも言える日銀の国庫納付金を差し引けば、ネットではもっと利払い費も小さくなるんじゃないかなという議論もありますけれども、これによって、いずれにしても、国債費も公債金も一般会計で大きく圧縮される姿を示すことになりますと、日本財政の姿をより健全な形で示すことができるのではないかと。
マーケットのことを気にするのであれば、より健全な形で財政の姿を示した方がいいんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
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国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
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MCP: search_diet_speeches(speaker="松田学")