○国務大臣(坂井学君) 学術会議の理念についてお尋ねがありました。
戦後間もなくの立法例を除けば、いわゆる基本法のほかは特に補償等を行う場合を除き前文は置かれていません。組織法である日本学術会議法案においても、基本理念は条文の形で規定をしております。
法案における日本学術会議の目的及び基本理念は、日本学術会議の拡大、深化する使命、目的を現代の視点から捉え直し、法制的な観点も踏まえつつ、より恒久的、普遍的な用語を用いるという考えの下、科学が文化国家の基礎、我が国の平和的復興を包含する、学術に関する知見が人類共有の知的資源、経済社会の健全な発展という表現を用いています。
その上で、有識者懇談会の報告書では、学術会議には拡大、深化する役割に実効的に対応していくことが求められており、国の機関のままの改革では限界があることから、機能強化に向けて独立性、自律性を抜本的に高めるため、よりよい役割、機能の発揮にふさわしい組織形態として学術会議を法人化することが提言されています。
学術会議が拡大、深化するアカデミーの役割にふさわしい組織にステップアップし、海外アカデミーのような活動しやすい体制を整えていくことが法人化の目的であり、学術会議の継続性が失われるということにはなりません。
独立性の担保についてお尋ねがありました。
この法案は、有識者懇談会の最終報告書を踏まえ、学術会議の独立性、自律性を抜本的に高めることによる機能強化と、国が設立し国の財政的支援を受けて運営される組織としての説明責任の担保を内容とするものであり、学術会議の独立性、自主的、自律的な活動を阻害するようなものではありません。
現行法では、行政機関である学術会議が、関係省庁との調整等により自由な意思表出等ができなくなることを避けるため、独立して職務を行うと規定されておりますが、法人化により、学術会議の独立性は組織面でも明確になり、海外アカデミーと同様に、政府とは完全に別な立場で活動できるようになります。
なお、国の責務として、日本学術会議の自主性、自律性に常に配慮しなければならない旨も条文に明記しているところです。
法案で置かれる組織が学術会議の運営、活動に与える影響についてお尋ねがありました。
この法案は、有識者懇談会の報告書を踏まえ、学術会議の機能強化に向けて独立性、自律性を抜本的に高めるため、よりよい役割、機能の発揮にふさわしい組織形態として特殊法人に移行するものです。
一方、国が設立し国の財政的支援を受けて運営される法人である学術会議について、活動、運営を国民に説明する仕組み、活動、運営が適正、適法に行われるための仕組みなどを法定して制度的に担保することは、国が設立する他の法人でも同様に設けられている仕組みであり、活動の学術的な価値や独立性の尊重とは別な、財政民主主義からの要請によるものでございます。
この法案については、懇談会からも、国民からの負託に実効的に応えるための体制整備と国の財政的負担により運営される法人としての説明責任の担保が、学術会議の独立性、自律性を尊重しつつ実現されたものであり、最終報告書に沿って適切に法案化されたものだと評価していただいたところです。
勧告権についてお尋ねがありました。
この法案は、有識者懇談会の最終報告書を踏まえ、学術会議の独立性、自律性を抜本的に高めることによる機能強化と、国が設立し国の財政的支援を受けて運営される組織としての説明責任の担保を内容とするものであり、学術会議の独立性、自主的、自律的な活動を阻害するようなものではありません。
また、法人化することにより、学術会議の独立性が組織面でも明確になり、海外アカデミーと同様に、政府とは完全に別な立場で活動できるようになります。
この改革を通じて、学術会議が、サイエンス・フォー・サイエンスのみならず、サイエンス・フォー・ソサエティーやサイエンス・フォー・ポリシーなどの役割に主体的にチャレンジし、国民の期待に応えていくことを期待しています。
会員選考の仕組みについてお尋ねがありました。
選定助言委員会については、有識者懇談会からも、アカデミア全体や産業界等から会長が任命する会員等以外の科学者を委員とする選定助言委員会を法定し、会員選考の方針の案等を作成するに当たって意見を聞くことは、学術の独立性や日本学術会議の自律性、コオプテーションの理念と外部の知見を取り入れる必要性、分野や選考の固定化、既得権益化の抑止、議論や決定過程の透明化、国民への説明責任などを調和させる工夫として、極めて優れた仕組みであると評価されているところです。
選定助言委員会の委員は総会が選任し、意見に法的な拘束力はありません。個別の会員の選考について意見を言わないことも、条文上明らかです。
新法人発足時の会員の選定方法については、有識者懇談会最終報告書において、新分野、融合分野への対応などの観点から、現会員だけによる精査では必要十分な選考を行うことは難しく、大幅な見直しを行った平成十七年制度改正時を参考にして、現会員だけによるコオプテーションではなく、多様な視点からよりオープンに慎重かつ幅広く選考する方法により行うことが適当であるとされています。
このため、この法案では、平成十七年制度改正時と同様に、新たに会員となる二百五十人の選考、選任は、オープンに慎重かつ幅広い方法で行うこととしました。
その上で、学術会議の意見にも十分に配慮して、コオプテーションの要請を尊重し、平成十七年制度改正時とは異なり、現会員が候補者選定委員会の委員になることが可能であり、総会による承認、推薦の手続も追加していることから、新会員の選定に現会員の意向が反映されることになっています。
新法人発足時に任期が残っている会員にも、引き続き会員として活躍していただくことになっており、組織としての継続性にも十分に配慮しているところです。(拍手)
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REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=坂井学
MCP: search_diet_speeches(speaker="坂井学")