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岸田文雄 ·自由民主党・無所属の会 ·内閣総理大臣

衆議院本会議(2024-04-02)での発言

第213回国会 ·第第16号号 ·2,908字
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 岡本あき子議員にお答えいたします。  子ども・子育て支援金制度の拠出額についてお尋ねがありました。  御指摘のとおり、健保組合の被保険者一人当たりの支援金額は八百五十円程度であり、労使折半で拠出いたします。しかし、重要なのは本人拠出額であり、事業主が拠出する分と足し合わせて金額をあげつらうことは適当ではないと考えております。  また、支援金は、歳出改革による保険料負担の軽減効果の範囲内で構築することを基本とすることで、実質的な負担が生じないものであります。事業主や高齢者を含む全世代から広く拠出していただき、公費と併せて、子育て世帯への大きな給付拡充に充てるものであることも踏まえれば、現役世代の負担がより重いとの指摘は当たりません。  こども家庭庁の試算では、現行の医療保険料額の四から五%程度となることをお示ししております。これによって、国民お一人お一人の拠出のイメージを持っていただけるものであると考えております。  今後の保険料負担や支援金の額の給与明細への記載についてお尋ねがありました。  支援金制度については、社会保障負担率という具体的なメルクマールを設け、支援金の導入によっても社会保障負担率は上がらないということを、国民に新たな負担を求めないことのあかしとしてお約束したいと考えています。  社会保険料全般について申し上げれば、高齢化等による社会保障給付の増加に伴って増加する可能性はありますが、国民所得の増加により、足下でも社会保障負担率は低下する見込みです。その低下を確かなものとするために、所得の増加を先行させつつも、徹底した歳出改革により社会保険料負担を全体として抑制していくことがまず重要であると考えています。  また、給与明細への記載については、健康保険法上、事業主は保険料の控除額を被保険者に通知しなければならないとされる一方、その内訳をどこまで示すかまでは義務づけられておらず、事業主の判断に委ねられるものですが、他方で、危機的な状況にある少子化の中、子供、子育て世帯を支援するために支援金を拠出いただくという趣旨を被保険者に知っていただくことは重要であると考えます。  こうした観点から、給与明細書等において支援金額を表示する取組が広がっていくよう、法律の施行に向けて、関係者の御意見も伺いながら、支援金制度の理解促進に向けて必要な取組を進めてまいります。  子供一人当たりの家族関係支出のGDP比についてお尋ねがありました。  子供、子育て関係予算の国際比較を行う場合には、家族関係支出のGDP比で比較することも重要ですが、今回の加速化プランでは、子供一人一人に対してしっかりと予算を充てていくことが重要であるとの考えの下、児童手当の抜本的拡充や十万円相当の出産・子育て応援交付金などを盛り込んでおり、その評価に当たっても、子供の視点に立って、子供一人当たりで見た指標でお示しすることが有意義なことであると考えております。  子ども・子育て支援金と保険料の関係についてお尋ねがありました。  支援金制度については、少子化、人口減少に歯止めをかけることにより、医療保険制度の持続可能性を高め、その存立基盤に重要な受益ともなるものであり、保険料の目的外使用との御指摘は当たりません。  現行の医療保険制度においても、保険料が充てられているものとして、出産育児一時金や保険給付に該当しない保健事業があるほか、介護納付金など、医療保険と併せて拠出いただきつつも、社会連帯等の観点から、医療保険とは異なる制度の拠出に充てている例もあります。  このように、現行の医療保険制度においても給付と負担の関係は様々である中、反対給付性については、保険料の一部を取り出して判断されるのではなく、保険料全体として判断されるものであると考えております。このため、支援金制度の導入により、医療保険の保険料全体としての反対給付性が失われるものではなく、支援金は租税には当たらないと考えております。また、こうした考え方は、御指摘の最高裁判例と矛盾するものではありません。  伴走型相談支援についてお尋ねがありました。  妊娠期から出産、子育てまで一貫して身近な場所で相談に応じ、様々なニーズに即して必要な支援につなぐ伴走型相談支援の取組を推進してきたところであり、本法案において、児童福祉法に基づく新たな事業として制度化することとしています。  その担い手の在り方については、法律の施行に向けて、自治体の取組状況、体制等も踏まえつつ、当事者の立場に立って具体的方策を検討してまいります。  こども誰でも通園制度についてお尋ねがありました。  こども誰でも通園制度は、全ての子供への支援を強化するものであり、医療的ケア児や障害のある子供も利用できるよう検討を進めるとともに、制度化を見据え、実施主体となる市町村への働きかけ、提供体制の整備の支援を行ってまいります。  制度化後の上限時間は、今年度から月十時間を上限としている試行的事業の状況や、全国的な提供体制の確保状況等も踏まえながら、今後検討をいたします。  また、配置基準については、加速化プランに基づき、令和六年度より、四、五歳児における保育士の配置基準を七十六年ぶりに改善するとともに、令和七年度以降、一歳児も改善を進めることとしており、まずはこれらの取組を着実に実施してまいります。  学校給食の無償化についてお尋ねがありました。  実態の把握や課題の整理は、一部の自治体や学校において学校給食が実施されていない状況もあるため、児童生徒間の公平性等の観点から、必要なプロセスと考えております。  全国ベースの実態調査の調査結果の公表を六月までに行った上で、法制面等も含め課題を整理し、結論を出してまいりますが、今、調査中の現段階で、その結論について事前にお答えすることは困難であると考えます。  ヤングケアラー支援についてお尋ねがありました。  ヤングケアラーについては、必要な支援を着実に進めていくためには、まず、地方自治体がその実態を把握することが重要であると認識をいたします。  市区町村におけるこども家庭センターの全国展開を進め、同センターが子供に身近な学校等と連携してヤングケアラーを把握するとともに、一人一人の子供、若者の状況を踏まえながら、必要な支援につなげることができる体制を整えてまいります。  子供の居場所についてお尋ねがありました。  全ての子供、若者が安全で安心して過ごせる多くの居場所を持ちながら、様々な学びや多様な体験活動等に接することは、子供、若者のウェルビーイング向上の観点から重要であると考えています。  昨年末にこどもの居場所づくりに関する指針を閣議決定したところであり、これに基づき、自治体、学校、地域住民など関係者と連携して、子供の居場所づくりを推進してまいります。(拍手)     ―――――――――――――

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