○前原誠司君 日本維新の会の前原誠司です。
党を代表し、全て総理に質問いたします。真摯にお答えいただきますようにお願いいたします。(拍手)
元日に起きた能登半島地震から間もなく一年を迎えます。震災の大きな傷痕が癒えない中、九月の記録的豪雨が追い打ちをかけ、能登の復興復旧はままならない状況にあります。
能登は厳しい冬に入りました。国を挙げ、生活再建に向けて懸命に立ち上がろうとしている全ての人たちに寄り添い、明るい展望を持って新年を迎えていただくよう、持てる力を総動員してサポートしていくことが不可欠。私たちも全力で被災地の皆様を支えてまいります。
総理に対し石川県から具体的な支援措置の要望がなされていると伺っております。政府におかれましても、能登の復興に光明が差すようなきめ細かい支援を適切かつ迅速に届けていただくように強くお願いをし、質問に入ります。
年末までの短い期間となる今国会ですが、石破総理と自民党が必ず成し遂げなければならないことは、与党過半数割れの民意に対して、自らが起こした裏金事件のけじめをつけることです。
そもそも、裏金の金額五百万円で処分の線を引いたことを見直すべきではありませんか。そして、今すぐできる政治改革の法案を速やかに成立させ、年明けの通常国会では更に本格的な法改正の段取りをつけなければなりません。
まず、政策活動費の廃止について、我が党は、さきの通常国会での衆議院での対応の反省の上に、臨時国会に完全廃止の法案を提出し、党内で先行実施することを決めました。現在、同様に廃止の方向で主要政党はまとまっています。
しかし、自民党だけは、政治資金規正法の改正により廃止の方向と表向きは言いながら、内実は、相手に配慮が必要な支出は非公開にできる仕組みを新たにつくろうとしています。
さきの総選挙で示された民意は、そうした政治資金の不透明な在り方を一切認めないものだということが、この期に及んでなお、どうして分からないのでしょうか。
野党と世論に追い込まれてから表明するのではなく、政策活動費を廃止する、すなわち、渡し切りの方法による政治団体の経費の支出は完全に廃止すると、潔く、今日、この場で宣言すべきではありませんか。そして、それを年内に法改正までやり切ろうではありませんか。
ここで曖昧な答弁で逃げるなら、石破総理も、御自身が否定してこられたこれまでの自民党の総理と何一つ変わりません。
調査研究広報滞在費、いわゆる旧文通費については、使途公開と残金返納を義務づける方針で与野党が一致し、今国会で歳費法等の改正を目指すことになりました。期限を区切ったことは評価しますが、これ以上の先送りは絶対に許されません。
前通常国会での旧文書交通費改革をやり遂げるという我が党と自民党との合意は、まだ生きているとお考えですか。党総裁たる総理として、改めて、旧文通費改革を今国会でやり切ると明言していただきたいと思います。宣言できなければ、自民党総裁が文書で約束できたことをなぜこの場で明言できないのかを説明してください。
政治改革の本丸は、企業・団体献金の禁止です。
企業・団体献金は、日本の重要なかじ取りに関わる意思決定をゆがめています。自民党の資金団体である国民政治協会に、各種団体、大企業が何千万円もの献金を毎年行っています。これだけのお金を出して何の見返りも求めないなど、あるはずがありません。
企業・団体献金の禁止の代替措置で創設された政党交付金を受け取るなら、企業・団体献金や企業、団体のパーティー券購入を禁止することは当然ではないでしょうか。自民党はいつまで二重取りを正当化し続けるつもりですか。禁止できないなら、政党交付金の受取を即刻辞退すべきだと考えますが、併せて見解を求めます。
自民党は、自ら企業・団体献金をやめることも、その法案に賛成することも、絶対にできないでしょう。企業、団体から資金や選挙の協力を受け、その後押しで選挙を戦い、政権の座に就くことで得た政府の予算執行権や許認可権で恩返しをするという、日本の根幹にあるしがらみの権力構造こそ、自民党を政権の座にとどまらせている最大の要因だからです。
与党過半数割れの今、全野党で歩み寄れば、衆議院で法案を通過させることができます。衆議院で過半数の民意を得て通過した法案を、参議院で、自民党が自己都合で一方的に潰すことは容易にできることではありません。自民党も賛成に回るか、大幅に譲歩するしかなくなるでしょう。
政治に歴史的な変化を起こせる千載一遇のチャンスが訪れています。
自民党以外の各党会派にお願いをしたいと思います。企業・団体献金の禁止については、党派を超え、国民が我々に何を期待しているのか、もう一度真摯に向き合って実現させようではありませんか。
自民党の中にも、心ある議員はいるはずです。石破総理もそうであったはずです。政党の枠にとらわれず、国会の場で、国民の前で、オープンな議論を通して、共に企業・団体献金の禁止という歴史的な偉業を成し遂げようではありませんか。一政治家としての石破総理の見解をお伺いします。
日本維新の会は、将来世代のための政党であることを目指しています。結党以来、将来世代への投資の中核として、教育の無償化をナショナルミニマムとして掲げ、これまで憲法改正原案への盛り込みや法案提出を行ってまいりました。特に、所得制限のない高校授業料無償化は、次の通常国会までに恒久的な制度として実現させたいと考えています。
さきの選挙では、自民党以外の主要政党も、高校までの所得制限のない教育の無償化を掲げました。自民党は、所得制限には触れず、安定財源を確保した無償化の拡大という表現にとどめています。
所信表明演説で人づくりこそ国づくりと熱く語った総理ならば、教育を無償化すべしという我々の主張と方向性にそごがないと理解をしていますが、いかがでしょうか。
高校について、現在大阪府で実施している方式であれば、約六千億円で所得制限のない無償化が全国で実現できると試算しています。自民党は、安定財源が確保できれば進めると腰が重いようですが、さきの通常国会では、子ども・子育て支援金制度の一兆円の確保を始め、全体で三・六兆円を賄うことを野党の猛反対を押し切って決めたではありませんか。令和五年度決算検査報告では、令和四年度の補正予算において、少なくとも五千九百八十五億円の不用額があったと会計検査院が検査しています。政府が腹をくくりさえすれば、所得制限のない高校無償化は実現できるのです。
中学生の九九%が高校に進学する現状も鑑みれば、何より優先して六千億円のお金を高校生のために確保すべきですが、なぜ決断できないのか、合理的な説明を求めます。
三月の参議院予算委員会で、我が党議員が大阪でスタートした高校授業料無償化の全国展開に対する考え方をただした際、当時の盛山文科大臣は、大阪の制度は、対象となる高校、ならない高校で差が出るので取り入れることができないと否定し、岸田総理も、各地域の様々な実情を踏まえ、都道府県と連携して教育費負担の軽減に取り組んでいくのが政府の姿勢だと答弁しました。
すなわち、各地域の私立高校の生徒数や割合、学費等の違いを踏まえ、都道府県と国が連携を図り、全国の高校が一律対象となり得る制度であれば実現が可能というのが政府のスタンスだと受け止めますが、間違いないでしょうか。
私たち日本維新の会は、日本に生まれた全ての子供が、家庭環境や親の経済状況にかかわらず、自分が頑張ればどこまでも成長できる、どんな夢でも追い求められる社会を実現したいと考えています。教育無償化は、未来の日本を支える子育て世帯や現役世代の負担軽減としても、減税や年収の壁解消以上に重要な施策でもあります。なぜ大学は三人以上の子供がいなければ無償化にならないのですか。おかしいではありませんか。一人から無償化にするのは当然です。
そうした観点から、我が党は、高校だけではなく、大学も含む高等教育全般、ゼロ―二歳児の幼児教育、さらには小中学校の給食費の無償化を含め、教育の完全無償化を目指すべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
我が党は、年収の壁の引上げには賛成です。国民の給与は三十年前からほとんど上がらない一方、税金と社会保険料は上がり続け、国民負担率は五〇%に迫る勢いです。現在は手取りが減り続ける中で物価高に見舞われており、国民生活は苦しい状況にあります。
にもかかわらず、自民党政権は、毎年の補正予算で応急手当てを繰り返すのみで、抜本的な規制改革に取り組んでいません。しかも、その応急手当ては国民よりも既得権に配られています。電気、ガス、ガソリン代の負担軽減策と言いながら、消費者ではなく事業者に対する補助金投入を繰り返しているのが典型的な例です。
こうした悪循環を断ち切るためには、一点突破で風穴を空け、全面展開していく改革手法が必要と考えます。
その一点として、年収の壁の問題に焦点を当て、国民の可処分所得を増やして消費を喚起するとともに、働き控えを解消する策が有効であると考えます。現役世代を元気にするという我が党の方針にも合致するもので、さきの衆議院選以前から公約としても訴えてまいりました。政府が総合経済対策の中に年収の壁の引上げを盛り込んだことは評価します。
一方で、幾つかの重要な課題が未解決のまま残されていると考えます。
まず、百三万円の壁を仮に百七十八万円に増やした場合、七・六兆円の財源が必要です。そのうち四兆円は住民税であるため、自治体の税収減となります。地方交付税交付金の増額など、地方自治体の負担を解消する財源措置は当然の前提と考えますが、総理の見識を伺います。
働き控え解消の観点では、扶養控除について、年収百三万円を超えた場合、配偶者特別控除と同様の逓減消失型にしていくこと、第三号被保険者の社会保険料徴収免除を逓減消失型にしていくこと、企業の扶養手当支給の基準となる国家公務員の扶養手当支給基準を見直すこと、以上三つの改革が本質的に重要です。これらを実行するお考えはありますか。
厚生労働省が示した、百六万円の壁の年収要件を撤廃し、条件を週二十時間以上労働のみとする案は、二十時間の壁を新たに生むだけです。また、前倒しとなるケースも想定でき、就労抑制の効果も生むのではないでしょうか。働き控えの解消を目指すのであれば逆効果だと言わざるを得ませんが、いかに認識をされますか。
年四十八万円という基礎控除の金額の根拠は何ですか。この金額は、憲法二十五条における健康で文化的な最低限度の生活を保障する最低保障費に課税しないとする基礎控除の趣旨に照らし合わせて、適切とお考えですか。
あらゆる人に最低生活保障がなされるべく、マイナンバーのフル活用を前提として現行の社会保障制度を統合して改革し、給付つき税額控除を実現すべく検討を開始すべきだと考えますが、所見を伺います。
国民の手取りを増やし、働き控えを解消する手だてとしては、超えても手取りは減らない所得税の百三万円の壁よりも、超えたら手取りが減り、会社負担も増える社会保険料の壁の方が実は深刻です。
年収の壁に対する世論の高まりを契機として、少子高齢化が進む中で持続可能性を失いつつある社会保障制度の抜本改革を行うつもりはありませんか。現役世代の社会保険料負担は青天井で増え続けており、今やらないと次世代はもうもちません。
我が党は、受益と負担の明確化が社会保障制度改革の肝であると考えています。未病、予防に力を入れて健康を心がけ、医療給付を受けない人は保険料が下がる、アメリカのペイ・フォー・パフォーマンスのような保険原理の適用強化策を検討すべきです。
また、同国で行われたランド医療保険実験の結果では、医療費の自己負担割合が高くなれば、国全体で支払う医療費は減少することについて一定の根拠が示されました。医療費の抑制効果を生み出す観点で、日本では、全ての高齢世帯の負担割合が住民税非課税世帯を含む低所得の現役世代よりも低く設定されている現実にも向き合っていく必要があると考えます。
こうした現状には高齢者や医療関係者から懸念の声が上がっており、政治家が覚悟を持って丁寧に説明を尽くしていけば、世論の支持を得ることは可能だと考えます。これらの提案について総理の認識を伺います。
政府は、十一月二十二日、一般会計の規模が十三・九兆円に上る巨額の経済対策を決定しました。総理は、さきの総裁選挙の際、昨年を上回る大きな補正予算を成立させると述べており、規模ありきの編成方針であることは疑う余地はないでしょう。景気が穏やかに回復に向かう中で、なぜコロナ禍で膨張した相場観を引きずったまま、規模を予算編成の指標にする必要があるのですか。
昨年の経済対策では、GDPを年率換算で一・二%引き上げるとしていましたが、政府は令和六年度の実質成長率を〇・七%増と見込んでいます。巨額の補正予算を経済対策の名目で成立させるならば、過去の経済対策がどれだけGDPの押し上げに寄与したかを検証し、本年度以降の経済対策に生かすべきではないですか。
そもそも、現在の日本の官の在り方や政策の実行の仕方には無駄が多過ぎます。大量の国債発行や財政出動を前提に補正予算を考えるのであれば、同等の合理化と効率化を進めるのが先のはずです。
例えば、年間四十兆円超の医療費は介護費と合わせてGDPの約一割を占め、自動車産業と同規模です。しかし、大半が税と保険で賄われ、市場のチェック機能が弱く、人件費が七割を占める労働集約型産業のため、資源配分や効率性に問題が生じています。さらに、人件費適正化や効率的運用モデルへの転換などの構造改革が進んでいません。
アメリカでは、コロナ対策で莫大な政府支出を行った結果、強烈なインフレに歯止めがかからず、トランプ次期政権では実業家のイーロン・マスク氏を起用し、政府効率化省を立ち上げることで連邦政府の歳出三割削減を目指しています。マスク氏は、規制撤廃や公務員の人員整理、無駄遣いの圧縮で連邦政府の支出を年間約七十五兆円以上削減できると発言をしています。
我が国も政府に民間の経営感覚と強力なリーダーシップを取り込み、アメリカの政府効率化省に匹敵するほどの大胆な改革を実行すべきだ、そういう状況にあると思いますが、総理の認識をお聞かせください。
東京の地価の急激な上昇は子育て世代の家計を圧迫しており、東京二十三区の子育て世帯の収入中央値が一千万円に迫るというデータもあります。東京が全国から若者を吸収しながら、このような子育て環境にあることについて、どのように受け止めますか。東京と同等の雇用を生む第二極を育成することは、日本の持続的な成長に資するのではないでしょうか。
地方の弱体化と東京への一極集中は、首都圏と他地域との間で経済格差を生むだけでなく、首都直下地震の影響が全国に波及する蓋然性も高まっています。関東平野を離れ、東京と同時被災しない位置にある東京に次ぐ規模を持つ大都市に、国の行政の代替機能や経済中枢機能など首都機能のバックアップを整備し、日本全体の強靱化を高めるべきではないですか。
副首都の形成といった取組を全国に展開した先にあるのが、地域主権型道州制です。大阪府市では、来年四月開幕の大阪・関西万博によって高まる輸送ニーズに対応するため、ライドシェアの全面解禁を求めてきましたが、政府・与党の大半の議員と一部野党はかたくなに抵抗し、議論は全く進展していません。
地域によって必要な規制は異なります。地域の発展は地域の創意工夫に委ねるべきであり、そのためには具体的に財源と権限の移譲を進めていくことが不可欠と考えますが、総理の認識をお伺いします。
我が党は、日本の成長戦略として、道州制において州都の候補となる都市経済を権限を与えて強くし、多極分散型国家を目指す道筋を描いています。また、その第一歩として、大阪都構想のような大胆な都市構想が必要と考えています。
一方、石破総理の掲げる地方創生は、日本全国津々浦々へのばらまき的な町おこしのような内容であり、地方の課題解決を行い、成長を促して持続可能な仕組みをつくり上げていくものとは到底思えません。
石破総理肝煎りの地方創生二・〇とは、具体的にどんな構想なんでしょうか。これまでの地方創生をめぐる政策と一体何が違うのですか。また、これまで述べてきた我が党が掲げる構想について、総理のお考えをお聞かせください。
アメリカ大統領選挙で、トランプ前大統領が返り咲きを果たしました。米国第一を掲げる次期大統領は多国間の協調より二国間のディールを優先し、同盟、同志諸国は身構えています。
安倍元総理は、二〇一六年、法の支配による自由で開かれたインド太平洋、FOIP構想を提唱し、一期目のトランプ氏の支持を得て日米共通の基本戦略となりました。総理も、アジア版NATOなる机上の空論に固執せず、FOIPの機能を強化、拡大するような、トランプ氏も共鳴し得る現実的な防衛構想を提案し、アメリカと手を携え、防衛力、抑止力を増強していく意思を明確に示すべきではないですか。
日米間の喫緊の懸案は、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画です。バイデン政権、トランプ氏とも反対していますが、同盟国かつ最大の対米投資国の企業が絡む案件でアメリカが安保への懸念を持ち出すことは、余りにも理不尽です。
アメリカはトランプ次期政権に最終判断を先送りするという観測が出ています。日本は、官民一体であらゆるルートを駆使し、アメリカ側に働きかけを強めるべきだと考えますが、具体的にトランプ氏側への説得に動いているのでしょうか。
トランプ氏は脱炭素に否定的で、アメリカが地球温暖化対策の国際的枠組み、パリ協定から再離脱することが確実視されています。世界二位の温室効果ガス排出国であるアメリカの動向が、今後の国連気候変動枠組み条約の機能に重大な影響を及ぼすことは間違いありません。
政府は、アメリカのパリ協定離脱を見据え、具体的にどのような対策を講じ、温暖化をめぐる国際協調をリードしていく考えですか。
来年二月までに国連に提出する二〇三五年までの温室効果ガス排出削減目標について、我が国は、今年のG7で、世界で二〇三五年までに二〇一九年比六〇%削減という目標に合意しています。一方、先月行われた経産省と環境省の合同審議会では、二〇三五年に二〇一三年度比六〇%削減という、G7の合意よりも大幅に低い目標が政府から突如示されました。
第二次トランプ政権による揺り戻しを見越して、日本がいち早く気候変動の国際約束を捨てて逃亡を始めたようにも映りますが、総理の見解を伺います。
総理は、総選挙から一夜明けた十月二十八日の記者会見で、来年十一月に結党七十周年を控える中、党是である憲法改正を前に進めていく、与野党の枠を超え、三分の二以上の賛成が得られるように精力的に取り組むと宣言されました。しかし、言葉とは裏腹に、自民党は、平成二十四年の政権奪還以降維持してきた本院の憲法審査会の会長ポストをあっさり明け渡しました。
この状況下で、具体的にどのように憲法改正を前に進めるべく指導力を発揮していくお考えですか。本気ならば、いつまでに憲法改正案をまとめ、国会発議を行い、国民投票を行うのか、タイムスケジュールをお示しください。
本院の憲法審査会において、大規模災害時などに対応する緊急事態条項創設をめぐっては、日本維新の会、自民、公明、国民民主、有志の会の五党派がこれまでに、緊急時に必要に応じて衆議院議員任期を延長できる条項を設ける改憲の必要性で一致し、我が党、国民民主、有志の会の三党派は独自に条文案をまとめました。加えて、憲法九条についても、各党派でアプローチに差異はありますが、改正の方向性を共有しています。
一昨年末、政府は、国家安全保障戦略など戦略三文書を決定し、防衛力の抜本強化に踏み切りましたが、その原動力たる自衛隊の存在を憲法にしっかり位置づけることはそれと表裏一体の関係にあります。
自衛隊員に重い責務を負わせながら、憲法上の明確な地位を与えない、これが責任ある国家の姿でしょうか。私たちは、一足飛びに二項を削除するのではなく、まず自衛隊を憲法に明記することが大きな第一歩と考えますが、自衛隊の最高指揮者、そして自民党総裁としての見解を求めます。
日本海国土軸を担う北陸新幹線は、分散型の国づくりや太平洋側の基幹交通に対する代替ルートの確保といった国土強靱化に寄与し、経済発展を促進する国家プロジェクトです。その効果を最大化するには、大阪までの全線開通が不可欠です。
しかしながら、国土交通省は、小浜ルートの建設費が最大三・九兆円に達し、工期が二十八年に及ぶ可能性があることを公表しました。さらに、物価上昇次第では建設費が五兆円を超えるおそれもあり、地元自治体からは、負担増や二〇五〇年開業の遅さへの不満が出ています。費用対効果が一を下回る場合、着工五条件を満たさなくなる懸念も指摘されています。
我が国の国土強靱化や経済成長を促す観点から、現実的なルート選定によって一日も早く大阪につなげることが不可欠ではないですか。現在、政府は小浜ルートしか検討していませんが、小浜ルートありきではなく、現実的な米原ルートと比較検討すべきではないでしょうか。建設費用に合わせて便益を水増しすることで国民の納得が得られるとお考えでしょうか。小浜ルートが着工五条件である費用対効果を満たせなかった場合は、ルートを見直すのでしょうか。
以上、我が党の基本的な考え方に基づき質問をさせていただきました。石破総理の明快な答弁を求め、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣石破茂君登壇〕
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