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岸田文雄 ·自由民主党・無所属の会 ·内閣総理大臣

衆議院本会議(2024-04-02)での発言

第213回国会 ·第第16号号 ·2,631字
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 高橋千鶴子議員にお答えいたします。  少子化と若い世代の雇用との関係についてお尋ねがありました。  若い世代の雇用や所得などの経済的基盤の問題は、少子化の要因の一つであると認識をしています。  労働法制については、例えば、派遣労働者のキャリアアップや、雇用安定のための措置の導入や、時間外労働の上限規制の導入など、労働者保護に資する累次の改正を行ってきております。  また、若い世代の経済的基盤の強化のため、最重要課題である賃上げに加え、それを持続的、構造的なものとするための三位一体の労働市場改革、さらには、同一労働同一賃金の徹底や、希望する非正規雇用労働者の正社員への転換に向けた支援などに取り組んでまいります。  少子化対策に関する若い世代への価値観等の押しつけについてお尋ねがありました。  結婚、妊娠、出産、子育ては、個人の自由な意思決定に基づくものであり、特定の価値観を押しつけたりプレッシャーを与えたりすることは決してあってはならないと考えます。  その上で、急速な少子化、人口減少に歯止めをかけなければ我が国の経済社会システムを維持することは難しく、それは、若い世代や将来世代も含め、あらゆる方々に影響することです。このため、若い世代が希望どおり結婚し、子供を持ち、安心して子育てができるよう、社会全体で若い世代を支えていくことが重要であると考えており、価値観等の押しつけとの指摘は当たらないと考えます。  児童手当の拡充についてお尋ねがありました。  こども未来戦略においては、全ての子供、子育て世帯をライフステージに応じて切れ目なく支援するという基本理念の下、全ての子供の育ちを支える基礎的な経済支援としての位置づけを明確化するため、児童手当の所得制限を撤廃することといたしました。  法の目的規定については、引き続き、平成二十四年の三党合意に基づき、父母その他の保護者が子育ての第一義的な責任を有するという基本的認識の下、児童手当を支給する、このことを維持することとしており、自民党の基本的な考え方と所得制限を撤廃する趣旨は矛盾するものではないと考えております。  教育費の負担軽減についてお尋ねがありました。  政府としては、加速化プランにおいて、高等教育費について、令和六年度から給付型奨学金等の多子世帯及び理工農系の中間層への拡大等を行うとともに、令和七年度から多子世帯における大学等の授業料等の無償化をすることなど、負担軽減を行うこととしています。  様々な御提案をいただきましたが、政府としては、加速化プランで掲げた教育費負担の軽減を着実に進め、その実施状況や効果を検証し、引き続き教育費の負担軽減に取り組んでまいります。  こども誰でも通園制度及び保育士の処遇改善と配置基準改善についてお尋ねがありました。  こども誰でも通園制度は、全ての子供の育ちを応援し、子供の良質な生育環境を整備するものであるため、保育士の役割が重要であり、保育の質の確保に十分に配慮しつつ、制度を実施してまいります。  また、このことは、通常の保育についても同様であり、全ての子供が良質な保育を受けられる体制を早期に確保するため、今後とも、保育士等の処遇改善や職員配置基準の改善に取り組んでまいります。  子ども・子育て支援金制度についてお尋ねがありました。  国民健康保険については、低所得者への保険料軽減措置等、公費を他の制度より手厚く投入するなどの措置が講じられています。医療保険料と併せて拠出いただく支援金についても、これに準じた措置を講ずること等を通じて、所得に応じて拠出いただく仕組みとすることとしており、逆進性が強まるとの御批判は当たらないと考えています。  なお、御指摘の現行の医療保険料に対する比率は、どの医療保険制度においても一定の範囲内に収まっているものと考えております。  社会保障の改革工程と社会保障負担率を用いた説明との関係についてお尋ねがありました。  昨年末に閣議決定した改革工程では幅広いメニューが列挙されていますが、これらは、一義的には、社会保障の持続可能性を高め全世代型社会保障を構築する観点から盛り込まれたものであり、議論を続けていかなければなりません。これらのメニューの中から、実際に取組を検討、実施するに当たっては、必要な保障が欠けることがないよう、見直しによって生じる影響を考慮しながら、丁寧に検討してまいります。  社会保障負担率については、支援金制度の構築に当たって実質的に負担が生じないと申し上げている際に、抽象論に陥らないよう、具体的なメルクマールを設けることとしております。歳出改革によって生じる保険料負担の軽減効果を積み上げ、その範囲内で支援金制度を構築することを基本とすることにより、支援金制度の構築によって社会保障負担率が上昇しないことといたします。  インボイス制度導入に伴う増収分の活用についてお尋ねがありました。  加速化プランの実施を支える財源の確保として既定予算の最大限の活用に取り組む際には、消費税収は社会保障四経費に充てるという消費税法の規定も踏まえ、今般のインボイス制度の導入に伴う御指摘の増収分を足下の喫緊の課題である子供、子育て政策強化の財源に充てることとしたところです。  なお、当該増収分の金額の見込みは、平年度において国、地方合わせて約〇・二兆円程度であります。  子供、子育て政策と防衛力強化の関係についてお尋ねがありました。  防衛力強化のための財源確保に当たっては、防衛関係費が非社会保障関係費であることを踏まえ、社会保障関係費以外の経費を対象として歳出改革を行うこととしております。  他方、少子化対策のための歳出改革については、社会保障関係費を対象にすることとしていますが、このような歳出改革を財源として少子化対策を進めることは、全世代型社会保障の構築に資することとなり、適切なものであると考えております。  防衛力の抜本的強化と、子供、子育て政策の抜本強化、どちらか一方ということではなく、共に必要な予算をしっかりと措置するための財源確保に取り組んでまいります。  残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)     〔国務大臣加藤鮎子君登壇〕

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