○参考人(今井翔太君) ありがとうございます。非常に難しい問題かと思います。
まず、これは私自身の意見ではないんですけれども、まさに人工知能を開発している事業者のトップ、例えばオープンAIのサム・アルトマンですとか、あとアンソロピックのダリオ・アモデイといった方たちは、そもそも、これから今の資本主義社会の労働関係が崩壊するのではないかというふうに言っています。
これは、私自身の発表にもありましたけれども、恐らく人工知能というものはこれからほとんどの人間の作業をやっていくことになるだろうということを踏まえると、恐らく大体正しいかと思います。その中で、責任はどこに生じるのかとか、その労働をすることはなくなった、少なくとも生産性に関して言うと、人間はやることがなくなるかもしれないというのはある程度妥当なわけですから、そういう人たちにどういうふうな生活基盤を与えるのかというのは非常に議論していくべきところかと思います。
ただ、これ、社会というより個人の意識というところになりますけれども、仮に人工知能というものがどれだけ発展して人間の作業を全て置き換えられるような状況になったとしても、責任を取る人間というのは確実に必要だと思います。もちろん、ここは、国会という場所は立法の場ですから、私の想像を超えた、例えば人工知能が責任を取るみたいな法案ができる、未来にできるかもしれませんけれども、少なくとも私自身は人工知能が責任を取るみたいな社会は少し考えにくいと思っております。
そもそも人工知能が責任を取るというのはどういうことなのかと、シャットダウンすればそれで責任取ったことになるのか、多分ならないと思います。責任というのは、責任を取る人間が何らかの、場合によっては拘束されるとか社会的に何か賠償とかが生じるというところで、AIというのはそれができません。できませんし、責任取ったと合意を取ることは恐らくできないかと思います。というところを踏まえると、人間はやはり責任を取るというところがこれから仕事の一つになってくるかもしれない。ということで、責任取れる人というのはやはりその分野の専門家だと思います。
これは一つの例ですけど、極端な例ですけれども、人工知能が何でもできる、じゃ、社長一人で、全ての従業員をAIにして、全て企業の活動成立するというのも原理的には考えられます。ただ、これ、例えば私自身は社長ですけれども、それをしたいかと思うと、それはしたくありませんと。なぜかというと、人工知能が何かやらかしをした場合、間違えてしまった場合の責任というのは、先ほどから議論してきたように人工知能自体は責任取れませんので、全て社長に直撃するわけですね。ただ、人間が仮にその従業員あるいは責任者の立場にいれば、一応そこで責任というのはある程度は止まってくれるということで、どれだけ人工知能が発展したとしても、恐らくその資本家というのは責任を取れるエキスパートな人間を必要とすると思います。
ということで、個人の意識として、人工知能が発展した社会においては責任を取れる勇気を持った人材になると、そういう意識が必要だと思いますし、そういう人がいっぱいいる社会というのは望ましいのではないかというふうに思います。
以上になります。
〔理事古賀之士君退席、委員長着席〕
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