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大空幸星 ·NPO法人あなたのいばしょ理事長

参議院国民生活・経済及び地方に関する調査会(2024-02-14)での発言

第213回国会 ·第第2号号 ·2,497字
○参考人(大空幸星君) ありがとうございます。  制度化されていない、相談支援がというのは、頼ることが恥ずかしいとか相談することは負けだといったいわゆるスティグマをどうなくしていくかというような議論の中出てきた話なんですね。  というのは、例えば介護について、間違いなく半世紀以上前には、家族以外がケアをすることなんというのは近所の人に知られたら恥ずかしいとか、やっぱりそれはあり得ないというようないわゆるスティグマが間違いなくあったはずなんです。ただ、介護保険事業という制度ができたことによって、今、例えば、じゃ、ケアマネさんが入ってくる、ヘルパーさんが入っているのを、ちょっと公園とかどこか遠くに止めて歩いてきてください、見られるの恥ずかしいんでみたいなことは恐らくほとんど起きていないはずなんですね。これは、制度ができたことによってスティグマがなくなったという非常にいい例だと思います。  ほかにも、例えば年金をもらうのに恥ずかしいと思っている人は恐らくほとんどいないはずです。これは、自分たちが負担をしていって、そして当然制度として受けていく、受益者としてその制度を享受していくんだというような感覚があるからです。  ですから、スティグマをなくす、その頼ることが恥ずかしいとか相談できないんだ、これだけ支援制度があっても届かないという問題を解決するというときに、文化的なアプローチとやっぱり制度的なアプローチがあって、その制度的なアプローチといったときに、今、例えば具体的な不登校支援とか、ヤングケアラーもそうかもしれませんけれども、その個別の問題については、これはやっぱりある程度制度的に対応されていって行政が入っていくわけですけれども、それらはやっぱりあくまで非常に重層的なものであって、我々のようなこのボランタリーベースの相談窓口というのは、実は一番最初の入口と最後の出口というのを残念ながら担っているという現状があって、ここは完全にもう市民がボランティアでやって、それにあくまで行政が毎年単年助成で取りあえず補助をしていただくと、そしてそれも当然足りないよというような現状がもうずうっと続いてきたわけですね。  これを解決していくためには、例えば単年助成からの脱却ということもあるでしょうし、今度、これは例えば、じゃ、国民が負担してとかという話になると、またそれは議論が大きくなっていきますので、そうではなくて、自分たちが相談窓口を実は、金銭的かもしれませんけど担っているんだというような感覚を多くの人に持っていただく必要あるんだろうと思うんです。そのためには、やはり、相談窓口というのが何をやっているのか、どういう効果を出していてどういう役割を果たしているのかって、やっぱりもっと明確にするべきなんですね。  今、相談窓口幾つかあります。でも、例えば、これは具体的な例ではありませんけれども、じゃ、一年間に三十万件相談に応じているAという団体と、一年間に三千件応じているBという団体、これは、実はBという団体とAという団体は全く同じ金額、若しくはBという団体の方が多く予算をもらえるというような今仕組みになっているわけですね。ですから、効果がどこにあるのか、役割が何なのか、いま一度しっかり定義するべきです。  我々も、自殺防止対策事業という厚生労働省の予算でこの窓口をやっていますが、でも、その中には、当然、文科省の所管のものもあればこども家庭庁の所管のものもあれば、若しくは、今、在外邦人といって海外に住んでいる日本人からの相談も毎月四百件程度ありますから、これは今度外務省の所管になるわけですね、こうしたものも受けていく。だから、一体何の役割を果たしているのかなというところをやっぱりもっと明確に示して、効果を示していかなきゃいけないんだろうと思います。  その延長で、じゃ、具体的に相談員にはどういったスキルが求められているのかなというこのスキルセットが初めてそこで可能になってくるんですね。  今は、チャット相談窓口というのは、座間市で数年前に起きました、二〇一五年だったと思いますが、九遺体殺害事件と、犯人の白石という男は、SNSで死にたいとつぶやいている若者や子供たちに声をDM、ダイレクトメッセージで掛けて、家に連れ込んで九人殺害したわけですね。あの後からSNS相談というのは発展してきたんです。ですから、本当に十年もたっていないわけですね。なので、チャット相談やSNS相談、この文字を使った相談で一体どういった傾聴のスキルとかカウンセリングの技術が必要なのかなって、これはまだ確立したものはありません。  なので、私たちは日々、例えばこれは精神科医の方もそうです、SNS相談のある程度研究をされておられる研究者の方もいらっしゃいます、そうした方々をお招きをしてこの我々の研修の制度というのを監修をしていただくんですね。  今は、書類選考があって、そして面接があって、その後には我々はこのオンデマンドのオンラインの研修があります、これを大体四十時間ぐらいやっていただいて、その後実地研修に入っていくみたいな、そういう一連のプロセスの中でどんどんどんどん我々としては必要なスキルというのを探し出して、授けていって、そしてどんどんアップデートしていくということを今繰り返しているという。  だから、非常に各団体も、全く教えている内容も違うし哲学も違う。例えば我々だと、傾聴もそうだけれども、地域へのつなぎ、児童相談所へのリファー、こういったこともやらなきゃいけないと思っていますけれども、同じように相談窓口やっている団体さんでは、やっぱり傾聴で終わらすべきだというところもあるんです。  だから、同じこの例えば厚生労働省の予算を受けている団体の中でも、役割も違うければやっていることも目的も全然ばらばらと。それがいいという御意見もあると思いますけれども、やっぱりこれ、予算が入っている以上は明確にしていく必要があるんだろうとは思いますね。

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