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川合孝典 ·国民民主党・新緑風会

参議院本会議(2024-06-21)での発言

第213回国会 ·第第29号号 ·3,314字
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。  会派を代表して、政策評価等年次報告に関して質問します。  冒頭、能登半島地震の被災地復旧に向けて、不足しているボランティアの受入れ体制を速やかに整備、支援する必要性についての認識を問います。  能登半島地震によってお亡くなりになった方、その後、震災関連死と認定された方の数が熊本地震での死者数を上回りました。能登半島地震でお亡くなりになった方々に心から哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。  既に発災から約半年が経過していますが、いまだ被災地の多くは復旧のめどが立っておらず、現在進行中の災害であることを私たちは再認識する必要があります。  速やかな復旧を図る上でボランティアの協力は欠かせませんが、地理的な事情や宿泊施設不足などの理由により、発災当初から現在に至るまで慢性的なボランティア不足に陥っています。ボランティア支援を被災地、被災自治体任せにするのではなく、政府として、ボランティア用宿泊施設や移動手段の確保など、自治体と連携して積極的に支援すべきと考えますが、防災担当大臣の見解を求めます。  定額減税に対する世間の評価について認識を問います。  政府肝煎りの定額減税がいよいよ始まりましたが、各種世論調査によると、評価しない、余り評価しないが六割前後と、すこぶる低い数字が出ています。普通、減税するといえば納税者は好意的に評価するものですが、これほどまでに評価が低い理由はなぜだと分析しているのか、財務大臣の見解を伺います。  定額減税の政策効果について質問します。  政府は、六月に定額減税を行う理由について、春季労使交渉による賃上げや賞与の時期に減税を合わせることで、所得の伸びが物価の上昇を上回る環境を確実につくり、目に見える形で達成できるとしていましたが、足下の実質可処分所得の増減率は、賃上げ後でもなお二・六%のマイナスとなっております。  また、いわゆる異次元の少子化対策の名の下、一兆円の財源を捻出するため、健康保険料の負担増が控えているほか、二〇二七年には法人税、所得税、たばこ税の引上げが予定されている中、たった一度きりの定額減税によって消費者の財布のひもが緩むとは到底考えられません。  政府は今回の定額減税による景気底上げ効果を一体どのように見込んでいるのか、財務大臣及び経済産業大臣の見解を求めます。  毎年の年末調整や確定申告で減税額を一度に差し引いたり、対象者を絞って一律に給付したりする方がシンプルで、また手間も減らせるにもかかわらず、毎年十二月末までの一年間の所得が対象となる所得税での減税を六月に行いました。また、住民税減税は、六月に一旦住民税をゼロにした上で、住民税の支払予定額から一万円引いた額を七月から翌年五月までの十一か月間に分割して徴収するという面倒極まりない方法で減税することとしました。  その結果、企業を中心に自治体にもシステム改修や事務作業に膨大な費用と負担を強いる形となり、不満の声が高まっています。この不可解な定額減税をめぐっては、各界の有識者からも政策の費用対効果を検証する必要性について指摘する声が上がっています。  今回、四万円を減税するために一体どれだけのコストが掛かったのかを確認の上、国会に報告すべきと考えますが、財務大臣及び総務大臣の認識を伺います。  また、これまでの政府答弁では、定額減税の実施に当たり、行動経済学の観点からとして給与明細に減税額の記載を義務付けましたが、今回減税対象から外れる方々は、六月に一旦減税された上で、年末調整や確定申告時に減税分が調整されることとなります。こういった方々は、そもそも減税対象ではないのに給与明細に減税と記載されているわけですから、年末調整の折には給与明細に増税理由を記載すべきと考えますが、財務大臣の見解を求めます。  また、蛇足ながら、行動経済学の重要な概念であるナッジ理論とは、人間の行動を分析して、小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与えることで、反発を招くことなく、そっと行動変容を促す手法です。今回のように減税額の給与明細への記載を義務化してまであからさまに減税額を宣伝している今回の定額減税は、とても行動経済学の理論にのっとったものとは言えないということは指摘しておきます。  給付付き税額控除を導入する必要性について認識を問います。  給付付き税額控除を導入する上での最大の課題は正確な所得の把握ですが、二〇一六年のマイナンバー導入によって既に正確な所得把握の条件は整っていると言えます。  一方、会計検査院の調査によると、地方自治体におけるマイナンバー情報連携はいまだ十分に活用されておらず、特に税金の減免などに関わる四百八十五の手続は全く使われていない実態が明らかになっています。  もし給付付き税額控除の仕組みが導入されていれば、今回の定額減税や給付も一貫性を持って実施できた上、減税や給付の事務作業にこれほど煩わされることがなかったのは明らかです。機動的かつ効果的な政策を実施するため、マイナンバーの活用による給付付き税額控除の導入を本格的に検討すべきと考えますが、財務大臣の見解を求めます。  燃料油価格激変緩和対策補助金の出口戦略について質問します。  令和四年一月に始まった同補助金は、令和五年一月に始まった電気・ガス補助金で措置された予算を合わせると、予算額は既に十兆円を超えています。しかも、今回の燃料油への補助金の延長は期限すら設けられておらず、今後の対応が不透明で、齋藤経済産業大臣もいつまでも続けるものではないと指摘しておられます。  一方、企業や消費者は、高止まりする燃料価格に家計を圧迫される中、燃料価格政策の先行きに不安を感じており、このことが消費行動にも悪影響を及ぼしています。燃料油価格激変緩和対策補助金の出口戦略の策定が急務と考えますが、財務大臣及び経済産業大臣の見解を求めます。  燃料油補助金の今後の方針について質問します。  燃料油価格激変緩和対策補助金は、石油元売各社に補助金を入れる形を取っているため、適正に小売価格に反映されていない可能性を会計検査院が既に指摘しています。  ワイズスペンディングの観点からも、出口戦略の見出せないガソリンへの補助金をだらだら継続するより、トリガー条項の凍結解除によるガソリン減税にシフトすべきと考えますが、財務大臣の見解を求めます。  昨年一月に始めた電気・ガス向け補助金が五月末でそっと打ち切られました。専門家の試算によると、ガソリン補助金がなくなるより電気・ガス補助金がなくなる方が家計への負担は重いと指摘されています。  電気・ガス補助金を打ち切った理由について、政府は国民生活や経済活動への影響を考慮したとしていますが、これでは全く説明になっていません。可処分所得の底上げが政府の最優先課題である中、家計への影響がより大きい電気・ガス代のみ補助金を終了した理由を国民が理解できるよう経済産業大臣は御説明ください。  最後に、消費税減税の必要性について質問します。  本来、物価上昇で国民生活が苦しくなったときこそ継続的な減税を行うのが最もオーソドックスな景気刺激策であり、実際、コロナ禍の中、欧米先進国では消費税減税を行う国が相次ぎました。財務省は、一旦税率を下げると戻せなくなることを恐れて消費税減税を封印してしまっていますが、その硬直的な政策こそがデフレを長引かせたことは、結果からも明らかであります。  三十年来のデフレ経済から本格的に脱却できるかどうかの瀬戸際にある現在、消費マインドを温めることこそが最優先課題であります。期限やインフレ目標の設定を行った上で消費税減税を行うことが最も有効と考えますが、財務大臣の見解を求めて、質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手)    〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕

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