○内閣総理大臣(岸田文雄君) 磯崎仁彦議員の御質問にお答えいたします。
少子化対策についてお尋ねがありました。
少子化の進行は危機的な状況にあり、若年人口が急激に減少する二〇三〇年代に入るまでの六年間が少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスです。
こうした危機感から、昨年末にこども未来戦略を閣議決定し、若い世代が希望どおり結婚し、子供を持ち、安心して子育てできる社会を目指し、若い世代の所得を増やす、社会全体の構造や意識を変える、全ての子供、子育て世帯を切れ目なく支援する、こうした三つの理念の実現を掲げ、加速化プランにより三・六兆円規模に及ぶ前例のない規模で子ども・子育て支援を抜本的に強化することとしております。
加速化プランには、児童手当の抜本的拡充、高等教育の負担軽減、保育所の七十六年ぶりの配置改善、育児休業給付の充実など、長年指摘されながら実現できなかった施策が盛り込まれており、こうした制度や施策の充実と併せ、社会全体で子供や子育て世帯を応援する機運を高める取組も重要であり、車の両輪として進めてまいります。
子ども・子育て政策の継続性とPDCAの推進についてお尋ねがありました。
子ども・子育て政策に係る制度が安定的に維持されることは、これから結婚、出産を考える若い世代が将来のライフプランを考える上でも重要であり、加速化プランに当たっては給付の拡充に見合った安定的な財源を確保することとしています。
その上で、子ども・子育て政策を進めるに当たっては、KPIを適切に設定し、政策の効果等を検証しながら進めていくことも不可欠です。加速化プランの実施状況や各種施策の効果等を検証しつつ、政策の適切な見直しを行い、PDCAを推進してまいります。
子ども・子育て支援金制度の導入に伴う健保組合などの負担についてお尋ねがありました。
支援金については、既存の医療保険制度を通じ、医療保険料と合わせて賦課徴収するものであることから、事務負担やコストは効率化されると考えています。支援金制度は、関連法案が成立すれば、令和八年度から段階的に導入されるものであり、その円滑な施行に向け、医療保険者に対する支援について、医療保険者等の御意見も伺いながら、こども家庭庁において適切に検討してまいります。
賃上げの達成等と子ども・子育て拠出金等の関係についてお尋ねがありました。
賃上げについては、昨年を大きく上回る春季労使交渉での力強い賃上げの流れに加え、来月からは一人四万円の所得税、住民税の定額減税を行い、物価上昇を上回る所得を必ず実現してまいります。さらに、物価上昇を上回る賃上げの定着に向けて、価格転嫁の取組の強化や省力化投資の支援等を進めるなど、施策を総動員してまいります。
こうした取組により経済の好循環を実現していく一方で、御指摘の子ども・子育て拠出金については、加速化プランが完了する令和十年度までの間、積立金残高等を踏まえ、現行料率〇・三六%の範囲内で料率を調整することとしており、法律上の上限についても〇・四五%から〇・四〇%に引き下げることとしております。
また、子ども・子育て支援金については、令和八年度から段階的に導入してまいりますが、歳出改革によって保険料負担の軽減効果を生じさせ、その範囲内で構築することを基本としており、事業主拠出分を含め、実質的な負担は生じさせません。
いずれも、先ほど申し上げた賃上げや経済の好循環の実現を阻害するものではありませんが、引き続きこうした点について丁寧に説明を尽くしてまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣加藤鮎子君登壇、拍手〕
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