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小林鷹之 ·自由民主党・無所属の会

衆議院憲法審査会(2024-05-23)での発言

第213回国会 ·第第7号号 ·2,365字
○小林(鷹)委員 おはようございます。自由民主党の小林鷹之です。  本日は、私からは、選挙困難事態における国会機能維持と広報協議会規程を始めとする国民投票法について発言をいたします。  選挙困難事態における国会機能維持につきましては、制度設計の枠組みとしてはもはや大部分が固まっていて、いつでも条文化に入れる段階まで来ています。そこで、本日は、よりよい制度設計を目指して、これまで提起されていない、やや技術的な論点を指摘させていただきたいと思います。  これまでの丁寧な議論を通じて、参議院の緊急集会は二院制の例外として設けられた暫定的な制度であって、一定の期間内に総選挙の実施が見通せる場合に対応する仕組みであることが明らかとなっています。  憲法五十四条一項は、解散後四十日以内に総選挙を行い、その選挙の日から三十日以内に国会を召集しなければならないことを定めておりますことから、衆議院不在の際に参議院の緊急集会が対応する期間として想定しているのは最大七十日程度と考えられます。このことを踏まえまして、国政選挙の適正な実施が七十日を超えて困難であることが明らかである場合については、選挙期日、議員任期特例により対応すべきであるとするのが五会派の共通認識であります。  その上で問題となるのが、解散後七十日以内の総選挙実施は見通せるけれども、解散後四十日以内という憲法が明文で定めている期間内には困難だという場合であります。  仮に、現行憲法の下でこのような事態が発生した場合には、恐らく、総選挙の実施が結果として解散から四十日を超えて、憲法の明文の規定に反することになっても、法は不可能を強いるものではないことから、その総選挙は憲法違反で無効だとはならないと考えられます。そして、この場合、解散から総選挙までの衆議院不在の期間は参議院の緊急集会で対応することになると考えられます。しかし、この点については明文の根拠規定はありません。あくまでも解釈に委ねられております。  そこで、今後、七十日を超えて総選挙の適正な実施が困難な場合について、選挙期日、議員任期特例により対応するための憲法改正原案を作成するに当たっては、このような場合の対応についても憲法に明記しておくことが望ましいと私は考えます。  具体的には、五会派の間では、総選挙の実施が七十日以内に見通せる場合は参議院の緊急集会で対応するという共通認識が形成されています。そこで、この認識を前提に、七十日以内には総選挙を実施できるが四十日は超えてしまう場合には、まず一点目として、解散から四十日以内の総選挙実施を原則としつつも、その間に総選挙が実施できないときは、一定の要件の下で例外的に総選挙実施の期限を解散から七十日以内とすること、そして二点目として、この衆議院不在の間は参議院の緊急集会で対応すること、この二点を明記することが考えられます。  これによって、総選挙が四十日以内に実施できないものの七十日以内には実施できる場合は参議院の緊急集会で対応することとし、そして、七十日を超えて実施できない場合は選挙期日、議員任期特例で対応することとすれば、条文上もすっきりと整理ができて、選挙期日、議員任期特例と参議院の緊急集会とのすみ分けが明確になると考えます。  本日の私の提案は、立法技術的観点に関わるものであって、ややテクニカルな印象を与えたかもしれません。しかし、現状では、このような制度設計の詳細にわたる議論をすべき段階にもはや至っているように思います。  前回の審査会では、我が党の船田幹事から、具体的な要綱形式の資料を討議資料として憲法審査会に提示をして議論を進めるべきとの提案があって、また、多くの会派からも賛同の御発言がございました。議論を建設的に進めるためには、私からも、討議資料として審査会の場に具体的な要綱案を提示して議論を進めることを希望いたします。  そして、要綱案作成の際には、先ほど私が申し上げた、これまでの審査会における論点整理や議論においても明確になっていない、すなわち、解散後七十日以内の総選挙実施は見通せるけれども解散後四十日以内には困難である場合の対応についても、これを明確にする規定を設けるよう御検討いただきますことをお願い申し上げます。  次に、広報協議会規程を始めとする国民投票法について意見を述べます。  私は、昨年十一月の二十一日に、幹事懇の場で、広報協議会の関係規程の内容や整備の状況について事務方から説明を受けました。説明を聞いて、広報協議会の関係法令の整備には事務的に作業を進められる部分も少なくないことは理解をしております。その一方で、広報活動の内容や量をどうするか、また、ネットCMやネット一般に関して広報協議会に付加する事務など、政治レベルで判断しなければならない論点も残されていると考えます。今後は、こういった残された論点について、憲法審査会として議論した上で結論を出していかなければなりません。  さらに、広報協議会の活動と関連する面もありますが、放送CMの問題や、フェイクニュース、ファクトチェックといったネット問題等、国民投票法そのものに関わる論点として従来から問題提起されている論点もあります。  まずは、次回以降の審査会において、広報協議会規程を始めとする国民投票法について、事務方から、残された論点の説明を求めることを提案させていただきます。  以上、憲法改正原案の起草作業の進展のための討議資料、要綱案の提示と、広報協議会規程等の整備のための事務方からのヒアリング、この二点につきまして提案申し上げまして、私の冒頭発言とさせていただきます。  以上です。

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