○高橋参考人 日本という国は、荒ぶる自然と向き合って先人たちは生きてきたわけで、台風の通り道だし、地震は起こるし、火山は噴火するし、津波は来るしということで、その土地その土地でその自然とどういうふうに折り合いをつけて、自然から生活の糧にするのかという、まさにその土地固有の生き方を連綿とつなげてきた歴史が各地にございます。この集落五百年、あるいは千年というのもざらですね。
それはやはり関わりの中、先祖からつながってきた命の関わり、海の人たちは海との関わり、山の人たちは山との関わり、自然との関わり、それから地域の隣近所との関わり、関わりの中に自分というのを認識できるというのがやはり農村社会だと思うんですね。
伊勢神宮というのは、三十年に一度わざわざ造り替えているのは、造り替えることで技術を永久に保つためにやっているわけで、各地の農村、漁村も、命をつなぐことによって、その土地の文化を永遠につなぐということをやってきているわけですよ。それは、まさに都市がなくしたものです。そして、なくしたがゆえに、都市は今行き詰まっているところです。
今、無縁社会と言われていますけれども、行政サービスに依存するだけで、これから高齢化を迎える都市社会が耐えられるのか。あるいは、気候危機をここまで引き起こしているときに、際限のない拡張的な合理性だけを追求していることが世界的に今見直されている中で、まさに関わりの中で生きている農村社会というのは、取り過ぎると次の年はしっぺ返しを食らうということをよく知っていますから、そのやはり循環の中で、預金でいえば、利子の範囲内でやって元本に手をつけなければ持続可能なわけですから、我々都会の人間がそこから学ぶことはたくさんあると思うんですよ。
そういうものを失っていったら、のっぺらぼうですからね。歴史の断絶ということに僕はなってしまうと思うので、その集合体が、まさに日本という国が日本であるゆえんだ、源だと僕は思っております。
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国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
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MCP: search_diet_speeches(speaker="高橋博之")