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平林晃 ·公明党

衆議院本会議(2024-04-16)での発言

第213回国会 ·第第21号号 ·2,835字
○平林晃君 公明党の平林晃です。  私は、会派を代表して、ただいま議題となりました入管法、技能実習法を改正する法律案について質問いたします。(拍手)  技能実習制度は、国内の優れた技能を海外に移転することによる国際貢献のため、平成五年に創設され、これまでに約百八十万人の実習生が受け入れられてきました。こうした事例のほとんどでは、制度趣旨に沿った実習が実施されてきたと認識しています。私の地元広島のカキ業者も、技能実習生の先輩が後輩を紹介するなど、いい人脈ができていると伺っています。  しかしながら、一部の事業者においては、制度趣旨に反して、労働力不足を安価に補うための手段として当該制度が利用されてきました。実習生に対するパワハラやセクハラなど、様々な人権問題も発生をしています。  このような状況の中、法務省、入管庁は種々の対策を講じてこられました。すなわち、技能実習計画を認定制にする、監理団体を許可制にする、外国人技能実習機構を創設するなど、様々な制度改革を実施してこられたわけであります。にもかかわらず、状況がなかなか改善されず、その結果として今回の抜本的改正に至ったと承知をしております。  そこで、法務大臣に伺います。従来制度のどの点が本質的な問題であったのでしょうか。そして、その問題を、今回の抜本的改正によってどのように解決しようとされているのでしょうか。  出生数が減少し、高齢化が進む日本において、労働力不足は極めて深刻な問題であり、外国人による労働力は必要不可欠であります。このため、この度の育成就労制度においては、その目的を、特定技能一号水準の技能を有する人材を育成することに加えて、当該分野における人材を確保することとしています。  この人材確保のために重要になる点は、日本が選ばれる国でなければならないという点です。しかし、今、必ずしもそうなっていない現実があります。日本では、失われた三十年の間、賃金の横ばいが続いたのに対し、他国では賃上げが継続してきました。そして、最近の円安により、日本で稼いだ給料の自国への送金額は目減りしています。また、自国における最新設備の導入が進み、設備投資が遅れている日本に技術を学ぶために渡航する意義が薄れつつあるとの指摘もなされています。  そこで、総理に伺います。日本が諸外国に比して選ばれる国になるために、必ずしもそうでない現状がある中、それをどのように打開をして、外国人材の受入れを促進しようと考えておられるのでしょうか。  技能実習制度において、人権問題や失踪の原因として、転籍の難しさが指摘をされてきました。従来から、やむを得ない事情がある場合の転籍は、制度上認められてきました。また、今回の法改正においては、就労期間、技能や日本語の水準、転籍先についての要件が満たされれば、本人意向の転籍も同一業務区分内で認めることとされています。  ただし、外国人支援団体の皆様からは、制度が整備されても、転籍は実習生のみの力では容易ではなく、周囲の支援がなければ実効性はなかなか確保されないとの懸念が示されています。  他方で、私の地元エリアにおいても、受入れ企業の皆様からは、最低賃金が安い地方から高い都市部への移動が簡単にできるようになってしまい、地方にとって非常に不利であるとの強い懸念もいただいています。  そこで、法務大臣に伺います。こうした転籍への技能実習生と受入れ企業の双方からの懸念は、新制度においてどのように考慮されているのでしょうか。  技能実習生は、令和五年末時点では約四十万人が我が国に在留しており、制度の関係者の方々はそれ以上に多数いらっしゃることになります。そのため、我が党においては、昨年十二月に、育成就労制度への移行による急激な変化が技能実習生として在留している外国人の方々や制度の関係者の方々に対して不利益や悪影響にならないよう、必要な経過措置を設けることなどを政府に提言したところであります。  そこで、法務大臣に伺います。育成就労制度に移行するに当たって、技能実習生や関係者に対してどのような配慮がなされることとされているのでしょうか。  永住許可制度の適正化について伺います。  この度の改正案では、入管法上の義務を遵守せず、また公租公課を故意に支払わない場合には、永住許可の在留資格を取消しできることとされています。本改正案は、共生社会実現のために必要な規定と一定程度理解する一方で、外国人や支援団体などからは、収入減少や手続ミスで税金、社会保険料を滞納することなど誰にでも起こり得ることであり、そのことによって許可が取り消されるのでは安心して生活ができないとの懸念が示されております。日弁連からも同趣旨の会長声明が発出をされています。通報制度に対する懸念も示されています。  そこで、法務大臣に伺います。今回の改正案における永住許可制度の適正化の趣旨と、それに対して示されている懸念、また、通報制度の慎重な運用に対してはどのような配慮がなされているのでしょうか。  この度の入管法改正案においては、在留外国人に常時携帯義務がある在留カードとマイナンバーカードが一体化されて、特定在留カードが創設されることとなっています。これにより、二枚のカードが一枚にまとまり、利便性が向上するとともに、現状で五七%である在留外国人のマイナンバーカードの保有率が更に向上することも期待されます。  そこで、法務大臣に伺います。今回の在留カードとの一体化により予想される外国人へのマイナンバーカードの普及により、共生社会の実現に向けてどのような効果が期待されるのでしょうか。  最後に、伺います。  令和六年三月時点での在留外国人は三百四十一万人と過去最高を更新し、今後更に増加することが想定されます。具体的に、特定技能の在留資格については、平成三十一年の制度導入時には、令和五年度末までの五年間の一号特定技能外国人の全分野受入れ見込みの総数は約三十四万五千人とされていましたが、本年四月から向こう五年間の受入れ見込みの総数を、その二・四倍に当たる八十二万人とする方針が閣議決定されました。このように、在留外国人が今後も増加する中、外国人との共生社会を構築していくことは重要であります。  そこで、総理に伺います。在留外国人が今後も増加することが見込まれる中、外国人との共生社会をどのように実現していこうと考えておられるのでしょうか。  以上、入管法、技能実習法の改正案についてお聞きいたしました。  公明党は、これからも、全国三千人の議員で一致団結して、外国人との共生社会実現のために働いていくことをお約束申し上げまして、質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)     〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

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