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掘井健智 ·日本維新の会・教育無償化を実現する会

衆議院本会議(2024-04-19)での発言

第213回国会 ·第第23号号 ·2,682字
○掘井健智君 日本維新の会の掘井健智でございます。  私は、日本維新の会・教育無償化を実現する会との共同会派を代表いたしまして、食料・農業・農村基本法改正案について、賛成の立場から討論を行います。(拍手)  農政の憲法とも言える基本法が改正されるのは二十五年ぶりのことであります。この間、現行の基本法は、国民への必要な食料供給、水と緑豊かな国土と農村の保全、そして、国の基幹産業である農業の経営維持に対して、大きな役割を果たしてきました。  しかし、その一方、この四半世紀で、食料や農業をめぐる国内外の情勢は大きく変化してきたことも事実であります。国内では、人口減少と、国民の嗜好と食生活の変化は、農作物の需要と供給に大きな影響を与えております。海外に目を向ければ、気候変動や伝染性の病によって、農産物の不作や家畜の被害の発生も続発するようになりました。  さらに、ロシアによるウクライナ侵略によって、穀物輸入の途絶という危機が現実のものとして国民生活を脅かすようになってまいりました。さらに、世界規模の急激な人口増加と経済成長によって、食料をめぐる争奪戦が生じつつあり、我が国の国力低下による輸入農産物の買い負けも危惧されているところであります。  こうした中で、従来の食料の安定供給の確保という観点を進化させ、食料安全保障の確保という新たな概念がこの改正基本法に盛り込まれたことは、大きな意義があると思います。  もっとも、食料安保という言葉だけを書けば食と農業が守られるわけではありません。  我が会派は、改正基本法の実効性をより高めるために、各党各会派に対して、積極的に法案の十三の修正項目を提案してまいりました。我が会派の提案は、一つは、食料安全保障について、食料供給能力確保策に言及するということ、二つは、望ましい農業構造の確立について、現行法の方針を維持、充実させるということ、三つは、農業関係団体について、農協改革の推進を図ることなどを柱とする修正案でありました。  まず、一つ目の食料安全保障については、食料供給能力の確保につき、米は我が国の主食としての役割を果たしておって、日本の風土に適し、連作障害もなく、生産性も高く、米こそが不測の事態におきましても安定的に供給されるべきであるということから、食料安全保障の根幹である食料供給能力の維持を図る方策としてそれを明記すべきとの問題意識によって、不測の事態においても我が国の主要な食糧である米穀の安定的な供給のために水田機能を維持する必要があるといった趣旨を明記することなどを指摘してまいりました。  我が国において、将来にわたる食料の安定供給を考えた場合、一番に見直す必要があるのが米の問題であります。  改めて言いますと、日本の気候風土に適して生産技術が確立した米は、我が国にとって極めて重要な作物であります。今、転作助成を含めて生産調整がなされておりますけれども、国内需要に合わせて生産調整を繰り返していけば、高齢化や人口減少に伴って、需要も生産も縮小し続けることになります。そんなことから、米の輸出を強力に推進し、米の生産を維持拡大していくということが、食料安全保障上、最も効果的であります。我が国の食料安全保障には、米の鎖国政策から米の開国政策への大転換を図ることが重要であります。  二つ目は、望ましい農業構造の確立関係についてであります。  新第二十六条の第一項と第二項には、相反する内容が書かれております。本来、理念法にそのような矛盾を記載するべきではないと考えました。第二項のそれ以外の多様な農業者として想定される兼業農家は、現行基本法の効率的かつ安定的な農業経営を営む者、つまり、担い手として既に含まれておりますことから、兼業農家を含めるために効率かつ安定的な農業経営の例外設定を設ける必然性がないのではないか、こういう問題意識となり、第二項を削除いたしますか、あるいは、国は、望ましい農業構造の確立に当たっては、地域における協議に基づいて、効率的かつ安定的な農業を営む、兼業者も含めた多様な農業者によって農業生産活動が行われるよう配慮する、このような修文をすることなどの議論も、実際はしてまいりました。  長期的な視点を持って、将来の輸入や備蓄計画の中で国内の農業生産を拡大していくためには、ふだんから緊急事態に対応できる農業構造が本当に必要であると思います。  戦後の農業構造は、農村社会の平等化のために農地改革が行われ、農村の民主化、また、雇用、食料供給等、経済社会の安定には多大な貢献があったと思います。しかし、その後の農業構造は、経営規模が零細で、経営農地が分散錯圃するという要因にもなりました。そこで、農業を国民経済的視点から捉えて、農業の生産性を向上させるということのためには、効率的かつ安定的な農業経営である専業農家に小規模な農地利用を集積、集約するということで農業の最大化また効率化を目指してきたというのが、戦後一貫した農業の構造政策であります。  しかし、新第二十六条の二項は、国は望ましい農業構造の確立に当たってはというフレームにおいて、多様な農業者によって農地の確保が図れるように配慮するということでありまして、兼業農家を望ましい農業構造に組み入れたとしか、なかなか読み取れません。このように、農業を副業的に営む経営体や自給的農家を含む兼業農家を法文で明示するということは、農地バンクや農地の集積率目標というこれまでの構造政策に反するようにも見えました。  小規模な農地を専業農家に集約することで農業の大規模化また効率化を目指してきた従来の政策と矛盾しないのか、また足かせにならないのか、こういう構造政策の問題について、農業の担い手をより広く捉え、農地の確保を図れるように配慮する、これが日本の農業にとって本当にいいのかどうか、これも含めて議論しました。  生産調整や価格安定、同じ課題が繰り返されるという懸念から、これまで議論を重ねてきたわけでありますけれども、国内には多くの中山間地域を抱えて、そこで集約、集積を行って効率的かつ安定的な経営が実際営みにくい、そういった現状は確かにあります。  兼業農家には、農地の保全管理を担っていただく役割としてきちんと位置づけて、農業生産に携わる農家としてフル活動させることが有効であるということでありました。農地が小規模なところに帰っていくのじゃないということであります。

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