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木原稔 ·自由民主党・無所属の会 ·防衛大臣

衆議院本会議(2024-04-25)での発言

第213回国会 ·第第24号号 ·3,018字
○国務大臣(木原稔君) 篠原豪議員にお答えいたします。  まず、FSXの教訓の総括及び次期戦闘機の共同開発への反映についてお尋ねがありました。  当時、FSXと呼称されていたF2の開発では、米国から一部開示されなかったフライ・バイ・ワイヤ技術について、我が国独自の技術を適用して対応したほか、世界に先駆けて実現した一体成形複合材、小型で探知距離の長いAESAレーダーといった我が国の最先端技術を採用し、さらに、国内で戦闘機を本格的にインテグレーションする機会を得たことによって、国内に戦闘機開発に必要な基盤や人材が育成される貴重な機会となりました。  一方、当時は国産の戦闘機エンジンの開発技術が確立されておらず、米国製エンジンを採用しましたが、戦闘機の開発を主導するためには、エンジン技術を始め主要な技術を国内で保有しておくことが重要であるとの教訓を得ました。  こうした経験や教訓を踏まえ、次期戦闘機においては、将来にわたって適時適切な改修の自由度を確保するとともに、高い即応性等を実現する国内生産、技術基盤を確保し、我が国主導の開発を進めていく所存です。  次に、先進技術実証機の意義も含め、次期戦闘機の自主開発を断念した理由についてお尋ねがありました。  先進技術実証機X2は、次世代の戦闘機に求められるステルス性と高運動性を兼ね備えた航空機をインテグレーションする技術の検証を行うものであり、二〇一六年から二〇一七年にかけて、試験飛行の実施を通じて実証しました。  先進技術実証機を始めとする研究事業を通じて、国内に技術の蓄積が進んだことから、我が国単独での開発も選択肢に含め、国際協力を視野に、我が国主導で開発を進めるとの方針の下、二〇二〇年度に開発に着手することが可能になったと考えています。  その上で、次期戦闘機の開発を進めるに当たって、我が国の独自開発や米国との共同開発などの可能性について十分に検討を行いました。  その結果、要求性能の実現可能性、スケジュール、コスト等の様々な観点から、我が国の独自開発ではなく、英国、イタリアとの共同開発が最適な選択肢であると判断しました。  次に、高度ネットワーク能力のある戦闘機開発のための国内生産、技術基盤や次期戦闘機の自主開発の判断についてお尋ねがありました。  防衛省では、二〇二二年度までに戦闘機用の統合火器管制技術の研究を実施し、戦闘機間でセンサー情報等をリアルタイムに共有する高速ネットワーク技術を確立したほか、戦闘機用のデジタル通信システムを開発し、戦闘機と航空自衛隊の自動警戒管制システムとの間で戦術情報を共有するネットワークを運用しています。  また、進展が著しいネットワーク技術について、将来の拡張性を確保するオープンアーキテクチャーの研究を進めており、これらの取組を通じて、戦闘機に係る高度ネットワーク能力に関して、国内に必要な基盤が確立できていると考えています。  その上で、次期戦闘機の開発を進めるに当たって、我が国の独自開発や米国との共同開発などの可能性を十分に検討を行いました。  その結果、要求性能の実現可能性、スケジュール、コスト等の様々な観点から、我が国の独自開発ではなく、英伊との共同開発が最適な選択肢であると判断したものであり、本判断に対し、他の民間プログラムの状況が影響したとの事実はございません。  次に、次期戦闘機の日英伊共同開発に至った経緯についてお尋ねがありました。  次期戦闘機については、平成三十一年度から平成三十五年度までを対象とした中期防衛力整備計画において、国際協力を視野に、我が国主導の開発に早期に着手することとし、米国に限らず、潜在的な可能性を有する国との国際協力を模索しておりました。  共同開発を目指す上では、我が国主導の開発に加え、各国が配備予定時期を同じくし、国際協力を追求する自国の開発プログラムを有していることが重要であるところ、米国は、同様のスケジュールで、国際協力を志向した次期戦闘機を開発し配備するプログラムを有していませんでした。  一方、我が国と英国及びイタリアは、それぞれ二〇三五年頃に配備を目指す次期戦闘機の開発プログラムを有していたところ、米国の緊密な同盟国である日英伊三か国の共同開発に至ったものであります。  次に、米国の大統領選挙と次期戦闘機の共同開発との関係についてお尋ねがありました。  繰り返しになりますが、次期戦闘機については、潜在的な可能性を有する国との国際協力を模索しておりました。  その上で、米国については、我が国と配備予定時期を同じくし、国際協力を志向した次期戦闘機を開発し配備するプログラムを有していなかったことから共同開発に至らなかったものであり、米国の大統領選挙の影響によるものではありません。  次に、統合作戦司令部についてお尋ねがありました。  統合作戦司令部は、平素から有事まであらゆる段階においてシームレスに領域横断作戦を実現できる体制を構築するため新編するものであり、自衛隊の統合運用の実効性を向上する上で極めて重要なものです。  その上で、当該司令部の新編に当たっては、資源の最適化を図るべく、既存部隊の見直し、省人化、無人化の推進、部外力の活用等を進めることで、現場の部隊が手薄になることがないよう、体制整備を行っていく考えです。  次に、GIGOへの初代トップや職員の派遣、現場の部隊への影響についてお尋ねがありました。  GIGOの初代トップの人事については調整中ですが、現時点で、いわゆる四つ星、三つ星の将官を充てることは想定していません。いずれにしましても、英伊の期待を裏切ることのないベストな人材を私の責任で選出していく考えです。  また、どのようなポストにどのような職員を選定して派遣するかについては、技術的な観点からプロジェクト管理を担う技官、組織運営等を担う事務官及び戦闘機の運用者である航空自衛官を最適な構成で派遣できるよう、民間から採用した職員の派遣も含め、検討を進めているところです。  これらの職員を派遣するに当たっては、統合作戦司令部への人員配置も含め、防衛省・自衛隊の任務の円滑な遂行のための人員配置となるよう、人事管理にも配慮していきます。  次に、防衛装備移転についてお尋ねがありました。  政府は、一昨年末の国家安全保障戦略の記述を踏まえ、昨年十二月及び本年三月に防衛装備移転三原則運用指針等の一部改正を行ったところですが、国連憲章を遵守するとの平和国家の基本理念を引き続き堅持しつつ、これまで同様、厳正かつ慎重に対処する方針であることに変わりはありません。  また、防衛装備移転三原則及び運用指針は、外国為替及び外国貿易法の運用基準及びその指針を定めるものであり、同法の運用は行政権の作用に含まれることから、防衛装備移転については、同法にのっとり、政府が主体となって行っていくことが適切であると考えています。  その上で、防衛装備移転を含め、我が国の政策について国民の皆様の御理解を得ることは重要であると考えており、政府の考えについては、国会における質疑などを通じて適切に説明してまいります。(拍手)     ―――――――――――――

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