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島田克也 ·一般社団法人日本環境アセスメント協会会長

衆議院環境委員会(2025-05-13)での発言

第217回国会 ·第第8号号 ·4,034字
○島田参考人 皆様、おはようございます。  私は、一般社団法人日本環境アセスメント協会の島田と申します。  本日は、このような機会を与えていただきまして、感謝申し上げます。ありがとうございます。  それでは、早速でございますが、お手元に資料の方を配付させていただいております。そちらに基づきまして御説明の方をさせていただきます。  まず初めに、我々の協会はどんな協会なんだというのを一ページに載せてございます。  一九七八年、任意団体として、環境アセスメント、こちらに関わる協会として発足をしておりまして、四十七年たったというところでございます。活動としては、環境アセスメントに関しまして、技術ですとか情報、あるいは研修、国際的な連携というようなことをやってきております。  会員会社の方ですが、去年の九月現在では百三十法人ということで、専門サービス業、これは建設コンサルタントですとか環境コンサルタントが多いんですが、環境アセスメントに関わっているような企業の方々が入っているというような団体になってございます。  では、続きまして、今回の法律案に関しましての意見を述べさせていただきます。  まず、次のページ、二ページになりますが、建て替え事業、こちらにつきましての手続の見直しというところでございます。  こちらにつきましては、めり張りのある環境アセスメント手続、これは従来からめり張りのある手続をやらなきゃいけないというところで取り組んできているところでございますが、その中で、今回の改正案というのは大きな意味を持っていると考えております。  御存じのとおり、環境アセスメント、どのような事業でどのような地域で行われるか、そういったことを踏まえた上で、どういった項目を環境影響評価していくか、あるいは、調査、予測、評価方法はどういう方法を選んでいくか、その辺でそれぞれめり張りをつけてやるというのが本来の趣旨ではございますが、やはりどうしても手戻りというリスクがある。手戻りがあると、調査のやり直しですとか一年余計にかかるとかございますので、その辺を避けるために幅広く調査を行うということが行われやすく、画一的な内容となりやすくなっております。  そのような中でも、やはり事業、地域特徴を踏まえて、重点化、簡略化、これがアセスメントにおいても重要であると考えてございます。  特に、近年増えております発電所の建て替え事業、主に風力発電になるかと思いますが、新たな土地の改変がほとんどない場合というのも多く、環境へのインパクトというのは、新設の事業とは大きく異なるということが考えられます。さらに、既存施設でモニタリングデータなどを取得された環境情報などがあったりするケースもありますので、その辺りも有効に使っていくということで、めり張りのあるアセスの実現というのが可能なのではないかと考えています。  今回の配慮書手続における調査、予測、評価の簡略化、それから既存施設の環境影響を踏まえた建て替え事業計画での環境配慮の実施、これは、めり張りのあるアセスメントの観点から期待が大きいところでございます。  今回、この法案で建て替え事業というのがしっかり定義されますと、配慮書の手続の以降に続きます、例えば方法書ですとか調査、予測、評価、その辺りもめり張りのある内容になっていくものと期待しております。  次のページで、要望とさせていただいておりますが、こちら、スムーズに手続を進めていく、新しい法律案に基づいて進めていく上での要望という内容でございます。  建て替え事業の要件ですが、工作物の規模、それから新設区域に係る数値、これを定めるというふうになっております。特に、技術革新が進む領域、例えば風力発電施設などの場合、大規模化が進んだり、効率化が進んだり、そういうことがございますので、その規模の決め方については、将来の変化をある程度は見込んでおいた方がいいのではないかと考えております。  それから、二番目、建て替え事業の配慮書手続では、既存事業の環境影響を踏まえ、具体的な環境配慮を記載する、これが重要な点になるかと思います。ただ、今回、新しくこのような制度になったというところで、どのような配慮を、どのようなことを書けばいいのかという辺りがまず手探りで進むということになりますので、できれば、想定されている適正な環境配慮、例えばどんなものなんだというのを例示するなどして、スムーズに手続を進めるよう配慮いただければと考えております。  三つ目ですが、こちら、当然のことながら、環境アセスメントにおきましては、事業者、それから地域の皆様、地方公共団体など、多数の方々の円滑なコミュニケーションの下に成り立っている制度でございます。ですので、改正法案の目的、それから新たな制度の内容、こちらについて、事業者、国民、地方公共団体の皆様への周知、理解促進、これについての十分な取組が望まれると考えてございます。  続きまして、四ページですが、アセス図書の継続公開でございます。こちらについては多くの意義があると考えております。  まず一つ目、累積的影響検討においての意義。  特に風力発電事業などでは、適地が限られているということで、近接して複数事業が計画される場合も多くなってきております。その場合、土地の改変、施設の稼働、こういったもの、複合影響というものを考えなきゃいけない。これらにつきましては単独事業の検討では十分でないということがあるんですが、そのようなケースですとか、あるいは、風力発電以外でも、大気ですとか水質、道路交通、騒音など、複合的なインパクト、地域へのインパクトを与えるような事業というものも想定されます。  これまでも、そういった事業における累積的影響、これの検討の必要性は認識されてきていますが、アセス図書の公開が限定的であったりということで、既存事例、既存事業の情報がないということで、それらのデータに基づく累積的影響の検討が難しかったということがございます。  今回の法案でアセス図書が継続公開されるということになりますと、その辺りの情報を使って累積的影響の検討が進んでいくものと期待しています。  要望ですが、累積的影響について、こちらについてはこれまで余り検討がされておりませんので、統一的な方法で検討が進められるよう、国においても解析、検討方法について検討を行って、例えばガイドラインなどとして示していただくとスムーズに進むのではないかと考えてございます。  次に、五ページですが、二番目、事業に対する理解の醸成ということでございます。  アセス図書が継続公開されますと、工事中ですとか供用後の各段階で、アセスメントの前提条件がどうであったかとか、あるいは、予測、評価の結果、保全措置の計画、こういったものが地域の皆様ですとかステークホルダーの方々と共有されることになりますので、事業実施についての透明性、こちらが確保されるということで、事業に対する理解醸成が進むということで、こちらについても大きな意義があるというふうに考えてございます。  続いて、六ページですが、三つ目です。環境アセスメントの技術の進展、それから地域の環境情報としての活用ということで述べてございます。  アセス図書に記載されます調査方法、予測方法、評価方法、あるいはそれらの結果といいますのは、その後のアセスメントを実施する際に重要な科学的な知見を含んでおると考えております。さらに、環境保全措置、計画で行われたものがどのような結果であったかというところも重要な情報を含んでおります。この辺りが公開されるということになってまいりますと、それ以降の環境アセスメントにおいて、その結果を十分に考慮した形で更に進んだものに進展していくと考えております。  二つ目ですが、アセス図書における環境調査結果、現地調査など、かなり行われます。これは、なかなか地域では得難いような情報がございますので、地域の行政施策等の検討においても有効に活用されるといいのではないかと考えております。  要望ですが、インターネットで継続公開とされていますが、効率的、効果的に使えるようにということで考えますと、統一された規格で、デジタル情報というのが必須ではないかと考えてございます。  それから、あわせまして、事後調査報告書制度、こちらも充実していく。モニタリングデータなど、そういったものも対象に、今後、洋上風力発電事業などが進んでまいりますと、科学的知見が少ない分野になりますので、そういったモニタリングデータも重要なものになってくると考えます。  それから、公開期間ですが、できるだけ長い期間とすることが望まれると考えますが、その期間を外れた場合においても、研究等の科学目的ですとか、行政、地域の行政で使いたいというような場合は、情報を入手可能な制度とすることが望まれると考えます。  最後に、その他でございますが、陸上風力発電における効果的、効率的なアセスメントということでございます。  こちら、陸上風力発電ということになりますが、例えば鳥、鳥類の問題にしましても、規模の大小にかかわらず、環境への影響というのが及んでくる可能性があると考えております。  現行の制度では、対象事業の要件というのは、出力規模、発電の容量ということで規定されていますが、第二種事業の例えば規模要件を引き下げて、出力規模が小さい場合でも、立地によって環境影響が著しい場合となるおそれがある場合、そういった場合には法対象とするような柔軟な枠組みというのも考えていいのではないかと考えてございます。  以上でございます。

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