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井上聡 ·長島・大野・常松法律事務所/弁護士

参議院財政金融委員会(2024-05-30)での発言

第213回国会 ·第第15号号 ·852字
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。  融資者が、一般論としてですね、借主に対して横暴な要求をするというようなこと、優越的な地位に基づいてというようなことは、これ、担保を取っている取っていないにかかわらず許されないことですので、独占禁止法あるいは金融規制によって正されるべきものだと思います。  他方で、この担保を取ったことによって何か追加的に、そういった一般論としての問題とは別に問題が生ずるかということについて申し上げると、これは非常に包括的な担保でありますけれど、先ほども申し上げたように、通常の事業の活動には影響しない。それに比べると、もっと普通の個別の担保でより制約的に働くものもありますので、その関係で、この担保が包括的であるという理由で労働関係に悪影響を及ぼすということはむしろ余り想定されないと思っております。  むしろ重要なのは、融資者というのは常に回収のためにアクションを取るということになりがちなんですけれど、そのときに、企業価値を維持することが、繰り返しになりますが、担保による回収を最大化することにつながるという制度にすることによって企業価値を守ろうという方向でのアクションになりがち、それが労働者との関係を減らす方向に行くのかというと、私はそうではないんじゃないかと思っています。  もちろん、一般的に債務者企業が状況が悪化したときに雇用に悪影響があるというのは、これは担保の問題ではなくて、むしろ事業がうまくいかなくなってしまった企業一般の問題として労働者に対する影響というのはあると思うんですが、それを立て直す方向で金融機関がコミットするためのインセンティブという意味でいうと、この担保制度というのは、どちらかというと、労働者を泣かせて自分の取り分を確保するという方向ではなくて、労働関係を維持して取り分を確保するという方向に動きやすい制度になっているのではないかと思いますので、その点で私自身は労働者フレンドリーな担保だというふうな認識を持っております。

井上聡 の他の発言

2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) これはなかなか一概に言えないだろうと。ただ、やっぱり、債務者自身が自分の企業価値を百だと思っているのに今企業価値担保を設定して貸している金融機関が八十しか貸し…
2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。  どういう制度になっていくのかちょっとよく分からないところがございますが、担保のルールを変えればいきなり事業性融資が進むというわけで…
2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) 御質問ありがとうございます。  非常に難しく根本的な御質問、むしろ御意見をいただいたように思いますが、三つございますので一つずつ申し上げます。  どんなと…
2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) 御質問ありがとうございます。  既に不動産を抵当に入れて抵当権を付けている会社がこの企業価値担保を利用するということについては、その不動産が仮に事業の継続に…
2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) いわゆる根抵当のような、抵当制度にも極度額といったものがあるわけですが、今回のその企業価値担保は、極度額を定めることも定めないこともできます。ですので、特定の…
2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) 御指摘、御質問ありがとうございます。  この信託の仕組みがビルトインされているというのは、この担保の非常に大きな特徴だと思います。  いい面は、二つ。 …
2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。  そうですね、起きるんだろうと思います。現在の日本の担保制度はほとんどの場合、刻む担保とよく言われますけれども、債務者が持っている財…
2024-05-30 · 参議院財政金融委員会
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。  通常の事業の範囲という言葉は、例えば集合動産譲渡担保において通常の営業の範囲というような表現が判例で確立しておりまして、普通に事業…

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