○国務大臣(木原稔君) 拉致問題担当大臣の木原稔でございます。拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。
北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において、主体的に取り組み、解決を目指すべき課題です。
二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことは、誠に申し訳ない限りです。
拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、拉致問題は、人命そのものが懸かった人道問題であるとともに、我が国の主権に対する侵害であり、高市内閣の最重要課題です。もはや一刻の猶予もない、何としても結果を出してほしいという、御家族の皆様の切迫した思いを改めて胸に刻んで、あらゆる手段を尽くして取り組んでおります。
拉致問題の解決に向けては、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。高市総理自身、金正恩委員長との首脳会談を始め、あらゆる選択肢を排除せず、自分の代で、何としても突破口を開き、拉致問題を解決したいとの決意を明らかにしています。こうした高市総理の強い決意の下、具体的な成果に結び付けるべく、どんなささいな情報も取り逃さず、様々なルートを通じて様々な働きかけを今現在も行っています。
また、国際社会との連携も不可欠です。米国のトランプ大統領及びルビオ国務長官には、昨年十月に拉致被害者御家族とも面会いただいています。三月二十日の日米首脳会談では、拉致問題の即時解決について、高市総理から引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。さらに、高市総理は各国との首脳会談や国際会議等の機会を捉え、拉致問題への理解と協力を求めています。
私自身も、訪日する外国要人の方との面会やシンポジウム等の機会を活用したいと思います。また、三月には米国の新聞への意見広告記事を掲載しましたが、国際社会において広く拉致問題についての関心と認識を深める対外発信にも取り組んでまいります。
拉致問題は過去の歴史上の事件ではなく、今なお被害者が自由を奪われ、御帰国できない状態が続いている現在進行形の問題であり、日本国民が心を一つにして、北朝鮮側に拉致問題解決への強い意思を示すことが、力強い後押しとなります。このような認識の下、政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも引き続き力を入れて取り組んでおります。
地方自治体との共催により国内各地で拉致問題を考える国民の集い、拉致問題に関する舞台劇や、映画等の上映会の取組を全国各地で開催してまいります。
特に若い世代への啓発活動を積極的に推進しています。昨年度は、拉致問題について分かりやすく解説する動画等を新たに制作しました。私と文部科学大臣の連名により、各都道府県の教育委員会等に対し、これらの映像コンテンツ等を活用した学校での授業の実施等、なお一層の取組促進を依頼する通知を発出しました。また、作文コンクールや中学生サミット、教員を目指す大学生に対する講座、教員セミナーなどの取組も続けてまいります。中学生のアイデアを基にした広報動画は、デジタル広告として配信するほか、都市部街頭でも放映するなど、積極的に活用しているところです。
これらの啓発活動と並行して、拉致被害者等に向けて、政府としてラジオ放送も実施しております。また、民間団体に委託しての放送やラジオの共同公開収録も引き続き実施します。今後とも、拉致被害者等に向けた情報発信を積極的に行ってまいります。
拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、拉致問題を一刻も早く解決しなければなりません。拉致被害者の方々は、ある日突然日常を奪われ、北朝鮮で長年にわたって肉親や祖国を思い続けています。拉致被害の認定の有無にかかわらず、一日も早い御帰国を実現できるよう、全力で果敢に取り組んでまいります。
福岡委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願い申し上げます。
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