○浅野哲君 国民民主党の浅野哲です。(拍手)
令和四年、国民民主党も賛成する中で、経済安保推進法が成立し、国家の保全対象情報として、重要経済基盤に関する情報が追加されました。これを受けて、情報保全体制を強化する必要性が生まれ、今次国会において、情報を保全できる人物を評価、認定する制度の創設に至ったものと認識しています。
他方、我が国には既に特定秘密保護制度があり、この制度が扱う対象情報の拡大や、対象情報の重要度に応じた認定基準の多段階化など、既存制度を拡充することで十分に実現できたのではないかとも考えますが、新法としなければならなかった理由について伺います。
また、民間人が重要経済安保情報を取り扱えるようになることで、どのような効果が新たに生じることが期待できるのでしょうか。答弁を求めます。
重要経済安保情報及び特定秘密は、当該情報の漏えいが我が国の安全保障に支障又は著しい支障を与えるおそれがあり、秘匿することを要する情報とされています。この支障及び著しい支障とは、それぞれ、政府内でどのような定義の下、扱われているのか伺います。
経済安保推進法に基づき企業が国に回答した重要物資のサプライチェーンに関する情報や基幹インフラに関する情報が、重要経済安保情報に指定されることはありますか。また、指定された場合、政府は、当該企業に対し、何らかの情報保全行為を求めることはありますでしょうか。
また、経済団体等からは、重要経済安保情報の対象範囲が広がり過ぎることへの懸念や、国際的な連携の可能性がある情報と国外への提供を避けるべき情報とを明確に整理することを求める声などが聞かれます。これらの意見に対する政府の見解を伺います。
第十二条2の一では、調査事項について、評価対象者の家族や同居人の氏名、生年月日、住所、国籍などが例示されていますが、その合理性には疑問があります。国際結婚や海外渡航頻度の増加などを踏まえれば、国籍や住所で一概に判断できるものではなく、また、ハニートラップなどのリスク評価の必要性についても指摘がされる中、米国では調査事項とされている性的行動、セクシュアルビヘービアなどは含まれず、条文中にこのような限定例示をした意図について説明を求めます。また、適性評価の有効期間が十年とされている理由も教えてください。
行政機関の長や国務大臣、副大臣、大臣政務官、官房副長官、総理補佐官について、適性評価を受けなくとも重要経済安保情報を取り扱うことができるとされている法的根拠はありますでしょうか。この根拠の有無によらず、そのような取扱いとした理由を教えてください。
いずれも総理が任命する役職です。これらの人物が万が一にも重要経済安保情報を漏らした場合、第二十二条第一項に基づき、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処されますが、任命者である総理にも責任があることを明確にすべきです。さもなくば、政務の役職に任用する時点で、適性評価同等のクリアランスを実施しておくべきと考えますが、総理の見解を伺います。
個人の適性評価について、事業者側の誰が結果を知るべきかという問題があります。適性評価が受けられなかった場合に、その後の人事や評価、処遇などに悪影響を及ぼすことのないよう、適性評価の情報や手続を一元的に担う専門部署を設けるなど、公的な適性評価と会社の人事評価を切り分けるための社内体制整備が必要と考えますが、見解をお聞かせください。
株主や取締役会の多国籍化が進んでいます。株主や取締役会の構成も適性評価の調査事項となると伺っていますが、これに対しては情報が少なく、事業者から不安の声も聞かれています。事業者に対するクリアランスでは、どのような観点から調査、評価を行うのか、具体的に教えてください。
適性評価に関する調査項目や運用上の留意点などは、今後検討され、政省令で定められていくとのことですが、その検討はどのようなメンバーで行っていく予定でしょうか。学術界や経済界、労働界、法曹界等の代表等が参加できる仕組みとしていただきたいと思います。
本法案は、既存のセキュリティークリアランス制度とのシームレスな運用を図ることを目的として制度全体を設計していると聞いていますが、政府が考えるシームレスな運用とは、具体的にどのような効果として発露してくることを想定しているのでしょうか。また、将来的には、特定秘密保護法や特別防衛秘密に関する法律との一元化を図るべきではないでしょうか。見解を伺います。
また、適性評価を受けた者の資格は、その者が異なる業務分野に異動した後でも有効となることとされていますが、適性評価に一定の期間を要することなどを踏まえれば、有資格者となった者が繰り返し登用されることが予想されます。一方、適性評価を受ける意思がありながら取得の機会に恵まれない者との公平性にも目を向けなければなりません。重要経済安保情報を取り扱う環境にいない者が適性評価を受けることを望んだ場合、事業者はこれにどのように応えるべきか、政府の見解を伺います。
以上で私の発言を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕
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