○内閣総理大臣(岸田文雄君) 鈴木庸介議員の御質問にお答えいたします。
監理支援機関の転籍支援等についてお尋ねがありました。
監理支援機関については、まず、許可要件を厳格化し、また、外国人から転籍の申出がなされた場合には、関係者との連絡調整などの必要な対応を行うこととしており、これらを適切に行わない場合には、その許可を取り消すなどの必要な措置を講ずることとしております。
また、転籍が適切に行われるよう、監理支援機関が中心となって、転籍を希望する外国人を支援するとともに、公的機関であるハローワークと外国人育成就労機構が連携をして対応することとしております。
育成就労制度において、転籍に際しての人的、経済的なリスクについてお尋ねがありました。
育成就労制度においては、分野ごとに一年から二年までの範囲内で設定される就労期間を超えているなど、一定の要件を満たした場合に、本人の意向による転籍を認めることとしています。
そして、その場合には、転籍前の受入れ機関が支出した初期費用等のうち、転籍後の受入れ機関にも分担させるべき費用については、転籍前の受入れ機関が正当な補填を受けられるようにするための仕組み、こうした仕組みを設けることとしております。
監理支援機関の中立性についてお尋ねがありました。
御指摘の兼職の全面的な禁止については、現行の技能実習制度における監理団体の実態等を踏まえると、慎重な検討が必要であると考えています。
他方で、本法案においては、外部監査人の設置を許可要件とするほか、受入れ機関と密接な関係を有する役職員が一定の監理支援等の業務に関与することを禁止することとしており、監理支援機関の受入れ機関からの独立性、中立性を十分に担保できるようなものであると考えております。
育成就労制度における海外からの人材確保の仕組みについてお尋ねがありました。
育成就労制度においては、送り出し機関と連携しつつ、外国人の希望と受入れ機関のニーズとを踏まえて、きめ細かに対応するため、原則として外国人の受入れ調整等を監理支援機関に行わせることとしております。
監理支援機関においては、外国人と受入れ機関とのマッチングを適切に行うことにより、海外からの人材確保を円滑に行うことができる仕組みとしていくことが重要であると考えております。
育成就労制度及び特定技能制度における家族帯同と永住者の増加についてお尋ねがありました。
育成就労外国人や特定技能外国人の家族帯同については、その扶養能力や受入れ環境の観点から、慎重な検討を要するものであると考えております。
他方で、本法案では、我が国が魅力ある働き先として選ばれる国となるように、育成就労制度及び特定技能制度について、我が国で就労しながらキャリアアップができる分かりやすい制度に改めるとともに、人権侵害の防止等を図ることとしております。
そのため、本制度を通じて、中長期的には、永住許可を受ける外国人が増加し得るものであると考えております。
育成就労制度における二国間取決めについてお尋ねがありました。
育成就労制度では、適正な送り出しをより担保するため、新たに、送り出し国政府との間で悪質な送り出し機関の排除等に向けた二国間取決めを作成し、原則として当該取決めを作成した国の送り出し機関からのみ受入れを行うこととしております。
育成就労制度の円滑な導入に向けて、法案成立後、施行までの間に、これまでに二国間取決めを作成していない国も含めて、鋭意、二国間取決めの作成に努めてまいります。
その上で、施行までに作成に至らなかった国については、個別の事情を考慮し、適正な送り出し等が担保できるかを十分考慮した上で、受入れの可否を判断してまいります。
特定在留カードの取得促進方策、及び、紛失、再発行手続中にカードの提示を求められた際の対応についてお尋ねがありました。
特定在留カードの取得促進に向けては、入管や市町村における手続の際に特定在留カードの申請をしていただけるよう、その利便性を周知徹底してまいります。
また、外国人が特定在留カードを紛失した場合には、出入国在留管理庁において通常の在留カードを即時に交付することとしており、特定在留カードを紛失し、再発行手続中の場合であっても、外国人の在留カードの常時携帯義務等の履行を担保することとしております。
永住許可制度の適正化についてお尋ねがありました。
永住許可制度の適正化は、永住許可後に要件を満たさなくなった一部の悪質な者について、その在留資格を取り消すことができるとするものですが、取消しの要否については、個別の事案ごとに悪質性を判断することになります。
その上で、今般の措置は、外国人と日本人が互いを尊重して、ルールにのっとって生活できる共生社会を実現するためのものであり、不当な差別には当たらないと認識をしております。
また、長期間海外に出国されている永住者の方々については、我が国における永住の意思がありながらも、様々な事情によって海外で長期間滞在せざるを得ない場合もあると考えられるため、このような方々まで取消しの対象とすることについては、より慎重な検討が必要であり、現時点では調査は考えておりません。(拍手)
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