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重徳和彦 ·立憲民主党・無所属

衆議院経済産業委員会(2024-04-26)での発言

第213回国会 ·第第13号号 ·2,516字
○重徳委員 立憲民主党、重徳和彦です。  今日は四十分ほどお時間をいただいております。ありがとうございます。  最初に、齋藤大臣、大変重要な取組を進めていただいております。三月五日に立ち上げられました町の書店を振興するプロジェクトチーム、大臣はそのときの記者会見でこうおっしゃっています。  町中にある書店は、多様なコンテンツに触れることができる場として、地域に親しまれており、創造性が育まれる文化創造基盤として重要だ、こうした書店が近年激減していて、約四分の一の自治体から書店が消えている、これは何も一中小企業の問題ではなく、まさに日本人の教養を高める一つの基盤だということであります。海外でも、書店の減少について危機感を感じている国も多々出てきていて、フランスや韓国でも同じ問題意識で取り組んでいる、我が国としてどこまで何ができるかしっかりやっていきたい、このような決意を述べられています。  これは経済産業省の取組ではありますけれども、本質は、経済的に小さな書店が立ち行かなくなることを支えていくということ以上に、日本人の教養というものを読書に求めるということだと思います。私は、これは国力そのものだと考えております。  今、ただ、現状は、小さな書店はもう、コストのかかる店舗を閉めて、それで外商といいましょうか営業をかけて、いろいろなところに本を売りに行く、こういうところに専門特化して仕事をしているようなところも出てきております。  このことに関しまして、同じような問題意識を持っておられる有識者のお一人として、藤原正彦先生がいらっしゃいます。私は、二〇〇五年の「国家の品格」以来、藤原先生の大ファンでありますとともに、二〇二〇年に「本屋を守れ 読書とは国力」という本を出されておりますので、今日はそれを資料にして、皆さんに配付をさせていただいております。  重要な部分を、線を引いてありますので、ちょっと読み上げてみたいと思います。  「読書こそ国防である」というんですね。かつて、欧米列強が幕末の日本に来たときに、識字率九割以上の日本人を見て、この教養ある日本を植民地にすることはできないと断念をしたのではないかということをおっしゃっています。  「町の本屋こそ文化の拠点であり、インターネットで情報は得られても知識や教養は絶対に育たない、」「私の提言は、インターネットでの書籍流通に規制を加えて町の書店を救わなければならない、というもの。」だと。「本の価値をつり上げるばかりでなく、」このネット販売がですね、「本の価値をつり上げるばかりでなく、」値段をつり上げるばかりではないという意味ですけれども、「出版社の価格決定権や編集権まで握り、アマゾンの気に食わない本は売らないなど、思想統制につながりかねません。」というんですね。  つい先日も、公正取引委員会がグーグルを行政処分しました。こういったネットの巨人というものはいろいろなことを支配的にやろうとしますので、こういった懸念も決して見くびってはならないことだと思います。  「日本でも知識人や各層のトップが立ち上がり、国会議員を巻き込んでスマホ規制やネット書店規制の運動を立ち上げるべきでしょう。」「郊外に書店が増えるのは結構だと思いますが、本当に重要なのは駅前にある小さな書店のほうです。」というわけですね。「読書に関する健全な罪悪感」、つまり、本を読まなきゃ、そういう「罪悪感を老若男女に植え付けること。これこそ、駅前の小さな書店がもつ最大の存在意義です。」「結果として教養を身に付けるチャンスを逸し、大局観のないリーダーやエリート、そして国民ばかりになってしまった。」ということもおっしゃっています。  さらには、「小学生から教科書も読まず、自由にタブレット画面に没頭させたら、本の世界に対する憧れなど生まれようがない。「本嫌いの子供を量産する」という亡国の教育に、文科省も教師も親も命懸けで邁進しているのです。」というわけですね。  これに対しては、まあ紙じゃなくてもいいんじゃない、電子書籍があるんだからという向きもあるかもしれませんが、これはテレビでもやっていましたけれども、文科省が二十一歳の若者を対象に、令和四年、調査しています。この一か月で読んだ紙の書籍がゼロ冊という人が六二%なんですね。では、電子書籍を読んでいるかというと、この一か月で読んだ電子書籍ゼロ冊というのが七八%。紙も読んでいないが、電子書籍はもっと読んでいない、こういうことなんですよ。という文科省の調査もあります。  続けます。  「人間にとって、情報がいくら増えようと無意味であることを知るべきです。」「人間は本を読むことで初めて孤立した情報が組織化され知識となり、体験や思索や情緒により知識が組織化され教養となる。」ということです。  これはちょっと面白いことを言っているんですけれども、AIというものを軽視していると言うんですね、藤原先生は。「AIに毎分一億句の俳句をつくる能力はあっても、そのなかで「いちばん優れた句」を選ぶことはできない」んだということですね。なぜかというと、その後、そのよしあしを判断する情緒というものが必要なんだと。ちょっとアンダーラインは引いていませんけれども、人間の深い情緒は、究極的には人の死に結びついています、「有限の時間ののちに朽ち果てる、という根源的悲しみがすべての情緒の中心にあります。したがって、逃れられない死のないAIは永遠に深い情緒を身に付けることができない。だから大したことはない、」だから優れた俳句を選ぶことができない、こういう話なんですよね。ということでございます。  かなりのことを申し上げましたが、教養というものが、本当に資源のない、この経済産業委員会でいつも言われる、資源のない日本において、唯一、人間というものが、人材というものが日本の資源であるとよく言われることであります。  経産省のこの書店振興プロジェクトチームの問題意識、取組について、御説明をいただければと思います。

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