○国務大臣(木原稔君) 山添拓議員にお答えいたします。
統合作戦司令部の新設についてお尋ねがありました。
我が国を取り巻く安全保障環境が急速に厳しさを増している中、平時から有事までのあらゆる段階における活動をシームレスに実施できるよう、統合運用により機動的、持続的な活動を行うことが不可欠です。
こうした観点を踏まえ、国家防衛戦略等において常設の統合司令部を創設することとしました。あくまで我が国自身の主体的な判断として自衛隊の統合運用の実効性を強化するためであり、米国に言われて創設を決定したとの御指摘は当たりません。
次に、統合作戦司令部の新設と米側の態勢についてお尋ねがありました。
お尋ねのインド太平洋軍の責任地域は、米国西海岸沖から日付変更線を越えてインドの西部国境までの地域であると承知しています。その上で、自衛隊による全ての活動は、我が国の主体的な判断の下、日本国憲法、国内法令等に従って行われるものであり、自衛隊及び米軍は各々独立した指揮系統に従って行動します。この点は統合作戦司令部の新設後も変わりません。
また、先般の日米防衛相会談において、米軍と自衛隊の相互運用性強化のため、それぞれの指揮統制枠組みの向上について日米間で引き続き議論していくことで一致しましたが、御指摘の米側の態勢については、現在米側において検討しているとのことであり、予断を持ってお答えすることは差し控えます。
その上で、日米のそれぞれの指揮統制枠組みの向上を含む様々な取組により、日米同盟の抑止力、対処力は一層強化されることとなるため、御指摘のようなリスクが高まるとは考えていません。
次に、日米の連携と指揮系統についてお尋ねがありました。
お尋ねの一九九〇年十月二十六日の衆議院国際連合平和協力に関する特別委員会における中山外務大臣の答弁は自衛隊の国連軍への参加に関するものでありますが、この答弁に変更はありません。
その上で、自衛隊による全ての活動は、米軍との共同対処を含め、我が国の主体的な判断の下、日本国憲法、国内法令等に従って行われることとなっており、また、自衛隊及び米軍は各々独立した指揮系統に従って行動することとしています。この点は日米ガイドラインにも明記されており、日米間でも認識を共有しているものです。
こうした認識を踏まえ、指揮統制に係る調整要領や連携の強化も含め、日米の相互運用性及び即応性を強化するために同盟としていかに効果的に連携して対応していくか、議論を進めてまいります。
次に、統合作戦司令部の下での日米共同対処等についてお尋ねがありました。
まず、自衛隊の全ての活動は、御指摘の反撃能力の行使も含め、主権国家たる我が国の主体的判断の下、日本国憲法、国内法令等に従って行われ、また、自衛隊及び米軍はそれぞれ独立した指揮系統に従って行動することから、運用に係る意思決定はあくまで自衛隊が行うことは当然です。
また、お尋ねのトマホークを含め、スタンドオフミサイルの運用に係る具体的な要領等については現在検討中であり、具体的にお答えできる段階にはありませんが、いずれにせよ、自衛隊の運用は、米国の情報だけでなく、我が国自身で収集した情報を始め全ての情報を総合して行われるものです。
その上で、情報収集を含め、日米共同でその能力をより効果的に発揮する協力態勢を構築することとしていますが、いずれにせよ、自衛隊及び米軍がそれぞれ独立した指揮系統に従って行動することに何ら変更はありません。
次に、米軍の中距離ミサイルの配備及び日米のミサイルの配備についてお尋ねがありました。
お尋ねの地上発射型中距離ミサイルシステムを我が国に一時的に展開する計画は承知しておりません。その上で申し上げれば、地上発射型中距離ミサイルについては、米国から、直ちに配備する状況にはなく、また具体的な配備先について検討するには至っていないとの説明を従前より受けているところです。
ミサイルの取得や配備を含め、我が国の防衛政策や防衛力整備は特定の国や地域を脅威とみなし、これに軍事的に対抗していくという発想に立っているものではなく、また、我が国の防衛政策はこれまでも透明性を持って進めてきており、御指摘のような軍拡競争につながるとの御指摘は当たりません。
次に、GIGOに派遣される職員と企業との関係、防衛省職員派遣処遇法における規定、受注額や再就職の人数を含めた企業と政府との関係についてお尋ねがありました。
GIGOへ派遣される職員は、防衛省職員派遣処遇法上、防衛省職員の身分を維持することから、自衛隊員倫理法が適用され、また、GIGOにおいては、英伊から派遣される職員とともに、三か国の企業から成る共同事業体制との間で次期戦闘機の開発に係る事業管理を実施するものであり、御指摘の特定の企業への利益誘導を行うことはありません。
また、防衛省が実施する装備品の中央調達において、過去十か年における三菱重工株式会社との契約金額の総額は約四兆四千八百億円、株式会社IHIとの契約金額の総額は約四千九百億円、三菱電機株式会社との契約金額の総額は約一兆一千億円となっております。
過去十か年におけるこれらの企業への自衛隊法の規定による再就職の届出等に基づき防衛省が公表している再就職者は、それぞれ、三菱重工株式会社二十九人、株式会社IHI二十二人、三菱電機株式会社三十九人となっています。
これらの契約や再就職は、いずれも法令にのっとり公正に実施した結果であり、政治献金との因果関係はなく、利権と癒着の闇を次期戦闘機で一層深いものとするとの御指摘は当たりません。
次に、自衛隊海上輸送群についてお尋ねがありました。
自衛隊海上輸送群は、統合運用体制の下、自衛隊の部隊や装備品の輸送任務を専門的に担う部隊として新編するものであり、米軍の輸送を目的とした部隊ではありません。
また、特定利用港湾は、海上輸送群を含む自衛隊による利用が想定されますが、港湾法等の既存の法令に基づき、関係者間で連携し調整するための枠組みを設けるものであり、自衛隊の優先利用のためのものではありません。
なお、相手との関係もあることから、自衛隊が民間空港、港湾の利用を断られた事例等をお示しすることは困難です。
次に、自衛官の採用者数、中途退職者数及びハラスメント対策についてお尋ねがありました。
高校新卒者の有効求人倍率が令和五年七月末には過去最高に達したことなどもあり、民間も含めた人材獲得競争が熾烈なものとなる中、自衛官の募集は大変厳しく、採用者数は減少し、中途退職者数も増加しているところです。
また、いじめやハラスメントを含む職場の人間関係を理由とした離職者が一定数いるのも事実ですが、ハラスメント対策については、特別防衛監察における一千三百二十五件の被害の申出のほか、それ以外の個別のハラスメント案件についても調査を行っており、対策が不十分との御指摘は当たりません。
防衛省・自衛隊としては、募集能力の強化、離職者対策、ハラスメント防止対策を含め、あらゆる選択肢を排除せず、人的基盤の強化に引き続き取り組んでまいります。(拍手)
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