○高橋(永)委員 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。立憲民主党、高橋永でございます。
文科委員会では初めての質問、人生では二回目の質問となります。
今日は、大臣所信について質問させていただきます。
大臣所信では、多様な価値観を持つ個人が尊重される社会を目指すビジョンが示されました。この考え方は私も共有するものでございます。また、公教育の再生、デジタル人材の育成、不登校対策、教師の環境改善など、幅広い政策が示されました。これらが全て実行されれば、日本の教育は確かに前進すると思います。しかし、これらの施策がどのように結びつき、未来の教育ビジョンをどう実現するのか、その道筋が見えにくいというふうに私は思いました。
総理大臣を務めた私の祖父三木武夫は、昭和五十年の施政方針演説で、最大の財産は人であり、その能力を引き出すのが教育の責任だというふうに述べ、創造的な人間の育成を強調しました。しかし、五十年たっても、伸び伸びとした創造的な人間の育成が十分に実現されていない教育の現状は変わっていません。
理想を掲げることは重要ですが、それだけでは不十分だと思います。楽しい日本と新たな言葉で希望を示したとしても、構造的な改革が伴わなければ、理想の押しつけに終わり、結果としては教育現場や子供たちの負担が増すだけです。今、そういう状況になっていると思います。
現在の教育行政は、方向性としては間違っていなくとも、実行力の不足や現場との乖離によって、理想論にとどまってしまっていると思います。これは、学習指導要領のカリキュラムオーバーロードとも密接に関わり、不登校対策や教員の働き方改革など、あらゆる教育課題に共通する問題だと思います。
しかし、不登校や自殺者数の増加という深刻な現実を直視すれば、今求められているのは理想の再定義ではなく、教育行政の構造改革ではないでしょうか。子供の能力を引き出すまでが教育の責任です。理想を語るだけではなく、現場で実装できる形に落とし込むことが不可欠だと思います。したがって、通知行政から脱却し、実装可能な教育改革を進めるべきだというふうに思います。
教育の目的は、理想の教育を掲げることではなく、子供たちが自ら考え、判断できる力を身につけ、社会の中で生きる力を育むことだというふうに私は思います。そのための具体策について、質問を通じて議論を深めさせていただきます。
最初の質問は教育予算です。教育への投資は国家の未来を左右する重要な要素であり、日本の教育の優先度を示す指標でもあります。日本の教育予算は本当にこのままでよいのでしょうか。
我が国の教育機関への公的支出はGDP比約三・一%であり、OECD諸国と比較しても低水準です。例えば、ノルウェーでは七・四%です。そして、日本においても、一九七五年には国家予算の一二・四%が教育に充てられていましたが、現在、四・七%にまで減少しています。この数字は日本が未来への投資を軽視していることを示しているのではないでしょうか。また、防衛予算は過去最大規模に拡大し、二〇二二年から二〇二五年で七〇%増の約八・七兆円ですが、文部科学予算は約五兆円で横ばいでございます。
防衛力の強化が重要であることは理解しますが、それ以上に国力の基盤となる教育予算を増やすべきではないでしょうか。大臣の考えを教えてください。
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