○国務大臣(鈴木俊一君) 上田勇議員の御質問にお答えいたします。
まず、能登半島地震の被災者に係る所得税の減免についてお尋ねがありました。
政府としては、被災者の方々が円滑に減免措置を受けることができるよう、法律、法案成立前から、制度の概要や必要書類などについて地方自治体や税理士会と連携しつつ周知広報を実施しているほか、雑損控除と災害減免法の有利不利を自動的に判定できるツールなどを用意した上で説明会を開催するなど、丁寧な対応に努めております。
さらに、国税の申告、納付等の期限についても、石川県、富山県を対象として一律に延長したところであり、引き続き被災者の実情に応じ可能な限り柔軟に対応してまいります。
次に、定額減税の趣旨についてお尋ねがありました。
今回の定額減税の目的は、物価高による国民の御負担を緩和するとともに、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドを払拭していくことにあります。賃上げ促進税制の思い切った強化など、各種の施策を併せて講じることにより今年の賃上げや所得増を来年以降もつなげ、ひいては更なる消費や投資が生まれるという経済の好循環を実現していきたいと考えております。
次に、賃上げ促進税制の強化についてお尋ねがありました。
今般の改正においては、賃上げ促進税制について、地域の良質な雇用を支える中堅企業の賃上げ環境を整備する観点から新たに中堅企業枠を創設するとともに、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業にも賃上げを後押しする観点から五年間の繰越控除制度を創設するなどの強化を図ることとしております。こうした措置により賃上げの裾野を広げるとともに、賃上げのインセンティブを強化できるものと考えております。
次に、交際費課税についてお尋ねがありました。
令和六年度税制改正においては、交際費から除外される飲食費の基準について、会議費の実態の変化を踏まえて現行の五千円から一万円まで引き上げることとしており、これにより地方活性化の中心的役割を担う中小企業の経済活動が活発化されることを期待しております。
その上で、今後の交際費の在り方については、冗費や乱費の抑制といった交際費課税の趣旨も踏まえつつ、まずは今回の見直し後の状況をよく見極めていく必要があると考えております。
次に、高校生年代の扶養控除についてお尋ねがありました。
高校生年代の扶養控除の見直しについては、与党税制調査会において様々な観点から議論をいただいた結果、控除を廃止することなく、高校生年代に支給される児童手当と併せ、全ての子育て世帯に対する実質的な支援を拡充しつつ、所得階層間の支援の平準化を図るとの見直し方針が示され、令和七年度税制改正において結論を得ることとされました。
こうした方針を踏まえ、扶養控除の見直しが他制度に与える影響についての対応状況等を確認するとともに、見直しの適用開始に向け、国民の皆様への丁寧な説明に努めてまいります。
最後に、防衛財源確保のための税制措置についてお尋ねがありました。
防衛力の抜本的強化は、我が国を取り巻く安全保障環境が急速に厳しさを増している中、喫緊の課題であり、これを安定的に支える財源の確保は避けることができない重要な課題です。
財源確保に当たっては、まずは徹底した歳出改革や税外収入などにより財源全体の約四分の三を確保することとしており、また、残りの約四分の一の税制措置についても、所得税に関して申し上げれば、付加税の創設に合わせて復興特別所得税の税率を引き下げることにより現下の家計の負担増とならないよう配慮したものとしていることから、定額減税との一貫性が失われるものではないと考えております。
こうした点について、引き続き国民の皆様に御理解いただけますように説明を尽くしてまいりたいと考えております。(拍手)
〔国務大臣齋藤健君登壇、拍手〕
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