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浅尾慶一郎 ·自由民主党 ·環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

衆議院本会議(2025-05-08)での発言

第217回国会 ·第第24号号 ·4,228字
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 川原田議員から、九問の質問をいただきました。  まず、環境影響評価法や条例の対象にならない事業が累積することによる環境影響評価の必要性及び当該事業に係る地域住民への懸念への対応についてお尋ねがありました。  再エネを始めとする開発事業が、森林法など個別の土地利用を規制する法律に従って適切に行われることを前提として、我が国の環境影響評価制度は、開発規模の大小により法律と条例で対象を分け、国と自治体が一体となって事業における環境配慮を確保する仕組みとなっています。  その上で、政府としては、環境影響評価法に基づく環境大臣意見において、必要に応じて、事業者に対し、累積的な環境影響について適切に調査、予測、評価を実施の上、必要な環境保全措置を講ずるよう求めています。  また、環境影響評価法の対象にならない規模の事業も含め、各事業において、地域全体の環境に配慮し、累積的な環境影響を把握した上で、回避、低減を図っていくことは重要であると考えており、累積的な環境影響評価に係る技術的な考え方等について検討を進めてまいります。  加えて、近年の再エネ導入拡大に伴う地域の懸念等を踏まえ、例えば、再エネ特措法において、認定に当たって説明会等の実施を求めるなど、事業者が地域住民への適切な情報提供を行い、地域の懸念に対応するための措置等を講じてきているものと承知しています。  次に、事業着手後の環境影響評価手続のやり直しについてお尋ねがありました。  環境影響評価法は、事業の実施前に、事業者自らが環境影響に関する調査、予測、評価を行うことで、環境保全の観点からよりよい事業計画を作り上げていく手続を定めたものであるため、事業着手後の事業内容の変更については、同法に基づく手続の対象とはなっていないところです。  同法においては、事業者は、環境への影響の重大性に応じ、事業の実施による環境の状況等を把握するための調査の必要性を検討するとともに、調査の結果を踏まえ、環境の保全についての適正な配慮をすることを求めており、事業着手後についても、事業者において適切な環境配慮が行われるものと考えています。  次に、運転開始後に生じた環境影響への対応及び発電事業に係る報告書に対する大臣意見についてのお尋ねがありました。  まず、御指摘の事業については、平成二十九年六月に、環境影響評価法に基づき、設置基数及び配置の見直しや、必要に応じ、稼働制限等を含めた追加的な環境保全措置を講ずること等を求める環境大臣意見を述べており、今般の稼働停止措置等の事業者の対応は大臣意見を踏まえたものであります。  このように、事業実施後に重大な影響が懸念される事業については、環境保全の見地から大臣意見を述べ、当該意見を踏まえ、事業者が責任を持って対策を検討、実施することとなります。  また、環境影響評価法では、事業者は、事業着手後においても、環境への影響の重大性に応じ、調査の必要性を検討するとともに、調査結果を踏まえ、環境保全についての適正な配慮をしていくものとされており、こうした対応を通じ、適切な環境保全がなされるものと考えています。  発電所事業に係る報告書については、電気事業法の特例により、環境大臣が意見を述べることができる旨の規定等は適用除外とされているところであります。これは、電気事業法において、発電所事業が環境影響評価書に従っていることが工事計画の要件となっており、同法により、環境影響評価書に従って発電所事業が実施されていることが担保されていることを踏まえたものであり、引き続き、本制度を着実に運用していくことが適切であると考えています。  次に、建て替えにおいて考慮すべき周辺環境の範囲や、設備が大型化する際の環境配慮の考え方についてお尋ねがありました。  現行制度においても、事業の目的を達成するために行われる附帯的な工事や工作物の設置についても環境影響評価の対象としており、建て替え事業の実施に当たっても同様に、付随して整備される道路や資材置場等を含めて、事業者において適切に環境影響評価を実施することとなります。  また、設備の大型化によって環境影響が拡大する場合は、事業者において、これを可能な限り回避、低減するための環境配慮の内容が示されることが必要であり、事業者による環境配慮の内容が不十分であると判断される場合には、事業者が作成した配慮書に対し、事業計画の見直しを求めるなどの環境大臣の意見を述べることとなります。  次に、建て替えの場合における環境影響の改善に関する基準等についてお尋ねがありました。  環境影響評価法では、一定の目標値を設定し、それを満たすかどうかの観点からの目標クリア型ではなく、実行可能なよりよい対策を講じているかどうかの検討などを行うことにより、環境影響を可能な限り回避、低減するといったベスト追求型の環境影響評価を行うことを基本的な考え方としています。  このため、環境影響をどの程度回避、低減すればよいかという観点ではなく、環境影響をできる限り回避、低減しているかといった観点から事業者が評価を行うことが重要であり、環境大臣や主務大臣についても、同様の観点から審査を行い、必要に応じて、環境保全の見地から意見を述べていくものと考えています。  次に、環境影響評価書の記載内容や審査の基準等についてお尋ねがありました。  事業者が適切に環境影響評価の項目や当該項目に係る調査、予測及び評価の手法等を選定し、環境保全措置について検討できるよう、環境影響評価図書で記載すべき事項及び環境影響評価を行う際の留意事項等について、環境影響評価法及び下位法令において定められており、事業者は、これらの規則にのっとり、環境影響評価を実施することとなります。  また、審査については、環境影響をできる限り回避、低減していたかといった観点から環境大臣等が行い、データが不十分な場合や記載内容に問題がある場合には、環境保全の見地から意見を述べていく中で、その旨を指摘することになります。  さらに、審査に当たっては、環境省では、必要に応じて、各分野の専門家に対してヒアリングを実施するとともに、環境大臣意見を述べる際には、当該意見を公表することにより、透明性を確保しております。  次に、環境影響評価図書の公開に関して、その内容及び運用についてお尋ねがありました。  環境影響評価法においては、事業者が公表する環境影響評価図書の内容については、事業者による調査、予測、評価の内容が不十分な場合、事実と異なると判断される場合、科学的妥当性の確認が必要な場合には、例えば追加的な調査の実施を求めるなど、環境保全の見地から大臣意見を述べることとなります。  なお、個別の条例については、適切な環境配慮の確保の観点から、各自治体において必要な対応がなされるものと認識をしております。  また、情報公開については、関係法令に基づき適切に行われるものと考えており、環境影響評価図書の公表に当たっては、希少動植物の生息、生育地等の一定の配慮が必要な情報を除き、環境影響評価図書で記載が定められている事項は全て公表されるものと理解しております。  さらに、今回の法改正で環境大臣が公開する環境影響評価図書は、環境影響評価手続において既に事業者により公告縦覧又は公表されたものであるため、黒塗り等により一部のみを公開するような事例は想定されないものと考えています。  環境影響評価図書の公開期間については、今後、政令で定めていくこととなりますが、同図書に含まれる環境情報が有用性を持つと考える期間等も念頭に、関係者の意見も伺いながら、適切な期間を定めてまいります。  次に、環境影響評価図書に含まれるデータの活用や具体的な取組についてお尋ねがありました。  環境影響評価図書に含まれる情報に関しては、希少な動植物の生息、生育地のような機微な情報も含まれていること、事業によって、調査手法や調査時期等が異なり、データの粒度や精度等が異なっていること、事業者自らが取得した情報も含まれており、事業者が保有する知的財産権の侵害やデータ提供による不利益が生じるか否か等について慎重に検討する必要があること等に留意する必要はありますが、御指摘のとおり、環境影響評価手続で得られた環境データを適切な形で、より利便性の高い形式で活用できるようにしていくことは、環境保全の観点から重要であると認識しています。  引き続き、今後も、後続事業者によるより効果的な環境影響評価の実施、累積的な環境影響評価への活用、事業に対する地域やステークホルダーへの理解醸成に資するよう、環境アセスメントデータベース等の情報システムにおける活用等を通じて、環境影響評価図書を効果的に活用してまいります。  最後に、戦略的環境影響評価に係る取組状況や政府の認識についてお尋ねがありました。  戦略的環境影響評価については、早期段階の効果的な環境配慮の確保や地域における適切なコミュニケーションの推進等を図る観点から、地球温暖化対策推進法に基づき、市町村が協議会等における合意形成を図りながら、地域と共生し、環境配慮が確保された再エネの導入を図る促進区域の設定等を行う制度の導入や、洋上風力発電設備の整備に係る区域の指定に先立ち、環境大臣が海洋環境調査を実施することにより、計画段階での環境配慮を可能とする仕組みを盛り込んだ再エネ海域利用法の改正案の今国会への提出などの取組を進めています。  本法律案の検討に際して中央環境審議会からいただいた答申でも、これらの取組は戦略的環境影響評価の趣旨に資するものであるとされており、引き続き、こうした取組に加え、更なる知見の収集等に努めてまいります。  なお、道路等の国土交通省が計画する公共事業については、構想段階における計画策定のプロセスに関する国土交通省が定めたガイドラインに基づき、住民参画の下、社会面、経済面、環境面等の様々な観点から総合的に検討を行い、計画が作成されていると承知をしております。(拍手)     ―――――――――――――

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REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=浅尾慶一郎
MCP: search_diet_speeches(speaker="浅尾慶一郎")