○川合孝典君 是非よろしくお願いしたいと思います。
それでは次の質問に参りたいと思います。
ここからはちょっと観念的な話になるんですけれど、裁判を行う上での離婚の事由、離婚事由について法務省の見解をお伺いをさせていただきたいと思います。
質問としては、離婚後の共同親権との整合性を取る上で、裁判離婚の事由を、有責主義といいますか、消極的破綻主義からいわゆる積極的な破綻主義に変更するべきなのではないのかといったような指摘を質問の中ではさせていただいております。
何のことを申し上げておるかということについてなんですが、御承知のとおり、調停離婚は夫婦の自由な協議で離婚できないときに協議の延長を家庭裁判所で行うということでありますから、その申立てに当たっての厳密な要件が特にあるわけではないということであります。しかしながら、離婚訴訟は、夫婦の一方が望まなくても判決をもって強制的に離婚させる手続である以上は、離婚請求に相当の根拠が必要、これが離婚事由ということになりますが、必要となります。
そして、裁判の判断には、現状、いわゆる有責主義と破綻主義という二つの大きな考え方があるということです。この有責主義というのは旧明治民法等で採用されておりましたけど、離婚請求される相手方に有責性がある場合のみ離婚を認めるという考え方。つまりは、相手の不義不貞があったとか、こういったことがいわゆる離婚事由として該当するということであり、昭和二十二年以降の現在につながる民法では、婚姻が客観的に破綻していれば離婚を認めるという、実質的に破綻していれば離婚を認めるという、こういう考え方なわけであります。
現状、現在の民法七百七十条ではこの破綻主義というものが採用されておりますので、夫婦の一方から婚姻関係の破綻を主張することで離婚を認めることについて裁判所の実は裁量を認めているということなわけですが、責任があって離婚の騒ぎになっているということであり、この責任のある有責配偶者からの離婚請求というのは、自分で離婚原因つくっておきながら誠実な配偶者をないがしろにする行為ということもあり、道義的、倫理的な問題があるということで嫌悪されてきたという、そういう過去の経緯も実はあるわけであります。その結果、実は、破綻主義の民法になっているにもかかわらず、有責配偶者からの離婚請求は認めない、いわゆる消極的破綻主義というものが今運用されているということなわけであります。
その後、徐々にこの消極的破綻主義から積極的破綻主義へということで、要はトレンドが少しずつ移ってはいるようでありますが、そうした動きを踏まえて、実は平成八年の民法改正要綱で法定離婚事由についての改正案が実は出されました。ここには、いわゆる積極的破綻主義というものを一定のルールの下に認めることが要綱の中に記載されているわけでありますが、しかしながら裁判所の判断は現在も消極的破綻主義を取っているという、こういう状況にあります。
私が問題指摘をさせていただきたいのは、今回、共同親権が実は導入されるということになり、その離婚裁判を、どのような判決が出るのかということもそうなんですが、有責主義ということが重視されますと、当然相手の責任というものについて裁判で争うという作業を行うことになります。しかしながら、裁判の後、子の養育、監護に対する責任は負わなければいけないということがありますので、この有責主義というものに基づいて離婚した御夫婦がいわゆる共同親権を持って子の監護を行うということを行うときに、果たして裁判で激しく争った上で仲よく子の養育に取り組むことができるのかということについてはむしろ整合性が取れなくなるのではないのかといった、そういう実は御指摘の声がありまして、それを私も拝見して、なるほどなというふうに思ったわけでありますが。
そこで質問なんですけど、離婚後の共同親権との整合性を取る上で、裁判離婚の事由は、今回の共同親権の考え方等が導入されるということを踏まえて、子の最善の利益を優先するということに着眼した上で破綻主義というものに変更していくべきではないのかという考え方について、こちら、法務大臣の御見解をお伺いします。
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