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神谷宗幣 ·各派に属しない議員

参議院財政金融委員会(2024-03-21)での発言

第213回国会 ·第第4号号 ·2,692字
○神谷宗幣君 日本企業と外国企業で差を付けることは避けるべきだみたいなことになるんだと思いますけれども、これ名前が戦略的というふうに付いているわけですから、国内で生産して納税あったとしても、やはり外国企業ですとかもう株式の大半が外資である場合などは、まあゼロじゃなくても、やはり日本の、純日本企業と差を付けて対応すべきじゃないかというふうに思います。  先ほどの小池委員のお話聞いていても、そもそもここで減税必要なのかという話もあるんですね。もうかって、日本にわざわざ出てきても、もうかるんだからやるんであって、そこへわざわざ減税するんだったらほかのところで減税した方がいいでしょうと、もっと国民、庶民に減税するようなところで減税考えたらいいんじゃないですかという問題意識、強く持っています。  それに関連して、最後の質問になりますけれども、GX移行債ですね。今回は、さっきの戦略的な減税のところで、GXに関する分野に関しては、このGXの移行債でできた資金で穴埋めをするというふうなことがありますので関連してお聞きしたいと思うんですが、今年の二月の二十四日に、キヤノングローバル戦略研究所の杉山大志氏らによって、非政府の有志による第七次エネルギー基本計画というものが出されました。今年は、日本のエネルギー政策の方向性を定める第七次エネルギー基本計画が作られる予定です。二〇二一年の十月に策定されました第六次の計画のときと比べますと、今大分国際環境が変わっているということだと思います。  そういったことにもかかわらず、日本政府は、四半世紀以上にわたり推進してきた低炭素、脱炭素政策の弊害を顧みることなく、合理的な根拠やエビデンスを示さずに脱炭素政策を強化しているように政策を見ていると感じられます。  杉山氏のレポートを見ると、これからのエネルギー基本計画は安全保障と経済成長を重視する必要があるということを強調されていて、十一の政策提言をされています。幾つか挙げますと、まず、光熱費を低減するためにエネルギーへの税や賦課金などは撤廃ないし削減する、化石燃料の安定利用をCO2規制で阻害しない、太陽光発電の大量導入を停止し、再エネなどの化石燃料の代替技術は性急な導入拡大をせずにコスト低減を優先すると、CO2排出総量の目標を置かず、部門別の排出量の割当てをしないといったことが提言されています。  こういった提言の背景にあるのはちゃんと数字がありまして、例えば日本政府は、二酸化炭素の規制について二〇三〇年に四六%削減する、更に五〇%減の高みに向けて挑戦を続けていくというふうに宣言しているんですが、仮にですよ、二〇五〇年にカーボンゼロを日本が達成しても、政府が根拠としているIPCCのデータに基づく計算をすると、日本のこの脱炭素の努力は、地球全体の気温を、二〇五〇年ですよ、ゼロにしても、〇・〇〇六度低下させるだけなんです、計算すると。〇・〇〇六度です。  国際会議では世界全体でのCO2の削減が目標というふうにされていますが、目標はみんな言っているんですけど、現実には、二〇二三年の化石燃料による世界のCO2排出量は、総量は三百六十八億トン、二〇二二年度に比べて一・一%増えていて、過去最高を記録しているということです。  日本は、二〇一三年から二〇二二年にかけてCO2を二〇・五%削減という形で孤軍奮闘していますが、先ほどのキヤノングローバル研究所の調査によると、この二〇・五%の大部分である一五・五%は経済活動量の低迷なんですね。決して再エネ発電や脱炭素政策が効果があったということではなくて、経済が低迷して工場などが止まったり減ったりしているからCO2が減っているんだという計算になっているということです。  脱炭素に関する国際協定の目標達成が困難な今国際情勢ですね。そういった中、コロナパンデミックやウクライナ戦争の影響でエネルギー価格が高騰し、ESG投資のパフォーマンスというのも低下していると以前この委員会でも言いました。これによって世界中の機関投資家は、もうこれでは利益が得られないので、こういったESG投資なんかは手を引いています。そして、世界的に見ると、このGXの投資や再エネ投資に対する軌道修正を国際的に始めているというのが今のトレンドになります。  こうした流れをくまずに日本だけがこの分野への大規模な投資を続けることは全く合理的ではなくて、日本だけが不利益を被るという可能性が大いにあります。今我が国がやることは、国内で可能な限り賄える化石燃料の発電と原発による安価で安定したエネルギー供給を確保することですね。再エネなどの化石燃料代替技術は性急な導入は控えて、まずコストの削減、最低でも電気料金を東日本大震災の前のレベルぐらいまで戻さないと経済が回りません。  三月十九日には再エネ賦課金、また上げるというふうに発表されていましたが、さっき言いました〇・〇〇六度の効果を上げるために国民の生活を圧迫し、日本の経済産業力を落とすということは愚の骨頂だというふうに思っています。  政府が地球の環境保全や脱炭素に本気で取り組むということであれば、我が国は歳出削減対策をしっかりとやった火力発電の開発に力を入れるべきですし、その技術、日本が磨いた技術を火力発電に依存しているアジアの国々、中国やインドやインドネシアですね、そういった国々に提供していくということが重要だと思います。  地球全体の僅か三%です、日本が出している炭素は。それが半減させても、その効果は地球規模で見るとほぼゼロだということですね。政府、マスメディア、教育機関がこういった脱炭素を先導していますので、多くの国民が脱炭素の政策的な優先度を間違えているというふうに感じています。優先度ね、意味がないんじゃなくて優先度が違うということです。  こういったことを分かってもらうために大分詳しい説明をしましたが、我々が強調したいのは、先ほど挙げました非政府有志による第七次エネルギー基本計画などを参考にした新しいエネルギー政策、それから脱炭素政策の立案が必要だということですね。そして、わざわざ大きな予算を見込んだこのGX移行債の資金は、先ほどの大企業にそのほとんどが行ってしまうというような分野の税制の穴埋めに使うんではなくて、繰り返しますが、電気料金の削減とか日本のエネルギー安全保障の強化に使うべきだというふうに思います。この点について政府の見解をお示しください。

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