○羽田次郎君 四月十五日、石川県において、令和六年能登半島地震による被害状況等の実情を調査してまいりました。
参加者は、竹内真二委員長、岩本剛人理事、加藤明良理事、宮崎勝理事、松野明美委員、芳賀道也委員、井上哲士委員、そして私、羽田次郎の八名であります。
現地調査の概要を御報告いたします。
本年一月一日十六時十分にマグニチュード七・六の令和六年能登半島地震が発生し、石川県輪島市で震度七を観測するとともに、能登半島北部で最大約四メートルの隆起が見られたほか、珠洲市や能登町の沿岸部を四メートルを超える津波が襲いました。
この地震とそれに伴う津波や火災などにより、二百四十五名の命が失われ、三名が行方不明となりました。また、住居被害は、全壊棟数だけでも約八千五百に上り、約十二万棟が何らかの被害を被っている状況です。さらに、道路や上下水道などのインフラ被害も甚大で、市民生活や経済活動に長期間にわたり想像を絶する深刻な影響を及ぼしております。
現地におきましては、まず、輪島市三井町に赴き、支援者の宿泊拠点を車窓から視察しました。
石川県によれば、地震直後より全国から多くの応援自治体職員等の支援者の協力を得る一方、旅館等の被災により、支援者が役場や避難所に寝泊まりを余儀なくされるなど宿泊施設の大幅な不足が課題となっていたとのことでした。そこで、同県では、支援者の宿泊場所の確保と宿泊環境の改善を図るため、宿泊拠点の整備を進めているとのことでした。能登空港で整備している仮設宿泊所については、視察時点で四十四名分の運用を開始しており、最終的には三百四十六名の宿泊が可能になるとのことでした。さらに、同空港に隣接する日本航空学園の協力によって、同学園の学生寮のうち、利用可能な二百二十五室を三月末から中長期的な支援者の宿泊先として活用しているとのことでした。
次いで、能登町白丸に赴き、同町の田代副町長に見舞金を手交した後、津波による被害箇所を視察しました。
田代副町長によれば、白丸地区は、地震発生当日に最大四・七メートルの津波に襲われた後、火災も発生し、地震、津波による建物の被害が最も大きい地区となったとのことでした。津波が同地区内を流れる河川を遡上して、同地区にあった四百二十二棟の建物の約半数が被災し、うち九十二棟が全壊と判定されたとのことでした。同地区では、旧白丸小学校グラウンドに三十一戸の応急仮設住宅が一期分として建設され、三月二十八日から入居が開始されており、二期分として十一戸が建設中であるとのことでした。
また、同地区では、津波によってお亡くなりになられた方に対し、派遣委員一同、黙礼をささげました。
次いで、珠洲市野々江町に赴き、珠洲市総合病院の浜田病院長から地震の発生から現在に至るまでの概況説明を受けました。
浜田病院長によれば、地震発生当日、道路が壊滅状態となり、同病院の職員の参集が困難となったほか、転院搬送のために患者を乗せた自衛隊車両が破損した道路のせいでパンクするなど道路の被害が病院の諸活動に様々な弊害をもたらしたとのことでした。また、上下水道が被災して、内視鏡、手術、透析ができなくなったため、百名以上いた入院患者を県外も含め、転院搬送することに非常に労力を費やしたとのことでした。インフラの復旧に伴って病院機能も回復し、約二十名まで減少させた入院患者も約四十名に戻る一方、多くの職員が被災等を理由に退職したため、今後、住民の帰還に伴う患者数の増加に対応できるか心配だとのことでした。
次いで、珠洲市熊谷町において、下水道被害箇所として、仮設の圧送管布設による復旧箇所を視察しました。視察した仮設の圧送管は、市役所や珠洲市総合病院を含む下水処理区において発生した汚水を、熊谷汚水中継ポンプ場に一旦集めてから、下水処理場である珠洲市浄化センターへと送り出していた既設の圧送管が被災したため、布設されたものです。
災害復旧支援を行っている名古屋市によると、名古屋建設業協会との協力の下、二月十三日から三月四日にかけて布設延長約二キロの仮設の圧送管を急遽整備し、同月五日より送水を行い、下水道の処理が可能となったとのことでした。
また、珠洲市によると、上水道が断水しているにもかかわらず大量の不明水が下水道に流れ込み、マンホールからあふれ出す現象が起こったため、工事を急いだとのことでした。さらに、今後、人口減少が見込まれる中、既設の下水管を全て復旧するのかも含め、汚水処理構想の見直しを進めていきたいとのことでした。
次いで、珠洲市飯田において、飯田港の被災箇所を視察した後、同港の災害廃棄物仮置場を視察しました。
国土交通省によれば、飯田港は石川県管理の地方港湾ですが、同県の要請により、国が一月二日から港湾法に基づき港湾施設の一部管理を実施するとともに、二月一日からいわゆる大規模災害復興法に基づき本格的な復旧作業を代行することが決定されているとのことでした。
同省による飯田港の被災箇所への対応としては、航路啓開作業として、津波によって同港内に沈没した漁船や防波堤ブロックの引揚げを行っているとのことでした。また、被災した水深四・五メートルの岸壁を応急復旧し、三月末までに合計五十五隻の支援船等の利用があったとのことでした。引き続き、利用可能な岸壁をしっかり整備していきたいとのことでした。
珠洲市によれば、飯田港の災害廃棄物仮置場は、市内三か所目の災害廃棄物仮置場として三月十四日に開設されたとのことでした。開設してから約一か月が経過しますが、一日平均二百台の自動車が災害廃棄物を搬入してくるとのことでした。また、同市によれば、瓦、家電、木くずなど約十種類の品目に分別を徹底しているとのことでした。さらに、本年七月をめどに災害廃棄物を富山県、新潟県に海上輸送することを計画しているとのことでした。
飯田港視察後に、珠洲市の市街地の中心部において、お亡くなりになられた方々に対し、派遣委員一同、黙礼をささげました。
次いで、珠洲市役所にて、泉谷珠洲市長に見舞金を手交しました。
そして、同市長、珠洲商工会議所の刀祢会頭、一般社団法人BIG UP石巻の阿部代表取締役理事からそれぞれ御意見をお伺いした後、派遣委員との間で、珠洲市における復興に向けた議論の進捗状況、被災地の要望が政策に反映されるまでのタイムラグの有無、福祉避難所の早期開設のために必要とされる取組、今回の地震から得られた教訓の今後に向けての生かし方について意見交換が行われました。
以上が調査の概要であります。
今回の調査では、まず、長大な半島部における大規模地震による道路、上下水道などの社会インフラへの被害が、想像以上に住民の避難や企業活動等の停止を長期化させ、地域社会を崩壊の瀬戸際に招いている厳しい現実を目の当たりにしました。また、一日も早い復旧復興が求められる中で、深刻な人手不足や支援者の宿泊所不足なども加わり、必要以上に多くの時間を掛けざるを得ないというもどかしい状況も目の当たりにしました。
特に、泉谷珠洲市長からは、建物は壊れたが、取組は壊れていないとの声や、珠洲商工会議所の刀祢会頭からも、集落を再建し、郷土を守りたいという力強い気持ちをお伺いしましたが、一方、同市長からは、インフラ復旧が長期化すると子育て世帯の転出をもたらすため、迅速な取組が必要であるとの意見や、とりわけ二年以内に建物の解体撤去を完了できなければ、事業者は再建のめどが立てられず、従業員なども離れてしまうなどの見通しが示され、復旧復興はまさに時間との闘いであるとの厳しい認識もお伺いしました。
また、BIG UP石巻の阿部代表取締役理事からは、特に珠洲市で民間団体が活躍する場面が多かったのは、昨年五月に同市で震度六強を観測した地震での復旧活動等をきっかけに、行政との人のつながりが形成されていたからであるとの意見が述べられ、ふだんからの取組や人材育成などの必要性が痛感されました。
被災地に多くの時間は残されておらず、まずは一日も早い復旧復興を目指している被災地を力強く支えるとともに、人々が安心して地元に戻れる受皿づくりを行っていくことが重要であると改めて強く認識した次第でございます。
最後に、今回の調査に当たり御協力をいただきました皆様に心から感謝を申し上げ、被災地の一日も早い復旧復興をお祈りし、派遣報告といたします。
羽田次郎 の他の発言
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○羽田次郎君 是非、地方自治体への支援、よろしくお願いしたいと思います。
そして、このリニア中央新幹線の整備に当たっては、良い面だけではなくて、静岡工区の水資源の確保とか自然環…
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○羽田次郎君 ありがとうございます。
今大臣が例に挙げていただいたように、一口にオーバーツーリズムと申しましても、発生している事象は地域によって様々でありまして、実際に各地域で…
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2026-03-24 · 参議院国土交通委員会
○羽田次郎君 ありがとうございます。
関係閣僚会議もあったということですし、様々、資源エネルギー庁を中心に対策を打っているということですが、是非、各省庁とも連携しながら、こうし…
2026-03-24 · 参議院国土交通委員会
○羽田次郎君 ありがとうございます。
本当に多くの地域はたくさんの外国からのお客さん受け入れたいという気持ちはあるんですが、やはり横目で、その白馬村のように自治体の職員が疲弊し…
2026-03-24 · 参議院国土交通委員会
○羽田次郎君 立憲民主・無所属の羽田次郎です。昨年に引き続き、今国会でもどうぞよろしくお願いいたします。
まず、実質的なホルムズ海峡封鎖の現状について、詳しくはこの後、吉田委員…
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