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北神圭朗 ·有志の会

衆議院憲法審査会(2024-04-11)での発言

第213回国会 ·第第2号号 ·2,387字
○北神委員 有志の会の北神圭朗です。  私は、議員として四期目に入るんですけれども、一期目の頃から憲法審査会に所属をしてまいりました。  前回、寂しい浪人時代を経て、国政に戻って辺りを見回すと、顔ぶれや議論の風景もすっかり変わったなと、浦島太郎のような気持ちでありました。憲法審査会もさぞかし、改正案くらいできていて、自分にもついていけるかなと不安を抱えておりましたが、顔ぶれは変われども、相変わらず議論ばかり、いや、開催にすら至らないこともあり、これぞ憲法審査会と妙に懐かしさを感じた記憶があります。  あれから二年四か月もたちました。非常時において国会の機能をいかに守るのかという議論を中心に、自由討議、集中討議は三十五回、参考人質疑は五回開催されました。しかし、いまだに条文の作成すらされていません。  昨年の春頃には、既に、議員の任期延長については、少なくとも五会派の間でほぼ共通の認識が得られております。有志の会としては、維新の会、国民民主党とともに既に条文案も作成しております。これに対し、立憲民主党と共産党は条文の審議に反対をされています。  私は、健全な民主主義のためには、少数の意見をできるだけ尊重することにより数の暴力を避けなければいけないとは思います。ただ、本件に関しては、議論を尽くした上で多くの会派が一定の結論に達している以上は、審査会としてはどこかで決断をする必要があるのではないでしょうか。そうしなければ、単なる意見交換の場で終わってしまいます。  今私は議論を尽くしたと申しましたが、これは単に時間を費やしたということだけではありません。実際、これにとどまらず、立憲民主党からの御意見を参考にするとともに、我々の案に具体的に取り入れているくらいであります。つまり、少数派の意見を聞いて、はい、そうですかと終わらせていないことを、是非強調をしたいというふうに思います。  例えば、令和五年十二月七日の本審査会において、立憲民主党の奥野委員より、いかなる事態においても憲法が国会中心主義を維持できるよう選挙困難事態への対応を検討したとして、繰延べ投票について、広範な地域において長期間投票が困難な事態についてまでこれを利用することは総選挙の一体性の欠如をもたらすのではないかと指摘をされました。  我々三会派の案では、その趣旨をも酌んで、選挙実施困難事態を、選挙の一体性が害されるほどの広範な地域において国政選挙の適正な実施が七十日を超えて困難であることが明らかなものとして定義づけております。同委員が強調された国会中心主義についても、我々の案は、非常時においていかに国会の機能を維持することに主眼を置いています。  また、同委員よりは、議員自らその任期を延長することはお手盛りになるという危険性を指摘をし、憲法裁判所を含む司法の関与を早々に提案をされておりました。我々の案にも司法に一定の役割を課しているのは、決して偶然ではありません。  立憲民主党の中川前幹事よりは、令和五年六月一日に、選挙困難事態を理由とする権力の維持、暴走の危険性をいかに防ぐかという観点が大切、また、選挙困難事態をでき得る限り早急に解消し選挙を実施すること、さらに、選挙の延期や実施の決定は国会の関与が必要であること等について御発言がありました。  こうした御意見をも踏まえ、我々の案においても、一つは、選挙困難事態の認定は内閣ではなく国会が行うこと、二つには、その認定には厳しく三分の二以上の国会の議決を要すること、他方、三つは、任期延長を解除する議決は過半数と緩い条件にすることにより、恣意的な先延ばしや権力の暴走を防ぐこととしています。  また、同前幹事からは、令和五年四月六日に、憲法五十三条をめぐり、臨時国会の召集の期限を法定化すべし旨発言がありました。その思いを引き継いで、我々の案には、臨時会召集要求に係る召集期限を二十日以内と明記しております。  同日に、立憲民主党の城井委員からは、議員任期延長の議論と合わせて、閉会禁止、解散禁止等の憲法改正事項の検討を提案されました。この点も我々の案では取り入れており、閉会禁止、解散禁止に加え、さらに、憲法改正禁止も含めております。  以上、立場が異なる立憲民主党さんの提言の相当部分を案の中に組み込んでまいりました。決して議論を平行線に終わらせることなく、虚心坦懐に、よい意見はよい意見として採用するように心がけてきたつもりであります。  一方で、それでも依然として、立憲民主党と共産党が条文案の作成に一貫として反対をされていることも、これもまた事実でございます。結果、今るる皆さんからお話があった膠着状態が続いています。それでも中谷筆頭幹事は、反対派をも巻き込んで、丁寧に、粘り強く運営をされようとしています。その涙ぐましい努力には敬意を表します。表しますが、これは仮に定例日に毎回開いても、もはや、私はお互いの時間の浪費にしかならないというふうに考えます。  これは厳しい言葉かもしれませんけれども、このまま条文案なしに同じ論点を、乾いた雑巾を代わりばんこに繰り返し繰り返し絞り合うのか、それとも、指導教授のいない大学のゼミのように、憲法のあらゆる論点についてそれぞれの個人的な見解を発表し合うのか。これを時間の浪費と言わずして、何と言うのでしょうか。  ここまで少数派の意見を聞くだけでなく具体案に取り入れてきている以上、多数派の横暴のそしりを恐れる必要はないと思います。条文に関する起草委員会を立ち上げるなどして、決断の上、結論を出す憲法審査会にかじを切ることを要請します。  森会長の差配もお願いをして、私の発言を終わります。     ―――――――――――――

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