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青柳仁士 ·日本維新の会・教育無償化を実現する会

衆議院本会議(2024-04-25)での発言

第213回国会 ·第第24号号 ·4,297字
○青柳仁士君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の青柳仁士です。  会派を代表し、ただいま議題となりましたグローバル戦闘航空プログラム(GCAP)政府間機関の設立に関する条約について質問します。(拍手)  本条約は、日本の安全保障、特に防衛装備品移転という極めて重要な方針に関わる問題です。しかしながら、これまで会派として外務省、防衛省と様々な意見交換を行ってきましたが、本日審議入りとなり、これから国会において踏み込んだ議論をする上で、十分な詳細が明らかにされてきたとは考えていません。  外務委員会においては、審議入り後においても、外交上の理由という言葉を盾に、本来、国民に情報開示した上で国会でしっかりと議論されるべき事柄であっても、大臣が答弁を拒否する例が多く見られます。外交上の理由により、国会の議事録に残すには不適切な性質の事柄があることは当然理解しますが、それを考慮しても、本来国会に提供されるべき情報の秘匿が極端であると感じます。これについては、多くの会派及び質疑者から既に厳しい指摘がなされており、政府・与党に対して、この場で改めて改善を求めます。  全ての国民の生命と財産に関わる外交、安全保障上の重要課題が、国会審議入り前の政府・与党内の密室での調整で決められ、詳細な内容はほかの政党もメディアも国民も知ることがないまま、過半数を持つ与党の採決により決定に至るという現在の国家の意思決定プロセスは、極めて脆弱かつ不適切なものだと言わざるを得ません。国民側から見ても、知らない間に決まった仕組みで生命や財産を脅かされてはたまりません。そのような国民理解のない状態で、有事の際に誰が責任を持って国を守ろうと考えるのでしょうか。  本条約は、二〇二二年十二月に英国、イタリアとの間で発表した次期戦闘機の共同開発、生産、輸出を含む事業であるグローバル戦闘航空プログラム、GCAPの管理等を行う国際機関、GIGOを設立するものです。前提となるGCAPは、二〇三五年の配備開始に向け、三か国の優れた技術を結集し共通の機体を開発することにより、開発コスト及びリスクを最大限分担しつつ、日本にとっては将来にわたって航空優勢を確保できる次期戦闘機を共同開発するプロジェクトです。  本来、国際共同開発の防衛装備品については、今回の次期戦闘機に限らず、一般的な原則として、第三国への輸出解禁に踏み切るべきです。高性能化、高価格化する防衛装備品は、もはや一国では手に負えないのは国際的な常識であり、共同開発が主流となっています。今後、AI、ドローン、宇宙など新しい技術を搭載した防衛装備品の需要が更に高まり、国際共同開発の流れは止まらないと想定します。  しかし、政府は、第三国への輸出を認める装備品は今回の次期戦闘機に限定し、実際に輸出する場合、事前に与党と協議した上で判断することになりました。主に公明党の主張で厳しいハードルが課された形ですが、国際基準からして、日本だけが例外措置として都度承認を求めるような体制になっており、煩雑、悠長な手続を嫌い、日本との共同開発をためらう国が現れることは十分に予想されます。  先に、防衛大臣に質問します。  このままでは、日本は、防衛装備品の輸出を通じて地域、世界の平和と安定に寄与することが十分にできないばかりか、将来的にも装備品開発の国際プロジェクトに参加しにくくなり、国内産業は打撃を受け、技術力の維持は困難になるのではありませんか。  そもそも、二〇二二年の末に英国、イタリアとの間で共同開発を決めた時点で、あるいはそれ以前に米国以外の共同開発パートナーを模索し始めた時点で、第三国への完成品の輸出については決着させておくべきだったのではないですか。三か国協議が迫っているとして、安全保障政策の根幹に関わる決定が駆け込み的になったことは、防衛装備品開発をめぐる国際的な潮流に対する政府の認識が甘かったと言わざるを得ません。  国際共同開発による防衛装備品の第三国輸出に過剰な歯止めがかけられたため、今回の次期戦闘機に次ぐ新たな国際共同開発については、事実上他国と交渉に入れない上、防衛産業界も、予見可能性が高まらなければ、投資の計画が立てられないのではないですか。個別案件ごとの与党の審査、協議は、国際共同開発の構想段階で行わなければ、共同開発で他国と合意したが第三国に輸出はできないという不義理な事態を招きかねません。これでは、予測不能な日本だけが、国際社会での信頼を著しく失墜するのではないですか。  過度に抑制的な防衛装備品移転政策は、一九七六年二月の三木総理の国会答弁が始まりでした。一九六七年に佐藤内閣が定めた武器輸出三原則の共産圏諸国、国連禁輸国、国際紛争当事国等の対象国に加え、それ以外の国への輸出も慎むと表明しました。  政府は、武器輸出三原則や二〇一四年制定の防衛装備移転三原則は憲法の平和主義の精神にのっとったものと説明し、二〇一七年五月には、国際紛争の助長や国際法違反の侵略行為に使われると承知の上での武器輸出は憲法の精神に反するという見解を示しましたが、これは、裏を返せば、国際紛争の助長や侵略に使われると想定されない輸出は容認すると解釈していいのではないですか。官房長官に所見を求めます。  条約の取決め内容にも詰めるべき重要な論点が多々残されています。本条約では、GCAPに関わる国際組織の地位、役割等に関する規定や、当該組織で働く職員の特権、免除を定める規定、条約締結国の義務に関する規定が明らかにされています。しかし、それらの詳細は、締結国の関係当局による別途の取決めで定めるとされています。  外務大臣に伺います。  例えば、第五十一条にあるGCAPによる装備と技術の非締結国への輸出を円滑化するための別途の取決めは、いつまでに確定するのですか。この別途取決めの内容がまさに日本の防衛装備品移転戦略に大きな影響を与えると考えますが、どのように認識されていますか。  また、当該仕組みについては、実施機関が、運営委員会による監督及び管理の下に、締結国の法令の認める範囲内で運営されることになっています。日本の外為法に基づく運用基準である防衛装備品移転三原則及びその運用指針は、厳密に言えば法令ではありませんが、外為法を運用する中では必ず従うべき基準となるのですか。  次期戦闘機の国際共同開発について、我が国は、二〇一八年十二月に策定された中期防衛力整備計画で、国際協力を視野に我が国主導の開発に着手するとした上、二〇二二年十二月に、パートナー国をイギリス、イタリアとすると発表し、同月策定の整備計画に、我が国主導を実現すべく、改修の自由や高い即応性等を実現する国内生産、技術基盤を確保すると明記しました。  政府は当初から我が国主導の次期戦闘機開発を掲げ、昨年四月に当時の防衛装備庁長官は、英国、イタリアとの共同開発についても、両国との協議を通じ、我が国主導が実現できるとの確信が得られたと国会で答弁しました。何をもって、我が国主導が実現できると確信したのですか。その具体的根拠について、防衛大臣に説明を求めます。  防衛装備の国際共同開発には、参加国の優れた技術を持ち寄り、開発コストや技術リスクを分担、低減できるメリットがある一方、出資、生産比率等、各国の利害がぶつかる要因も多く、その配分は国益に直結します。数兆円規模の大型プロジェクトゆえに、当然、自国の得意分野も含め、可能な限り主要部分の開発を担いたいという思惑がぶつかると予想されます。  今回の次期戦闘機開発において、政府は、こうした問題に対してどのように取り組み、我が国の主導を実現させていくお考えですか。大型防衛装備の国際共同開発に慣れていない日本が、経験豊富で老練な英国を相手に対等に計画を進めていくのは大いなるチャレンジであると思いますが、防衛大臣に政府の認識と覚悟を伺います。  英国、イタリアはNATOの主要構成国であり、次期戦闘機は、ほかのNATO諸国の空軍機にも採用される可能性があります。製造や能力向上に日本が関わる戦闘機が、世界最大の軍事同盟であるNATOの主要装備になれば、装備をきずなとして、日・NATOの安全保障関係は同盟関係並みに深まることになります。また、日本の抑止力、外交力の強化、同盟国や安全保障上の協力関係にある東南アジア等の有志国の抑止力向上に資すると考えます。  日米両国は、さきの首脳会談で、未来のためのグローバルパートナーをうたい、国際秩序の維持強化に向けて、二国間型の日米同盟関係から、同盟国同士の関係を強化して格子状の同盟関係へと深化させることで抑止力を高めることを打ち出しました。  次期戦闘機の輸出対象は防衛装備品・技術移転協定の締結国に絞られていますが、現在締結している国は、米英のほか、オーストラリア、インド、シンガポール、インドネシアなど、インド太平洋、東南アジアに存在します。  外務大臣に伺います。  今後、この協定の締結国を積極的に増やしていくことで、アジア大洋州地域での平和と安定の土台を構築することができると考えますが、政府はどのように取り組む考えですか。また、現在交渉中の国や交渉を予定している国はあるのですか。  最後に、自民党の引き起こした裏金問題について、本来自ら行うべき実態解明と責任者の処分が、野党やメディアの後押しがなければ遅々として進まないという恥ずべき状況により、こうした我が国の未来の安全保障に関わる重大な問題に十分な焦点が当たらないことは、国会のあるべき姿とはかけ離れたものであり、極めて遺憾であると言わざるを得ません。  この上は、今自民党内で取りまとめられた案のような、本質から外れた微細な法改正でお茶を濁し、裏金事件に対する国民の関心が薄れるのを待つのではなく、真に政治に対する信頼を回復するに足る政治資金規正法改正案を自ら取りまとめ、この問題を速やかに決着させることは、政府・与党の最低限の責任です。  我が党会派としては、現実に即した外交、安全保障体制の構築を含め国家の最重要課題に対して正面から改革競争が行われるというあるべき国会の姿を実現すべく、引き続き、具体策を提案し、取組を続けてまいります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)     〔国務大臣上川陽子君登壇〕

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