○宗清委員 今大臣からも御答弁いただきましたように、民間企業の活動にも日本国債の信用力というか、格下げになった場合はやはり悪い影響が出るわけですから、国債の格下げというのはなかなか無視はできないわけであります。
そして、先ほども議題にございましたけれども、能登半島で一月一日に大きな災害が起きたように、今後は首都直下地震、南海トラフ地震、これも想定をしておく必要があるというふうに思います。
こうした有事に関しては、自然災害であれば国土強靱化、減災・防災対策を進めたり、安全保障の分野では、防衛力を抜本的に強化していこうということで、GDP比の対二%程度まで増やしていこう、有事を実際に想定した対策を政府として進めているわけなんですけれども、財政面では有事を想定していないというように思います。今後、悪いシナリオをしっかり考えておくべきだというように思います。
一つは、市場信認の悪化による金利が上昇するケースですね。国債の買手がつかなくなって、長期金利が上昇するケース。このケースでは、金利が上昇する一方で、名目経済成長率は上昇しないために、政府の債務対GDP比が拡大をすることになります。
二つ目に、海外金利上昇によって内外金利差が拡大をするケース。海外金利の上昇によって急激な円安が生じます。今も百五十円ぐらいですからかなりの円安であるというように思いますけれども、これを抑制するために国内金利を上げざるを得ない、こういったことが想定もされます。
一番悪いのは、震災や地政学リスクが顕在化することによって、国内の生産基盤が傷みますので、民間の資金需要が急増します。対外収支赤字による金利の上昇と円安が同時に起こってくるようなケースも考えられるわけです。この場合、経済成長率が低下して、金利上昇によって政府の債務残高対GDP比が急増して、財政悪化懸念による金利上昇が顕在化する、こういうことも予想されるわけです。
事実、今まで財政が一番悪くなってきた事例を言うと、二〇〇八年から二〇一〇年度、世界金融危機への対応として、公債等残高の増加幅というのはこの三年間で二八・三%増加し、二〇一一年から一二年、これは東日本大震災への対応ですね、この二年間で一五・八%、コロナの二〇二〇年、この一年間で一七・五%、対応するのに財政が非常に悪くなっているということを考えれば、有事に対して財政をしっかり出せる状態をつくらなければならないと思いますし、先ほど申し上げたようないずれのケースも十分に起こり得るということを想定すべきだと思います。そのときにでも安定的な国債の発行、これができるように、平時から有事を想定した財政運営、そして歳出余力というのを持つべきだというふうに思います。
これから二点確認をさせていただきたいと思いますが、大臣は所信で、歳出構造の更なる平時化を進めると言われておられました。
私が考える平時化とは、大きな補正予算ありきではなくて、本当に必要なものは当初予算にしっかりと盛り込んでいく、こういう基本姿勢をしっかりと堅持することだというように思います。そして、この予算がその年に本当に必要な予算かどうかを、国会の議論の場を通じて国民の皆様の前で議論することだと思います。
鈴木大臣のお考えになっておられる歳出構造の更なる平時化とはどのような考え方なのか、そして、どのように取り組んでいくのかということを一点確認をさせていただきたいと思います。
そして、二〇二五年のプライマリーバランスの黒字化についても言及がございました。
この二十年間は、低金利だったので金利というものを余り考える必要がなかったので、我が国の財政の姿を見るのはプライマリーバランスでも財政収支でもそう大きく違いはなかったというように思います。しかし、今後金利が上昇して利払い費が増えることになるわけでありますから、実際に今年度の予算を見てみても、金利が、昨年であったら一・一%で国債の償還の金利を見ていましたけれども、これを一・九%に上げて見ているわけです。それで約一・二兆円、利払い費が増えています。
これは、仮に今後金利が一%上昇すれば、当初予算における国債の償還は来年で〇・八兆円更に増える、令和八年には二兆円、令和九年度には三・六兆円増えるわけでありますし、これが金利が二%上昇した場合は、令和七年で一・五兆円、令和八年で四・一兆円、令和九年で七・三兆円増えるということになります。
先ほど申し上げたような様々な有事というものがあるときには、やはり金利上昇局面を考えた財政運営をしていく必要があると思います。先ほど申し上げた二兆円、四兆円というような数字は非常に膨大な数字でありまして、これだけの予算があればほかの政策に使えるんじゃないかと思うのは私だけではないと思いますし、実際の予算の査定をする場合は、恐らく財務省の場合は数億円とか数十億円の予算を捻出をするのにすごい御苦労もあるというように思いますから、金利上昇によってほかの予算を圧迫していくということも十分考えられるわけであります。
私は、このプライマリーバランスの黒字化達成というのは、足下では大切な議論であり、目標であるというように思いますけれども、中長期的に我が国の財政を考えた場合に、他の先進国がやっているように、利払い費を含めた財政収支で我が国の財政を見るべきであって、議論していくべきではないかと思いますけれども、大臣の御見解を聞きたいと思います。
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