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嶋崎真英 ·一般社団法人長崎県観光連盟会長((株)長崎自動車 代表取締役会長)

衆議院予算委員会(2024-02-21)での発言

第213回国会 ·第第12号号 ·3,924字
○嶋崎真英君 ただいま御紹介にあずかりました一般社団法人長崎県観光連盟会長の嶋崎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  加藤団長を始め衆議院予算委員会派遣委員の皆様におかれましては、国会開会中のお忙しい中に長崎県までお越しいただき、このような貴重な意見陳述の機会をいただきまして、厚く御礼を申し上げます。  本日は、限られた時間になりますが、現在の長崎県における観光の現状と課題について、ポイントを四つに絞り、お話しさせていただきたいと存じます。  一点目はインバウンドの誘客促進、二点目は交通アクセスとインフラ、三点目は離島地域における観光の推進、四点目は人材の育成、確保でございます。説明が資料のページ立てと前後いたしますが、御容赦いただきたいと存じます。  それでは、よろしくお願いいたします。  まず一点目、インバウンドの誘致促進について御説明申し上げます。資料は七ページでございます。  本県の経済、観光の起爆剤として期待されておりました九州・長崎IRの整備計画の不認定が昨年末に発表されました。認定の日を心待ちにされていた県民の皆様にとって大変残念な結果となりましたが、観光産業における地域間競争が激化している今、立ち止まっている猶予はございません。インバウンド戦略を始めとする観光振興策の見直しなど、早急な対応が求められていると存じます。  特に、海外との定期航空路線については、昨年、長崎―上海線が復便したところではありますが、増便に向けて更なる誘客に努めるとともに、長崎―香港線の再開は申すまでもなく、韓国、台湾との定期便についても、官民がスクラムを組んで誘致に取り組み、一日でも早い就航を実現させなければなりません。  長崎空港は、県の中心部にある大村湾に世界初の海上空港として整備され、これまで多くの皆様に御利用いただいてまいりました。しかしながら、コロナ禍の影響により、長崎空港を始め多くの地方空港において、空港カウンターや航空機誘導などを行うグランドハンドリングの人員が不足し、国際航空路線の受入れ環境が整わないなど、大きな課題となっています。長崎県においても、空港の人手不足解消に向けて航空事業者と日々協議を行い、様々な対策を講じているところではありますが、抜本的な課題解消には至っておりません。  右下の表を御覧ください。九州各県の国際定期航空路線の状況であります。福岡県や熊本県はコロナ禍前の水準にまで回復いたしましたが、他県はほど遠い状況でございます。地方空港において受入れ環境が整っていないことが推察されます。  国におかれましては、十一月に成立した令和五年度補正予算の中で空港の受入れ環境整備について御支援いただいておりますが、引き続き地方空港の人手不足解消に向けたお力添えをいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。  ページをお戻りいただき、六ページを御覧ください。  長崎県における国際クルーズ受入れ再開後の入港状況でございます。  令和五年の本県へのクルーズ船入港実績は、令和元年度の同期間と比べ、約六〇%まで回復しています。また、外国船籍クルーズ船の寄港数を見てみますと、長崎港への入港数は九十五隻で、横浜港に次いで全国第二位となっております。また、御覧のとおり、対馬や壱岐、五島列島といった離島の港にもクルーズ船は寄港しています。  長崎港松が枝地区ツーバース化事業につきましては、国において令和二年度に事業採択されたところでございますが、クルーズ船の受入れ拡大に向けて、引き続き予算の確保並びに事業の推進について、よろしくお願い申し上げます。  二点目は、交通アクセスとインフラについて御説明いたします。九ページを御覧ください。  以前に、各都道府県の象徴要素に関する調査が行われておりましたが、長崎県の象徴要素を見てみますと、一位がハウステンボス、二位がカステラ、三位がチャンポンでございました。  そのハウステンボスにお見えになるお客様を見てみますと、九州域内を除けば関東や関西からのお客様が多く、さらに、関東からのお客様のうち、ハウステンボス観光だけでお帰りになるお客様は一割にすぎず、一方で、六割のお客様は長崎県内を周遊されています。こうしたことを踏まえると、県内周遊のためのアクセス整備は重要な課題でございます。  観光客は限られた時間の中で行動されますので、スムーズな移動ができれば、周遊できる観光地も増え、滞在時間も長く確保できます。その結果、おのずと観光消費額も増加することになるでしょう。  御覧いただいている資料は、長崎県から国へ提出させていただいている令和六年度施策に関する提案、要望書の抜粋資料でございまして、本県の高規格道路の整備状況について示しております。本県は、県土の七三%を半島、離島地域が占め、道路の整備については決して十分とは言えない状況でございます。  観光振興にとりまして、道路インフラの充実は、県内周遊を促進するためにも不可欠となっております。引き続きお力添えをいただきますよう、お願いいたします。  続いて三点目でございますが、一つページを戻っていただき、八ページを御覧ください。  離島地域における観光の推進について説明させていただきます。  本県は、日本一の島数を誇る離島県でございます。離島振興法に基づき、十市町の五十一島が離島振興対策実施地域に指定されています。また、七市町の四十島が特定有人国境離島地域に指定されています。  近年、五島を始め壱岐、対馬といった長崎の離島がドラマやテレビ番組で取り上げられる機会が増えており、その認知度の高まりを感じているところでございます。  本県では、国の国境離島交付金を活用させていただき、運賃の低廉化や雇用機会の拡充に加え、離島地域の魅力を生かした滞在型旅行商品や、食事と島内交通などを組み合わせた周遊型の旅行商品の開発を行うなど、新たな旅行需要の喚起と観光客の満足度向上に努めております。  本県の宝とも言える離島の振興に向けて、来年度も、今年度同様、交付金全体で五十億円の予算が計上されており、引き続きお力添えをいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。  続いて、十ページを御覧ください。  離島と本土間を結ぶジェットフォイルの更新について御説明申し上げます。  ジェットフォイルは、本土と離島間を結ぶ高速交通機関として住民が日常的に利用し、救急搬送など地元医療を支えているとともに、観光需要などの交流人口拡大にも大きく貢献しております。  しかしながら、現在運航されているジェットフォイルは老朽化が進み、導入当初と比べ、船価も大幅に高騰していることから、航路事業者だけでは更新が困難な状況にございます。長崎県からも要望しているところでございますが、老朽化したジェットフォイルの更新について、新たな支援制度を創設していただきますよう、お願い申し上げます。  ページをお戻りいただき、五ページを御覧ください。  最後になりますが、人材の育成、確保について御説明いたします。  本県は、全国と比較しても人口減少のスピードが顕著で、社人研による二〇五〇年時の生産年齢人口の推計では、二〇二〇年と比べ、県内二十一全ての市町で減少し、そのうち十二市町では半数以下になると予測されております。  様々な業界で深刻な人手不足となっておりますが、宿泊業界では、コロナ禍で離れたスタッフが戻っていないといったこともあり、稼働部屋数を減らしての営業や食事提供の廃止縮小など、回復傾向にある観光需要を取り込む上で深刻な問題となっております。  DXや機械化で代替することができる業務については積極的に進めていかなければなりませんが、人でしかできない仕事が多いのも観光業の特徴でございます。例えば、宿泊施設のフロントスタッフや清掃員、飲食業の従事者については全く充足されておらず、大変厳しい状況が続いています。さらに、観光客に満足していただくためのガイドも不足しております。  中でもバスガイドについては、バブル期の団体旅行ピーク時ですが、長崎自動車では約百三十名のガイドを抱えておりました。それが今や県内全体で五十名程度にまで減少しており、このままでは修学旅行にバスガイドが同乗できないという長崎にとって致命的な状況になりかねないと危惧しているところでございます。  こうしたことを踏まえますと、インバウンドも含め多様化している観光客のニーズに応えるため、有償ガイドの確保、育成を図る必要もあるのではないかと存じます。つまり、観光ガイドについては、海外のように観光ガイドで生計を立てられる、そんな町を目指すべきではないかと存じます。  そして、その実現に当たっては、地元の高校や大学において、観光ホスピタリティーに加え、歴史や文化、語学を学ぶ学科やコースを設置することが要諦ではないかと存じます。  長崎だからこそ、長崎の歴史、文化を深く理解し、外国語で説明できる人材を育成する。それは、若者の地元定着にもつながる一助になるのかもしれません。国においても、是非ともそうした視点で御支援を賜れば幸いでございます。  もう時間が過ぎております。これからも長崎県の観光課題につきまして、よろしく御指導、御支援賜りますよう心よりお願いを申し上げまして、私からの意見陳述とさせていただきます。  ありがとうございました。(拍手)

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