○参考人(鳥井一平君) 御質問ありがとうございます。
最後にお話ししたいようなことが聞いていただいたなというふうに思っているんですね。
ちょっと滑舌が悪いものですから、申し訳ない、聞こえましたか。
私が最後にお話ししたいようなことを質問していただいたなと思っております。
一つは、育成就労制度についての問題は、もう先ほど来申し上げていますけれども、私たちはやっぱりこの三十年間で感覚がおかしくなっちゃったんですよ、技能実習制度ですね。ですから、何か、そういう監理団体が介在しないと労働者というのは移動できないんじゃないかと、あるいは労働者というのは働かないんじゃないか、こういう感覚になってしまっているんじゃないかと。
実は私、今日お出ししている資料の中に、ふだん大学の授業やあるいは講演で使わせてもらっているものを添付しておりますけれども、流れがあって、実は私たちの社会は非常にチャンスがあったんですよ。それは二〇〇八年でした。二〇〇八年に国立国会図書館から、人口減少社会における外国人労働者問題という冊子が出されました。そして、同時に自民党の中で日本型移民国家という提言もされ、そして技能実習制度とは別枠で短期就労制度、しかし、このときも確かに技能実習のスキームを使うというようなことも言われたかもしれませんけれども、自民党の中から短期就労制度というのが提案されていたんですね。
ところが、これが頓挫してしまいます。一つは、経済的な要因としてはリーマン・ショックですが、政治的な問題もあったでしょう。以降、大きくこの技能実習制度で労働者を受け入れるということにかじを切ってしまったわけですね。そのために、私たちのこの社会の感覚といいますか、とりわけ政治です、政治のところでの感覚がちょっとおかしくなってしまったんじゃないかなというふうに思っています。
ですから、やっぱりそこのところはもうちょっと、今、田中参考人がおっしゃったように、できるだけシンプルに素直に考えていただきたいのと、曽参考人がおっしゃったように、心配しないでほしいと、それほど。労働者は非常に、来る労働者はこの日本社会に統合されたいということで来るわけですし、円安になってもなぜ来ているのか技能実習生に聞きますと、みんなこれまでと同じ答えです。やっぱり安心だと、日本は安心だと。このことを私たち自身が、その魅力、日本社会の魅力がどこにあるのかということをいま一度考える必要があるかなと思います。
永住の問題については、議員おっしゃったんですけれども、これ、公租公課の未納は一体どこがやるんですか。法務省がやるんじゃないでしょう。公租公課については、それが未納があった場合にどう対処するのかについて、まずやっていないですね。それから、悪質な事例について全く具体的なデータが出ていません。
私は、身の回りにいる永住者、ある与党の議員の方がこういうふうにおっしゃったんですね。永住の資格持っているんだから日本のシステムぐらい分かるだろうと、未納になったらもう大変だということが分かるじゃないかとおっしゃったけれども、永住の方は様々な方がいらっしゃるんですよ。
日本語の話はできる、それでコミュニケーション取れるけれども、読み書きできないという方は結構おられるんですよ。この読み書きできない方は、先ほど曽参考人おっしゃったように、子供が小学校に上がってくれると何とかなるんです。来たものを子供が読んでくれるんですね。しかし、子供のいない永住者の人は来たものが分からない。役所から来るものは全部日本語です。滞納した事実も知らない。電話一本掛けてきてくれればなと言った人がいます。で、見て驚いて、延滞税が物すごく掛かっていると、これどうしたらいいかという相談に来るわけですね。で、役所に一緒に行く。そうしたら、電話一本掛けてくれないかなと言ったら、いや、あなたにだけ電話掛けられないと、こうなるわけでしょう。
そうすると、外国籍の人、永住者の人が未納になった場合、滞納になった場合、どのようなマニュアルを使って、あるいはどういう手だてを使ってその人に伝え、かつ督促をしていくのかということについて工夫がされていないんですよ。司法制度でやっていないんです。そのことをやって、それでも駄目だよという事例がこれだけありますよということをまだ、それも数をしっかり出してほしいです。しっかり数を出してほしい。悪質と言っているんだったら、その悪質の数を出してほしいんですよ。私が見る限りは、それ以上にたくさんの税金あるいは社会保険料、健康保険料払っています。それだけ払っていても、病院に行ったら日本語できないと断られる場合もあるんですよ、健康保険証持っていてですよ。
ですから、そういうことを検証していくことが、労働者の受入れとこの共生社会、これからどうしていくのかということに対して資する議論がこの国会で行われていくんじゃないかなというふうに思いますので、是非先生、よろしくお願いします。議論をお願いいたします。
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API / MCP 利用
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MCP: search_diet_speeches(speaker="鳥井一平")